1993年10月20日から2017年7月まで、神経頭蓋脊柱症候群/終糸病によるアーノルド・キアリI型症候群(キアリ奇形I型)、特発性脊髄空洞症、特発性脊柱側弯症の患者さん1000名以上に対して、終糸システム(FILUM SYSTEM®)を適用し終糸切断手術を行ってきました。
軽度の合併症が見られた5例を除き、多くの症例で非常に良好な成績を収めています。
数年前から、終糸切断手術を受けた患者さんそれぞれに手術に対する感想や体験談などを書いていただきこちらに掲載しています。体験談を書かれた患者さんは、同じように病気で苦しんでいる人の助けになりたいという気持ちでお書きになっていらっしゃいますので、ぜひご一読ください。ご協力いただいた皆様には、この場を借りて厚く御礼申し上げます。
注: こちらに掲載している体験談は、患者さん個人の経験や感想であり、バルセロナキアリ研究所としての見解を示すものではございません。
バルセロナキアリ研究所による掲載 2025年1月10日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日: 2021年4月8日 体験談寄稿日: 2024年11月19日 イタリア人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2023年10月24日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2020年12月15日。 体験談投稿日:2023年7月12日。 イタリア人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2022年12月9日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2022年9月15日。 ベネズエラ人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2021年12月10日
患者さんの同意のもとに掲載
終糸切断手術日:2020年9月29日 メール(体験談)受信日:2021年11月10日 ブラジル人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2020年7月3日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2017年11月28日 ポーランド人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2020年3月9日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2018年11月8日 フランス人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2019年10月1日
患者さんの同意のもとに掲載
2019年現在の様子 (手術日:2009年2月) フランス人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2019年6月17日
患者さんの同意のもとに掲載
終糸システム®適用での終糸切断手術を受けてから9年 (手術日:2010年5月31日)
バルセロナキアリ研究所による掲載 2019年4月29日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2018年11月22日 スペイン人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2018年11月9日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2016年9月13日 アメリカ人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2018年8月27日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2016年7月 アメリカ人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2016年11月28日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2015年6月 ロシア人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2015年11月10日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2010年7月 スペイン人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2015年5月20日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2013年11月 イタリア人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2015年3月19日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2007年5月 ペルー人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2013年10月10日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2011年7月 ブラジル人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2013年4月8日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日 :2008年3月 イタリア人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2013年2月21日
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手術日:2011年5月 イタリア人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2012年10月8日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2011年12月 イタリア人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2012年9月26日
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手術日:2012年5月 ロシア人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2012年7月9日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2012年6月 ロシア人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2012年5月17日
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手術日:2012年2月 ポルトガル人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2009年12月29日
患者さんの同意のもとに掲載
(We are here reproducing an open letter from Dr. Francesco Crocè, a patient and physician who underwent the Sectioning of the Filum Terminale procedure. You can also see his testimony on this website – section “Testimonials”) Three years after the surgery of the Sectioning of the Filum Terminale carried out by the Institut Neurologic de…
バルセロナキアリ研究所による掲載 2009年2月5日
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手術日:2009年2月 みなさん、こんにちは。私の名前はクリスティーナ・ガロニです。41歳で、イタリアのミラノ県のコンコレッツォに住んでいます。ここで私の話を共有したいと思います。 思春期の頃から頭痛や肩、首の痛みに苦しんでいました。2008年に入った頃から右腕の痛みが出てきて、数ヶ月後に痛みは激しいものになりました。11月には腕を持ち上げたり手をひねったりすることができなくなりました。12月、先生に頸部と胸部のMRI検査を受けるように言われ、その時素敵なクリスマスプレゼントをもらいました…アーノルド・キアリ奇形I型です。 1月13日に脳神経外科医を訪ね、その先生に言われた絶望的で冷たい言葉は「減圧術で手術しなければなりません。春までは待てますが、それ以降は危険を伴います」でした。 絶望感と共にうちに帰りました。もう私は疲れきっていて、息子を見るなり涙があふれました。翌日インターネットでバルセロナキアリ研究所のホームページを見つけました。そこにあった体験談を読み、終糸切断手術を受けたクローチェ先生に連絡を取り、他の手術を受けたリタさんの連絡先も教えてもらいました。その翌日バルセロナキアリ研究所に電話し、ジョイアさんと話しました(彼女は私にとって天使です!)。そこで、すぐにMRI画像を送るように言われました。 キアリ研究所の医療チームが検査画像を通して私の病状を確認した後、2009年2月4日にキアリ研究所での診察を予約しました。そして2009年2月5日、ロヨ先生に手術をしてもらいました(先生も私にとって天使です!)。 手術を前に恐怖感はありましたが、先生が力を与えてくれました。手術の翌日にはゆっくりではありましたが、バルセロナの街を歩くことができました。国に帰ると、腕の痛みが消えていて、腕を上げることもボトルのふたを開けることもできました。信じられませんでした!手術から1ヶ月後、術後の身体検査のためバルセロナに行きました。全体の70%は回復していました。 今年(2010年3月)も1年検診のためバルセロナに行き、術後1年が経ちましたが、完全に腕の筋力は回復し、それどころか以前よりも力が入るようになりました。 現在調子はいいですが、以前より回数は減ったもののまだ頭痛は残っています。医療チームの方々、特にロヨ・サルバドール先生には感謝しています。私にとって先生はまさにサルバドール(救世主)です。そしてジョイアさん、いつも電話越しで支えてくれてありがとうございました。彼女からたくさんのエネルギーをもらいました。 また、リタさんにもお礼を言いたいです。いつも私を励まし支えてくれて、明確な答えをくれました。 私を支えてくれたみなさんにとても感謝しています。簡単な手術で、私は以前の自分に戻ることができました!
バルセロナキアリ研究所による掲載 2009年2月1日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2009年2月 こんにちは。私の名前はサンドラです。11歳で、スペインのバレアレス諸島のマジョルカ島に住んでいます。1年前にアーノルド・キアリI型症候群と診断されました。 頭痛の症状が出始めたのは約2年前でした。時々痛む程度だったので、最初は両親も気にしていませんでした。それから数ヶ月後、頭痛の回数が増えたので両親は小児科の先生に相談しましたが、ホルモン変化から来るものか緊張性頭痛だろうと言い、あまり心配していませんでした。頭痛の頻度がそこまでひどくなかったのと、偶然にも週末や長期休暇の時に頭痛がなかったので、両親も頭痛の原因は勉強のストレスによる緊張性頭痛だと信じていました。しかし、週末や休暇に関わらず毎日のように頭が痛くなったので、両親もさすがに心配し始め、私がMRI検査を受けられるよう先生にお願いしていました。その検査結果から、両親の悪夢は始まりました(あくまでも二人にとってです。私は自分自身の病気について全く知らされてなくて、ロヨ先生の診察日前日にすべて教えてもらいました)。 MRI検査報告書には、小脳扁桃が第1頸髄-第2頸髄の位置まで下垂している「キアリ奇形I型」と書いてありました。 おそらく島中の脳神経外科医に診てもらったと思います。その先生達全員に、大後頭孔減圧術という恐ろしい外科手術を受けなければならないと言われました。多くの神経が通う部分を手術するので危険を伴い、場合によっては後遺症が残り、最悪の場合手術後生きて帰れないこともあるそうで、両親は私にそのような手術を受けさせるのは残虐行為だと考えていました。小児科の先生には、頭痛の症状しかないからもう少し待ってから手術を検討しようと言われました。 小児科の先生は、いつも両親を励ましていました。そのおかげインターネットでロヨ先生のクリニックを見つけることができて、危険な手術以外の選択肢を見つけることができました。それは終糸を切断するという手術で、約35分のリスクを伴わない手術です。 手術後、すぐに効果は現れました。頭痛はなくなり、心の重荷も取り除かれたようでした。手術の翌日には家に帰れました。体に負担の少ない手術で効果がある、本当に素晴らしい技術です。 今、手術から1年が経ちましたが、あんなに激しかった頭痛も完全に消え、頭痛がたまに現れたとしても、前の痛みとは比べものにならないくらいの痛みです。腹部の感覚と握力も回復しました。ロヨ先生の診察を受けるまで、腹部の感覚と握力に異常があったことに気づきもしませんでした。また、前よりも記憶力が上がって、以前も学校でいい成績は取れていましたが、今は頭の圧迫感がなくなって勉強に集中できるので、前よりもっといい成績を取ることができています。 自分が病気だということを忘れさせてくれたロヨ先生と医療チームのみなさんに、改めて感謝の気持ちを伝えたいと思います。ありがとうございました。 サンドラ 電話番号: (+34)971605932 – (+34) 629542075 メールアドレス: [email protected]
バルセロナキアリ研究所による掲載 2009年1月5日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2009年1月 みなさん、こんにちは。私の名前はエバ・ドミンゲスです。現在16歳です。 病気がわかったのは2005年3月の午後で、バレエの先生に背中の状態を指摘されたことがきっかけでした。先生は授業が終わってから母に私を病院に連れて行くように言い、12歳の時脊柱側弯症(特発性脊柱側弯症)と診断されました。 側弯症の経過を見るためによく病院に行って、レントゲンを撮っていました。側弯が進行しているのがわかると、これ以上悪化させないためにコルセットを装着することになり、24時間着けなければなりませんでした。 ある日、外傷センターの検診で手術の話をされました。チタン製の骨で脊椎を固定して側弯を矯正するというものでした。側弯症が完治される保証はなかったので、手術を受けようとは思いませんでした。インターネットで情報を探し始めた頃、バルセロナキアリ研究所のことを知りました。2008年12月にバルセロナに行って、ロヨ先生の診察を受けました。診断に必要な検査を受けたところ、脊柱側弯症のほか、アーノルド・キアリI型症候群(アーノルド・キアリ奇形I型)が見つかりました。バルセロナキアリ研究所では、体に負担の少ない手術について説明を受けました。その手術は終糸を切断するもので、脊柱側弯症とアーノルド・キアリI型症候群の二つの病気の進行を止められると言われました。 終糸切断手術直後から、良くなっているのがわかりました。頭と首、肩の痛みが消え、握力も増え、手足もうまく動かせるようになりました。手術を受けて本当によかったです。私の体験談を通して、脊柱側弯症で苦しんでいる患者さんのお役に立てればと心から思っています。バルセロナキアリ研究所にセカンドオピニオンだけでもいいので、相談してみてはどうでしょうか。 ロヨ先生、病気の症状を改善してくださって、本当にありがとうございました。 メールアドレス: [email protected]
バルセロナキアリ研究所による掲載 2008年11月7日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2008年11月 こんにちは。私の名前はマリア-テレサ・サンツ-ベルモンテです。45歳で、アーノルド・キアリI型症候群を患っています。今から私の病歴をお話ししたいと思います。 2000年にひどい交通事故に遭い、胸椎(T2-T3-T4)を骨折しました。骨折は無事に治りましたが、それ以降、胸部だけではなく頸部の硬直もひどくなっていきました。また、度々頭痛と立ちくらみがして、めまいもひどかったので落ち着くまで入院することになりました。めまいの薬(Torecan、Serc)と背中の凝りを緩和する薬(Myolastan)を処方されましたが、結局原因はわからず再度外傷専門医に診てもらうように言われました。 それ以降、薬の服用、MRIやレントゲンなどの無数の検査(頸部、胸部、腰部、仙部)を受けるようになりました。検査の結果から椎間板症などは見つかっていましたが、私の症状がすべてそこから来るとは言いにくく、当時はとにかく薬を飲んで様子を見るという選択肢しかありませんでした。 2007年10月に激しいめまいに襲われ、4日間ベッドから起きられませんでした。7年間で症状が悪化したのは明らかなのに、医者にはストレスなどの精神的なものではないかと言われました。もちろんストレスがなかったわけではありませんが、それは一時的なものでした。症状が悪化していくのに医者には私の体に何が起こっているのか説明してはもらえませんでした。 2008年7月、私立病院のホルヘ先生という先生に診てもらい、頭部のMRIを受けさせてもらえないか頼みました。そしてその頭部MRIからアーノルド・キアリI型症候群が見つかりました。すぐに神経内科の先生に診てもらい、診断名が確定されたところで緊急に脳神経外科に回されました。 当時抱えていた症状は以下の通りです。 • 頭痛 • 疲労感 • 平衡感覚喪失 • 回転性めまい • 首の圧迫感 • 背中の痛み • 視界に点のようなものが見える • 不眠 • 常に頭がくらくらする • 耳鳴り • 両手の感覚消失と震え • 嚥下困難 • バビンスキー反射陽性(脳と脊髄をつなぐ神経の損傷が見られる場合に起こる) 公立病院の脳神経外科での診察予約をして、診察日が確定するまでの間、自分の病気とその治療法についてインターネットで調べることにしました(解説:スペインの公立病院での診療はすべて無料。しかし緊急を要さない場合の診療は、診察日が確定するまでかなり待つことがある)。その結果、治療法は外科治療しかなく、一つはいわゆる従来の手術で、もう一つは代替治療の2つの選択肢があることがわかりました。従来の手術は公立病院での大後頭孔減圧術(無料)、首の後ろから頭蓋骨を開き、頸椎を固定するというもの。骨の一部を削って脳に近づき、脳を正常な位置に戻すのだそうです。とても残酷な手術であるにもかかわらず、この手術をしたからといって病気が解決する保証はありません。減圧をしているだけで問題の解決にはならないのです。 一方の代替治療は、私立機関のバルセロナキアリ研究所で行われている終糸切断手術です。終糸は脊髄と仙骨部を結んでいる繊維で、ぴんと張った状態になっていてその緊張状態が異常だと、脊髄を下に引っ張り小脳もそれにつられ下がり、髄液の循環異常を起こします。研究所での手術は終糸を切断する簡単な手術で、仙骨部の終糸を切ります。終糸を切断することで、私の病気の原因が取り除けるというのです。最終的に、私の中で第2の選択肢だった終糸切断手術が第1の選択肢になりました。 バルセロナキアリ研究所に問い合わせをし、診察予約をしました。診察では最初にオスカル・カルドネ先生、次にロヨ先生に診てもらいました。私の話に耳を傾け、神経学的検査も丹念にしてくださり、私の抱える症状はすべてアーノルド・キアリI型症候群から来ていることを確定してもらいました。手術の説明と手術の効果について詳しく説明を受け、診察室から出た時にはすでに私は3週間後に手術を受けることを決めていました。そして2008年11月18日、シマ病院で終糸切断手術を受けました。 結果:手術当日の18時に両手にしびれを感じ、手術の翌日にはすべての感覚が戻っていました。 手術の3日後には両手の震えが止まり、首の圧迫感、頸部の拘縮もなくなりました。また、8日後には頭痛がなくなり、症状も安定していました。14ヶ月後にはめまいもなくなりました。 私のためにロヨ先生やバルセロナキアリ研究所チームのみなさんがしてくれたことへの感謝は、言葉では到底表すことができません。 私の体験談を通して、他の人に終糸切断手術の恩恵を知ってもらうきっかけを与えられたらと思っています。たとえ病気の損傷によって100%回復しないとしても、もうこれ以上病気が進行しないという保証があります。 (ここで興味深い話を一つ。終糸切断手術を受けてから2日後、自宅に「脳神経外科での診察日が2009年6月15日に決まりました」と書かれた手紙が公立病院から届きました。) 質問があればいつでも私のメールアドレス宛に連絡ください。 マリア・サンツ [email protected]
バルセロナキアリ研究所による掲載 2008年7月1日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2008年7月 親愛なるみなさんへ 私の名前はジョバンナ・ポッロです。イタリア人で現在46歳です。私の体験をここで共有したいと思います。 私は小さい頃から痩せていて、頭痛持ちでした。勉強熱心な学生でしたが、体を思うように動かせなかったので、体育の授業は苦手でした。 18歳の時、路上での実習を何回か受けて容易に車の免許を取得できましたが、それからすぐに運転が困難になり、最後には完全に運転できなくなりました。偏頭痛で疲れやすく、学校(私は小学校教諭です)とうちの行き来で、ほとんど外で遊んだり娯楽を楽しんだりということはできませんでした。 2005年に右半身と左半身、舌に感覚異常があることに気づきました。モンツァ(イタリア)のサン・ジェラルド病院の緊急外来に行き、頭部のCTスキャンを取りましたが、異常は見つかりませんでした。その晩に退院許可が出て、診断は「身体化障害による感覚異常」でした。精神神経科医の診察を受けるように言われ、不安を落ち着かせるために向精神薬(ベンゾジアゼピン)の服用を提案されました。 症状が一時的に落ち着いたのもつかの間、2007年1月に急激に悪化していきました。上半身が震え、書くこともままならず、構音障害も出てきました。歩行も誰かの支えがないとできなくなりました。 検査のためサン・ジェラルド病院に入院することになりました。頭部と脊髄のMRI検査を撮り、その結果から小脳扁桃が9mm下がっていることがわかりました(アーノルド・キアリI型症候群)。脊髄空洞症に関しては、MRI検査から疑いは晴れました。脳神経外科チームからは、現在のところ手術は必要ないと言われたので退院しましたが、退院日から15日経っても構音障害と歩行障害は改善されませんでした。勧められた理学療法を行い、わずかながら良くなりましたが、仕事に復帰できるまでの回復は得られませんでした。 2007年5月にミラノのベスタ神経学研究所に入院し、アーノルド・キアリI型症候群が確定され、その後退院許可が出ました。報告書には「(原因が特定できない)急性運動失調を発症。アーノルド・キアリI型症候群の異常は患者の症状に現れていない」と書いてありました。先が真っ暗になりました。 これからどうしたらいいのか不安になりましたが、必死に理学療法を行い、2007年9月にやっと仕事復帰できました。同僚、生徒、学長の理解のおかげで教育現場に戻れましたが、偏頭痛や運動障害があり身体的に辛かったです。 2008年3月、スペイン人の友人がロヨ先生の存在を教えてくれ、早速MRI画像を送りました。ロヨ先生には親身に対応してもらい、手術が適用可能だと連絡が入りました。診察予約を7月に入れ、たくさんの期待を胸にスペインへ行きました。 ロヨ先生、心理学者のジョイアさん、そして研究所スタッフのみなさんとの出会いは感動的でした。ロヨ先生には病気の進行を止めるために手術が不可欠であることを説明され、その時私はまるで父と話しているような感覚を覚えました。 その日の午後に術前検査を受け、翌朝終糸切断手術を受けました。手術は全身麻酔で行われ、2時間ほどで終わりました。手術の翌朝目を覚ますと、症状が良くなっているのを感じました。床を見なくても歩けるようになり、足底反射も改善していました。 そして現在手術から約2年が経ち、生活の質は明らかに改善されました。時折めまいや感覚異常が出たりしますが、仕事にも行けるようになり、手の震えもなくなり、体力もついたと思います。 ロヨ先生とジョイアさんには、この場を借りて感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。二人は私達患者に人生を取り戻してくれる、まさに天使です。私達患者ができることは、与えられた命を意味のあるものにすることです。一番いい方法は、患者同士が連絡を取り合ってキアリ基金を支えることだと思っています。 また、友人のラファにも感謝の気持ちでいっぱいです。彼がいなかったら、私はこの素晴らしい冒険に立ち向かう勇気がなかったと思います。 患者のみなさん、みんなで力を合わせれば病気にだって立ち向かえるのです! 愛を込めて ジョバンナ 電話番号: (+39) 3421342525 メールアドレス: [email protected]
バルセロナキアリ研究所による掲載 2007年10月23日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2007年10月 私は現在48歳で、医師です。病気の症状が最初に現れたのは2007年5月20日で、サッカーの試合後、左肩甲骨が痛み始めました。筋肉痛かと思い、非ステロイド性抗炎症薬やコルチゾンなどで治療しましたが、あまり効果はありませんでした。 その後頸部のMRI検査を受けることにし、検査画像からアーノルド・キアリ奇形I型、C5-C6の脊髄空洞症、C5-C6の椎間板ヘルニアが見られたので、いくつかの神経内科医や脳神経外科医などのもとを訪れました。痛みは激しく継続的で、ベッドに横になると痛みが消えるという特徴がありました。何人かの脳神経外科医には大後頭減圧術を勧められたこともありました。 肉体的にも精神的にも苦しむこと4ヶ月、たまたまインターネットでバルセロナ神経研究所のロヨ先生が行っているアーノルド・キアリ奇形I型と脊髄空洞症の外科的治療である低侵襲治療の終糸切断手術の情報を見つけました。メールと電話で先生に連絡を取り、その後2007年10月22日にバルセロナへと渡りました。 診察時には、左上肢に広がる肩甲骨の痛み、胸部の筋肉と下肢部のしびれと痛み、耳鳴り、右上肢の衰弱、眼振、睡眠時の無呼吸症が見られました。そして2007年10月23日に終糸切断手術を受けることにしました。術後すぐに右上肢の力が回復し、左側の頸椎の疼痛も軽減しました。手術から1ヶ月後の検診では、完全に右上肢の力が回復し、頸椎の痛みも前回よりさらに和らぎ、精神状態も良くなりました。現在でも耳鳴りや下肢のしびれ、胸部と左肩の軽い痛みはありますが、睡眠時の無呼吸症状はなくなりました。 電話番号: (+39) 096 542 490 メールアドレス: [email protected]
バルセロナキアリ研究所による掲載 2007年4月17日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2007年4月 現在私は48歳です。小さい頃から頭痛持ちで、それは年を重ねるごとにひどくなっていきました。2000年から咳き込むようになって、頭痛もひどくなりました。頸痛と右腕痛もあったので医者に診てもらいましたが、原因はわからず、詳しい説明も受けられないまま、このような状況は2005年10月まで続きました。ひどい疲労感で、散歩をしただけでもすぐに疲れてしまい、脚はというと、コンクリートで固められたようにうまく動かせず、よく転んでいました。体中が焼けるような感覚とめまいがあり、バランスがうまく取れず、舗装されていない道を歩くのは大変でした。手に力が入らなくて、うっかり物を落としてしまう こともありました。視界がぼやけ、焦点も合わせにくく、光が異様にまぶしく感じました。手足の感覚異常、しびれ、痙攣、嚥下困難、息苦しさ、睡眠時無呼吸症候群、尿失禁、排便時の電気が走るような痛み、括約筋がうまく機能していない感覚もありました。怒ったり泣いたりすると、頭が圧迫されひどく痛みました。頸部の痙攣、温覚異常、筋痙攣、性欲減退、胃食道逆流症、高血圧も見られました。 2005年10月のある日、救急外来のXXX先生に診てもらった時、先生は痛みが頸椎椎間板ヘルニアから来ているものではないかと疑い、念のためMRI検査を受けるように言いました。そして、そのMRI検査の結果から、第5頸椎と第6頸椎の椎間板ヘルニアの他、アーノルド・キアリ奇形I型と脊髄空洞症(第 3頸髄-第1胸髄)が見つかりました。 イタリアのベルガモのOspedali Riuniti病院のXXX脳神経外科医に診てもらったところ、大後頭孔減圧術を勧められました。その手術では、大後頭孔の骨を削って、第1頸椎の固定術と硬膜の形成術をすると言われました。手術を受ける前にミラノのベスタ神経学研究所のXXX先生に診てもらいましたが答えは同じで、大後頭孔減圧術の実施でした。手術を受けなければ半身不随になるのではないかと怖くなり、少なくとも手術を受ければ車いす生活にはならないと思う一方、リスクの高い複雑な手術のわりに、病気の進行を防げるか確かではない手術を本当に受けていいのか悩みました。のちに神経内科のXXX先生にも診てもらい、手術を受けない方法はないかと相談しましたが、先生の答えはここでも大後頭孔減圧術の実施でした。その時から、私はいつ爆発してもおかしくない爆弾を体内に抱え、常に危険と痛み の中で生きていました。 希望を持たないようにするのは想像以上に難しいことで、痛みはひどくなるのに、あたかも何もなかったかのように振る舞い、自分が苦しんでいるのには何か理 由があるのだと自分に言い聞かせ、でも本当はどうしたらいいのかわからず、やるせなくなって頭を壁にぶつけたい気持ちでいっぱいでした。 ところがある晩インターネットで、ロヨ先生の手術を受けたというリタさんとリタさんのご主人のアンジェロさんの体験談を読みました。終糸切断手術はアーノ ルド・キアリI型症候群の治療で行われている手術で、ロヨ先生の研究はバルセロナ自治大学医学部の正教授の審査も通っているれっきとしたものです。終糸切断手術は、尾てい骨のところから終糸を切るので、髄膜を開く必要のない体に負担の少ない手術です(一方、一般的に行われる終糸切断手術は、脊髄係留症候群の治療で行われるもので、椎骨や脊髄を触る大変危険な手術です)。ロヨ先生の手術は痛みも、術後の手足協調訓練などのリハビリもありません。 2007年1月にロヨ先生に診てもらったところ、神経系の損傷リスクを考え、早期に手術を受ける必要があると言われました。私はいったんイタリアに戻り、 海外での治療を健康保険でまかなえるよう、手続きを始めました。その手続きはイタリアロンバルディア州の要請で、ミラノのベスタ神経学研究所所長のXXX 先生が払い戻しを許可するかどうか決めることになりました。結果、ベスタ神経学研究所からは、イタリアでもロヨ先生と同じ手術を受けられるとし、払い戻しは却下されました。 イタリアでもロヨ先生と同じ手術が受けられるなんて、それは違います!診てもらった先生達には、口をそろえて大後頭孔減圧術だけしか勧められませんでした。 イタリアのアーノルド・キアリ症候群と脊髄牽引症候群友の会の掲示板によると、ニューヨークキアリ研究所のXXX先生はベスタ神経学研究所と交流があり、 2007年3月30日のアーノルド・キアリ奇形と脊髄空洞症に関する養成講座で、”終糸切断手術の合理性”を言及していた時、ベスタ神経学研究所の脳神経外科医が終糸切断手術を行ったと話していたそうです。 イタリア国家は、国民が海外にいても緊急/不可欠であれば海外で治療を受けることを認めていますが、今回のように私の健康に不可欠な手術であるにもかかわらず、イタリア国内で受けられるからと、スペインのベテラン医師の手術の払い戻しを受理しないとはどういうことでしょうか。それとも、薬の売れない商売に ならない奇病は誰も関心を持たないのでしょうか。スペイン人という国籍の違いだけで、その医師が体に負担の少ない治療をしていても、かたくなに受け入れようとしないイタリアの態度はどうしてでしょうか。イタリアもスペインもヨーロッパではないのでしょうか。このような視野の狭さは、(現在では当然とされる)地動説を唱えたコペルニクスが否定されていた時代に戻ったかのようです。スペインでのヘルニア手術を受理されないのは理解できますが、終糸切断手術のような体の負担も痛みも少ない手術の払い戻しを却下するなんて…。 私は病院に勤務して30年になりますが、いい部分も悪い部分も見てきました。「科学」は大変閉鎖的な分野で、医療従事者の本質的価値さえも忘れさせます。 国民の要求に応え、よりより医療サービスを提供するためには、医療従事者は痛みに対するケアとそれに対する理解を忘れてはなりません。また、選択する自由および自己決定は、病気とともに生きる人の権利であり尊厳です。多くの場合、メディアはおもしろおかしくうわべだけの尊厳や権限を主張し、国民医療に対して否定的な立場を取っていますが、かといってよりより医療システムを望んでいるというわけでもなさそうです。 結論から言うと、私カタリナ・ラベリは2007年4月17日にロヨ先生に手術をしてもらいました。術後、ロヨ先生には私の終糸が太く、緊張状態にあったと言われました。翌日、退院前に行われた検診で、バビンスキー反射はなくなっていて、両手のしびれは80%改善していました。今まで痛みと冷たさしか感じなかった首や右肩は、手術から数年後、皮膚の奥深くまで手のぬくもりを感じられるようになりました。トイレに行っても頭は痛くならないし、尿失禁ももうあり ません。 退院後の午後、ゆっくり散歩をしていると、今までコンクリートで固められていた脚のつま先が温かくなっていることに気づきました。以前は、針で刺されたような痛みと痺れもありましたが、もうありません。生きていると感じました。術後、お尻にガーゼを貼られイタリアに帰ってきました。お尻にガーゼなんてここ で言うのも恥ずかしいですが、普通の生活が戻ってきたことが嬉しくて、つい言いたくなってしまいます。 ロヨ先生には、多くの症状は神経組織の再生不可能な損傷によって起こっているものだから改善することはないけれど、死亡してはいないものの機能しなくなっ た神経組織がある場合は、血液循環が回復することによって、症状が改善するかもしれないと言われました。脊髄は苦しみから解放されたので、あとは術後の経過を見守るのみです。時間はかかるかもしれませんが、もうすでに耳の後ろを釘で打たれたような感覚はなくなり、今は痺れだけなので、それだけで十分です。 早期に手術をすれば早期に回復することを、今更ながら実感しました。 他の患者さんは、どうでしょうか。どうして大後頭孔減圧術以外に治療法があることを教えてもらえないのでしょうか。私は幸運にもインターネットを通じて終糸切断手術という治療の可能性を見つけ、現在私は、ロヨ先生に手術をしてもらった患者さんと知り合う機会に恵まれ思うのは、イタリアに私達患者の存在を認めてほしいということ、また、この奇病や治療法について議論を交わし、終糸切断手術を受けるのは私達患者の権利であることを認識してほしいと思っていま す。苦しい現状に置かれている皆さん、皆さんは一人じゃありません。奇跡なんてものではなく、本当に痛くない治療法が存在していて、それはみなさんが受けられるものです。 手術は短時間で終わり、リハビリも必要ありませんでした。手術から1年後に行われたMRI検査で空洞の縮小が確認され、ベルガモのOspedali Riuniti診療放射線技師は手術の効果にびっくりしていました。神経内科のXXX先生の術後検診およびMRI画像診断の結果、終糸切断手術が有益であ ることが証明されました。 手術を受ける前は、右側の舌がしびれて痒くなっていたのですが、今はもうその症状もなくなりました。また、頭と肩の疼痛に関しては、まるで鎮痛薬を飲んだかのように術後軽減しました。手術から数年ののち、やっと何回咳をしても頭が爆発するような感覚はなく、ペットボトルや瓶のふたも自分で開けられるように なりました。今後他の症状に改善が見られなかったとしても、今日までに得られた結果は、私にとって最高の贈り物です。 ロヨ先生、危険な状況から私を救ってくれてありがとうございました! 2009年1月8日 ベルガモ(イタリア) カタリナ・ラベ メールアドレス: [email protected]
バルセロナキアリ研究所による掲載 2007年3月3日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2007年3月 こんにちは。私はロヨ先生の患者で、現在21歳です。アーノルド・キアリ奇形I型、脊髄空洞症、脊柱側弯症を患っています。幸いにも病気の症状がほとんど出る前に病気の存在を知りました。 私は小さい頃から頭痛があり、両親はあまり気にしていなかったようですが、大事を取って小児科で診てもらい、そこで言われたことは、もっと牛乳を飲めということだけでした。背中の痛みもあったので、外傷医にも診てもらい、そこで初めて私が脊柱側弯症を患っていることがわかりました。 その後18歳ぐらいになって、大学受験の勉強をしていた頃、なんだか体が浮いているような感覚を覚えました。頭痛はありませんでしたが、息苦しくなって、勉強に集中することができませんでした。病院に行くと、ストレスが原因で筋肉の拘縮が起こっていると言われ、私自身も納得していました。しかし、2ヶ月も立たないうちにまた筋肉の拘縮があり、その時は8月で試験も終わっていたので、今回はストレスが原因ではないと思いました。そこで先生に、MRI検査を受けるように言われ、そのMRIの結果からアーノルド・キアリ奇形I型と脊髄空洞症が見つかりました。 その後、脳神経外科に回され検査を受けた後、診断が確定されました。しかし、他に症状はなく、検査にも異常が見られなかったので、先生にはもう少し経過を見ていこうと言われました。知り合いにそのことを話すと、スペインのバルセロナにあるVall d’Hebrón病院に行ってみたらいいと勧められ、そこで診察を受けました。そこでは、すぐにでも手術を受けた方がいいと言われました。それからかなりの時間待って、やっと次の診察を受けることができました。先生から手術の説明を受けて、すべてが終わるまでに4ヶ月ほどかかるかもしれないと言われました。 私と同じくらい両親も怖くなったようで、色々な手段を使って情報を集め始めました。その甲斐あって、父がバルセロナ神経研究所のウェブページを見つけました。父は知り合いの医師に、バルセロナ神経研究所が何か変な機関ではないか確かめてくれましたが、あまり情報は得られませんでした。最初のうちはよく理解できませんでしたが、終糸切断手術が、頭蓋骨に一切触れない、体に負担の少ない手術だということを考慮し、一度ロヨ先生の診察を受けてみようと思いました。診察中、終糸切断手術の情報があまりにも少なかったのと、他の医師に勧められた手術法とはかなり違ったものだったので、 希望を抱いて診察には臨みましたが、私は先生に対して少し疑いの念を抱いていました。しかし、診察室から出た私は、前よりも希望を抱くことができるほどロヨ先生を信用していました。 1ヶ月も経たないうちに手術をしました。手術後目を開けると、病室には両親の姿がありました。手術後すぐに体の変化に気づき、もう少し経ってからさらに変化を感じました。時間が経つにつれて、他の症状も改善していることに気づき、その症状が実は病気によるものだったとその時初めて気づいたものもありました。 他の医師が行っている手術は実に残虐で、終糸切断手術が効果的な手術であるにもかかわらず、患者がその情報を医師からほとんど得られないのは不公平だと思います。そういったことから今回私はこの体験談を書くことにしました。質問があれば、いつでも連絡してください。 メールアドレス: [email protected]
バルセロナキアリ研究所による掲載 2006年7月4日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2006年7月 2005年5月、当時65歳だった時に後頭部から前頭部と目の奥にかけて、電気が走るような鋭い痛みがありました。その痛みは15秒から20秒ほど続き、痛みの度合いと頻度は徐々に増え、病状は悪化していきました。嚥下障害が現れ、2005年12月には全ての症状が頻繁に出るようになりました。病院に行くと、先生には頸椎の関節炎、神経症、不安感が原因ではないかと言われ、抗炎症薬と鎮静剤を処方されましたが、症状は日々悪化していきました。薬の効果は感じられず、2006年1月に痛みの度合いと頻度は増し、耐えられない痛みとなりました。咳、くしゃみ、突然頭を上げたり下げたり、大声で話したり、騒音を聞いたり、トイレに行っていきんだり、何かを見ようと頭を左右に動かした時に症状が悪化していることに気づきました。当時の症状は本当に恐ろしいものでした。 私は一度に何人かの神経内科の先生に診てもらい、その度に鎮静剤を処方され、全て服用しました。薬の服用量については医師に説明済みでしたが、特に何も言われませんでした。処方された薬のほとんどは鎮静剤で、薬で痛みが緩和したのはほんのわずかで、薬の過剰摂取によって中毒症状が現れ、私ではなくなりました。一人では怖かったので外出する時は必ず誰かに付き添ってもらいました。痛みを悪化させないために、徐々に薬の量を増やさなければなりませんでした。 視力や聴力を診てもらいましたが、異常はありませんでした。その後CT検査を受けましたが、特に異常は見つからず、公立病院の神経内科を紹介されました。薬を変更するように言われ、違う薬を飲みましたが、効果が得られなかったため、MRI検査を受けることになりました。しかし、公立病院でストライキがあり、これ以上痛みに耐えられなかったので、私立病院で自費でMRI検査を受けました。 少し前にパソコンを買ったばかりだったので、どうやって使ったらいいのかわかりませんでしたが、パソコンでインターネットに接続すると何でも見つかるということは知っていました。パソコン講座を4回ほど受け、インターネットに接続することができました。痛みで眠れなかったので、夜はもちろん日中も何時間もかけて頭痛、脳神経痛、片頭痛、三叉神経痛など、あらゆるものについて本を読んだり調べたりしました。私にとっては心休まる瞬間でした。自分に何が起こっているのかわからないのは地獄であり、時間を潰すため、そしてこれ以上苦しまなくても済むように解決策や治療法を探しました。 公立病院の神経内科の先生にMRI検査を持っていったところ、アーノルド・キアリ奇形I型を患っていることがわかりました。先生は辛抱強く私の病気と向き合ってくれ、他の薬を試してみるように言ってくれたり、私のために手術以外の効果的な治療法(私は手術に消極的でした)を見つけようとしてくれたりもしました。しかし、固形物を飲み込むことができず、私があまりにも苦しんでいるのを見て、先生は脳神経外科を紹介しました。そして、神経外科の先生は注意深く手術について説明してくれ、私の質問にも全て答えてくれました。しかしながら、手術を受けなければならないと言われたので、検討してみると答えました。 受診したすべての医師や神経内科の先生に、頭の手術を回避できるよう全力を尽くすと言われました。私は何時間もかけて自分の病気が何なのか、そして一般的な手術はどのようなものなのか、数え切れないほどある医学論文を自分で探して読んでいきました。パソコンで検索すると、大後頭孔減圧術について非常に詳細に書かれた論文を見つけ、それによるとこの手術は非常に危険で、手術による治癒の可能性はほとんどなく、そのリスクの割合は受け入れ難いもので、患者それぞれ病気を患っている期間、現在ある症状は異なりますが、多くの重大な影響をもたらすのは明らかでした。 私は絶望し、他に解決策も見つからず途方にくれていました。再度インターネットにアクセスし、膨大な情報があり、そのため一部調べ忘れもあったため、今度は「アーノルドキアリ奇形 一型 助け」と入れたところ、いつもとは違う論文が出てきて、その中にバルセロナ神経学研究所のホームページが出てきてクリックをすると、アーノルド・キアリ奇形I型とリスクの少ない終糸切断手術という治療法に関するロヨ先生の論文を見つけました。たった1日の入院で病気の原因を取り除くことができると書いてあり、患者さんの掲示板などでは、多くの患者さんがこの終糸切断手術に満足していると読みました。ロヨ先生には、終糸切断手術は脊椎の構造を変える心配がない背中の末端にある仙骨部の小さい切開で、顕微鏡を用いて終糸は切断されると説明を受けました。 さらに、私はロヨ先生の他の論文を読みましたが、先生は非常にプロフェッショナルな医師であることがわかりました。私は迷わずロヨ先生に連絡を取り、全てを委ねることにし、手術前に必要な検査を全て受けました(その検査から、軽度の側弯症を患っていることがわかりました)。2006年7月4日にコラチャン病院(Clínica Corachan)で手術を受け、翌日の7月5日に帰宅しましたが、6日にベッドから起き上がった時には、すでに頭痛がなくなっていました。自分でも信じられませんでしたが、朝食を取っていたところ、固形物が飲み込めるようになっていました。7月12日に抜糸があり、もう痛みはありません。以前は死んでいるような気分でしたが、今は生き生きとしていて、とても気分がいいです。これも神様、そしてロヨ先生のおかげです。ロヨ先生と医療チームの皆さんには大変感謝しています。私は先生の著書の中で、先生が人生の30年を病気の研究に捧げ治療を行ってきたことを読みました。終糸切断手術は、現在もなお改良のための研究が続けられています。今後も多くの患者さんが終糸切断手術を受けられ、やがてはその実績が評価されることを切に願っています。 アーノルド・キアリ奇形、または脊柱側弯症や脊髄空洞症などを患っている人に私が今お伝えしたいのは、原因を取り除くことで痛みを止めることができ、病気による苦しみから解放されるということです。私が病気を治すことできたのは悪化する前に手術を受けることができたからです。手術の効果は私が証明できます。術前にあった頭痛はひどいもので、このような苦しみがあってはなりません。ある程度の生活の質がなければなりません。 アーノルド・キアリ奇形はあまり知られていない稀な病気で、今後、公立病院で終糸切断手術が行われればと思っています(どれだけ多くの人が痛みから解放されるでしょうか)。私自身、このまま苦しんで死にたくなかったですし、頭部の手術への恐怖から、私はたまたま(もしくは執念から)、インターネット上でロヨ先生の終糸切断手術について知ることができましたが、私もそうだったように、多くの人がこの治療法について知りません。偶然にも、「経済的理由で治療を受けることが難しい患者さんに対する特別条件」というセクションを研究所のホームページ上で見つけ、非常に感銘を受けました。 私をここまでサポートしてくれた家族、兄弟、子供達、そして友人たちに大変感謝しています。彼らなしではここまで辿り着くことはできなかったと思います。私が苦しんでいるのを見て、私を助けるために多くの時間を費やしてくれました。 また、私の病気の原因を解決するために最善を尽くしてくれた全ての医師と神経内科の先生に感謝申し上げます。私は、日々の苦しみから解放されるためにあらゆる方法で病気に立ち向かっていた当時、先生たちは電話での相談に快く何度も応じてくれました。大変お世話になりました。 アーノルド・キアリ奇形と診断された方で、私と連絡を取りたい人がいましたら、[email protected]か(+34) 937 612 963 に連絡してください。喜んで質問にお答えします。痛みから解放される手段がある今、誰も痛みで苦しむ必要はありません。 連絡先: (+34) 937 612 963 メールアドレス: [email protected]
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