Published by ICSEB at 2012年4月23日
手術日:2012年1月
私の名前はモニアです。38歳で、イタリアに住んでいます。
病気が判明したのは、背中の痛みが気になり全脊柱のMRI検査を行ったときでした。背中の痛みは奇妙で、背中だけにとどまらず、胸部までその痛みは広がり、呼吸をするのが苦しくなることがありました。2007年頃から喉のしこり、呼吸困難、肺に空気が送れなくなるような感覚があり、これを「パニック障害」と定義するようです。MRIの報告書には「胸髄の脊髄空洞症の疑い」と書かれていました。
神経放射線科医の先生には、病気への理解を示してくれたこと、そして解像度の高いMRI検査を再度受けるように言ってくれたことにとても感謝しています。
MRI検査(造影剤あり)後にもらった報告書にはこう書いてありました。
“第4-9胸髄にかけて上衣管の拡張、小脳扁桃は異常なし”
痛みは治まることなく、時々右膝に力が入らず、右脚は左脚よりこわばった感じがありました。また、しゃがむとめまいがしたり、起きると両手が硬くなったりもしていました。
検査結果を持って、初めて脳神経外科医のもとを訪ねました。抱えている症状を先生に伝えましたが、私の病気は先天的なものだからと言われ、気にも留めてくれませんでした。もっとスポーツをし、あまり深く考えずリラックするように言われました(これらはすべて口頭で言われたのみで、文書では何もくれませんでした)。
それから数ヶ月が経ち、症状は一向に良くならなかったので、他の脳神経外科医に見てもらうことにしました。言われたことはほとんど同じでしたが、今回は健康診断書を発行してくれました。また、神経内科医にも診てもらいました。そこでは脊髄損傷の度合いを見るために誘発電位検査をしました。その時期と同じくらいに、バルセロナキアリ研究所に検査画像を送りオンライン相談を受けることに決めました。
ロヨ先生がキアリ奇形や脊髄空洞症について長年研究されていることや、たくさんの人が手術を受けていい結果を得られているという情報をインターネットで見つけました。終糸切断手術を受けた感想や他の人にも情報を提供したいという患者さんの気持ちに、心から感謝しています。リタさん、ロサナさん、ピエトロさんを含め、たくさんの方にお世話になりました。
健康問題は徐々に悪化し、頭痛の激しさも増し、以前よりもめまいを起こす頻度が増え、つばを飲み込むのも困難になりました。喉のしこりや、吐き気も頻繁に起こるようになりました。まだ眠気はあるのに背中と胸部の激しい痛みで目が覚め、その度に症状は(悪い方向に)変化していると気づかされました。
2011年のクリスマス前、バルセロナキアリ研究所から返事が来ました。胸髄の脊髄空洞症に加え、小脳扁桃下垂(アーノルド・キアリ奇形I型)も見つかりました。ロヨ先生の診察を1月に予約し、2012年1月31日に終糸切断手術を受けました。手術からたった8時間で、明らかな回復が見られました。右半胸郭の温覚が戻り、足を上げた状態も保てるようにもなりました(手術の前はそれができませんでした)。以前は左側に曲がっていた口蓋垂や舌も中央に戻りました。
患者のみなさん、少なくとも一度はバルセロナキアリ研究所へ行ってロヨ先生や医療チーム(ジョイアさん、フィアヨス先生ほか)の意見を聞いてみてください。そこでは本当に徹底した神経学的検査が受けられると個人的には思っています。私はその神経学的検査で、足を持ち上げられないことに気づきました(ミンガッツィーニ試験:両下肢を屈曲させる検査)。また、腹部の反射が完全に出なかったこと、右半胸郭の温覚異常とバビンスキー反射が現れ、腕と手に力が入らないことなどもわかりました。
ロヨ先生の行う手術は病気の進行を止め、手術後の数時間後にはもう一人で歩くことができます。これはリスクのない低侵襲治療だからできることです。
患者さんそれぞれ状況は違うけれど、身体的な痛みに加え精神的な痛みも抱えて生きていかなければなりません。そしてその中でいつも、医者以外で患者の苦しみを軽視したり過小評価したりしない人道的な人の存在を探しているものです。
奇病を患っている患者さんすべてが、解決へと導いてくれる人の存在を見つけられることを願っています。私にとってロヨ先生はそのような存在の一人で、とても感謝しています。日々の診察だけをこなしている医師が減り、もっと研究に従事する医師が増えることを祈っています。原因不明の病気で苦しんでいる人の苦しみは、広く知られている病気を患っている人の苦しみと同様、耐え難いものです。
何かあればいつでもご連絡ください。
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