Published by ICSEB at 2006年7月4日
手術日:2006年7月
2005年5月、当時65歳だった時に後頭部から前頭部と目の奥にかけて、電気が走るような鋭い痛みがありました。その痛みは15秒から20秒ほど続き、痛みの度合いと頻度は徐々に増え、病状は悪化していきました。嚥下障害が現れ、2005年12月には全ての症状が頻繁に出るようになりました。病院に行くと、先生には頸椎の関節炎、神経症、不安感が原因ではないかと言われ、抗炎症薬と鎮静剤を処方されましたが、症状は日々悪化していきました。薬の効果は感じられず、2006年1月に痛みの度合いと頻度は増し、耐えられない痛みとなりました。咳、くしゃみ、突然頭を上げたり下げたり、大声で話したり、騒音を聞いたり、トイレに行っていきんだり、何かを見ようと頭を左右に動かした時に症状が悪化していることに気づきました。当時の症状は本当に恐ろしいものでした。
私は一度に何人かの神経内科の先生に診てもらい、その度に鎮静剤を処方され、全て服用しました。薬の服用量については医師に説明済みでしたが、特に何も言われませんでした。処方された薬のほとんどは鎮静剤で、薬で痛みが緩和したのはほんのわずかで、薬の過剰摂取によって中毒症状が現れ、私ではなくなりました。一人では怖かったので外出する時は必ず誰かに付き添ってもらいました。痛みを悪化させないために、徐々に薬の量を増やさなければなりませんでした。
視力や聴力を診てもらいましたが、異常はありませんでした。その後CT検査を受けましたが、特に異常は見つからず、公立病院の神経内科を紹介されました。薬を変更するように言われ、違う薬を飲みましたが、効果が得られなかったため、MRI検査を受けることになりました。しかし、公立病院でストライキがあり、これ以上痛みに耐えられなかったので、私立病院で自費でMRI検査を受けました。
少し前にパソコンを買ったばかりだったので、どうやって使ったらいいのかわかりませんでしたが、パソコンでインターネットに接続すると何でも見つかるということは知っていました。パソコン講座を4回ほど受け、インターネットに接続することができました。痛みで眠れなかったので、夜はもちろん日中も何時間もかけて頭痛、脳神経痛、片頭痛、三叉神経痛など、あらゆるものについて本を読んだり調べたりしました。私にとっては心休まる瞬間でした。自分に何が起こっているのかわからないのは地獄であり、時間を潰すため、そしてこれ以上苦しまなくても済むように解決策や治療法を探しました。
公立病院の神経内科の先生にMRI検査を持っていったところ、アーノルド・キアリ奇形I型を患っていることがわかりました。先生は辛抱強く私の病気と向き合ってくれ、他の薬を試してみるように言ってくれたり、私のために手術以外の効果的な治療法(私は手術に消極的でした)を見つけようとしてくれたりもしました。しかし、固形物を飲み込むことができず、私があまりにも苦しんでいるのを見て、先生は脳神経外科を紹介しました。そして、神経外科の先生は注意深く手術について説明してくれ、私の質問にも全て答えてくれました。しかしながら、手術を受けなければならないと言われたので、検討してみると答えました。
受診したすべての医師や神経内科の先生に、頭の手術を回避できるよう全力を尽くすと言われました。私は何時間もかけて自分の病気が何なのか、そして一般的な手術はどのようなものなのか、数え切れないほどある医学論文を自分で探して読んでいきました。パソコンで検索すると、大後頭孔減圧術について非常に詳細に書かれた論文を見つけ、それによるとこの手術は非常に危険で、手術による治癒の可能性はほとんどなく、そのリスクの割合は受け入れ難いもので、患者それぞれ病気を患っている期間、現在ある症状は異なりますが、多くの重大な影響をもたらすのは明らかでした。
私は絶望し、他に解決策も見つからず途方にくれていました。再度インターネットにアクセスし、膨大な情報があり、そのため一部調べ忘れもあったため、今度は「アーノルドキアリ奇形 一型 助け」と入れたところ、いつもとは違う論文が出てきて、その中にバルセロナ神経学研究所のホームページが出てきてクリックをすると、アーノルド・キアリ奇形I型とリスクの少ない終糸切断手術という治療法に関するロヨ先生の論文を見つけました。たった1日の入院で病気の原因を取り除くことができると書いてあり、患者さんの掲示板などでは、多くの患者さんがこの終糸切断手術に満足していると読みました。ロヨ先生には、終糸切断手術は脊椎の構造を変える心配がない背中の末端にある仙骨部の小さい切開で、顕微鏡を用いて終糸は切断されると説明を受けました。
さらに、私はロヨ先生の他の論文を読みましたが、先生は非常にプロフェッショナルな医師であることがわかりました。私は迷わずロヨ先生に連絡を取り、全てを委ねることにし、手術前に必要な検査を全て受けました(その検査から、軽度の側弯症を患っていることがわかりました)。2006年7月4日にコラチャン病院(Clínica Corachan)で手術を受け、翌日の7月5日に帰宅しましたが、6日にベッドから起き上がった時には、すでに頭痛がなくなっていました。自分でも信じられませんでしたが、朝食を取っていたところ、固形物が飲み込めるようになっていました。7月12日に抜糸があり、もう痛みはありません。以前は死んでいるような気分でしたが、今は生き生きとしていて、とても気分がいいです。これも神様、そしてロヨ先生のおかげです。ロヨ先生と医療チームの皆さんには大変感謝しています。私は先生の著書の中で、先生が人生の30年を病気の研究に捧げ治療を行ってきたことを読みました。終糸切断手術は、現在もなお改良のための研究が続けられています。今後も多くの患者さんが終糸切断手術を受けられ、やがてはその実績が評価されることを切に願っています。
アーノルド・キアリ奇形、または脊柱側弯症や脊髄空洞症などを患っている人に私が今お伝えしたいのは、原因を取り除くことで痛みを止めることができ、病気による苦しみから解放されるということです。私が病気を治すことできたのは悪化する前に手術を受けることができたからです。手術の効果は私が証明できます。術前にあった頭痛はひどいもので、このような苦しみがあってはなりません。ある程度の生活の質がなければなりません。
アーノルド・キアリ奇形はあまり知られていない稀な病気で、今後、公立病院で終糸切断手術が行われればと思っています(どれだけ多くの人が痛みから解放されるでしょうか)。私自身、このまま苦しんで死にたくなかったですし、頭部の手術への恐怖から、私はたまたま(もしくは執念から)、インターネット上でロヨ先生の終糸切断手術について知ることができましたが、私もそうだったように、多くの人がこの治療法について知りません。偶然にも、「経済的理由で治療を受けることが難しい患者さんに対する特別条件」というセクションを研究所のホームページ上で見つけ、非常に感銘を受けました。
私をここまでサポートしてくれた家族、兄弟、子供達、そして友人たちに大変感謝しています。彼らなしではここまで辿り着くことはできなかったと思います。私が苦しんでいるのを見て、私を助けるために多くの時間を費やしてくれました。
また、私の病気の原因を解決するために最善を尽くしてくれた全ての医師と神経内科の先生に感謝申し上げます。私は、日々の苦しみから解放されるためにあらゆる方法で病気に立ち向かっていた当時、先生たちは電話での相談に快く何度も応じてくれました。大変お世話になりました。
アーノルド・キアリ奇形と診断された方で、私と連絡を取りたい人がいましたら、[email protected]か(+34) 937 612 963 に連絡してください。喜んで質問にお答えします。痛みから解放される手段がある今、誰も痛みで苦しむ必要はありません。
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