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マヌエル・ディアス・ロペス(Manuel Diaz Lopez):アーノルド・キアリ奇形I型、特発性脊髄空洞症(頸胸髄)、脊髄牽引症候群

Published by at 2011年5月26日


ManuelDiazLopez

手術日:201010

みなさん、こんにちは。私の名前はマヌエルで、スペインのマドリッドに住んでいます。まずここで話を始める前に、ロヨ・サルバドール先生と医療チームの方々に感謝の気持ちを伝えたいと思います。先生は唯一私の病気の研究に力を注ぎ、終糸切断手術を行っている方です。終糸切断手術について他の医師はよく知らず、私が終糸切断手術のことを話すと、決まって意味のない手術だと否定します。私は今、終糸切断手術のおかげでこうして体験談を書くことができています。

だらだらと退屈な話を書くつもりはありません。ただ少しでもこの体験談がみなさんの役に立てれば幸いです。患者さん一人ひとりの症状は違いますが、かなり似ているところはあると思います。

私の場合(おそらくみなさんもそうだと思いますが)、周りの人と比べて私の患っている症状は大変奇妙なものでした。時々感じる原因不明の疲労感、無意識に起こる気分の変動、短期記憶障害、発汗、集中力の欠如や、長時間同じ姿勢でいられないこと、左肩を上げる度に起こる左半身の痛み、失禁、手足のしびれ、目のかすみ、浮いているような感覚などがありました。

時間が経つにつれて症状は悪化し、1999年に専門家の診察を受けなければならなくなりました。レントゲンやリハビリなど色々な治療を受けましたが役に立たず、医者には心理的なものか、仕事(公共輸送機間の運転手)が原因ではないかと言われ、休職するように勧められました。病気の原因は心理的なものではないし、私にとって仕事は前に進む希望だったので、休職することは意味がないと分かっていました。しかしそれから少しして体調が悪化し、休職を余儀なくされました。それから初めてMRI検査を受けて脊髄空洞症(第7頸髄)が見つかり、2003年7月に空洞症の治療で行われる従来の手術(脊髄切開術による空洞の開口)を受けました。回復にとても長い時間がかかるわりに効果はなく、健康状態に変化はありませんでした。また、当時の主治医は手術ではもちろん私のMRI画像を見ても、脊髄萎縮やアーノルド・キアリ奇形I型の存在を見つけることはありませんでした(おそらく彼らは更に10年勉強する必要があるのでしょう)。

その後ペインクリニックに回され、そこで5年間モルヒネも含め様々な鎮痛剤を処方されました。また、筋電図検査、誘発電位検査、無数のMRIなどの検査も受け、ここマドリッドでは私立の病院で理学療法なども行いましたが、健康状態は変わらず、医師には「不治の病だから、これから病気と共に生きることに慣れていくしかない」と言われました。他にも神経内科や脳神経外科の診察も受け、その中の一つはマドリッド神経科学研究所でした(大変不快な思いをしたので、何と言われたかはここでは述べません)。

私は色々なところから情報を探し続け、その結果、ロヨ・サルバドール先生(名字のごとく私にとって先生は「サルバドール(救世主)」でした)のウェブページとそこに掲載されている体験談を読み、最初は手術を受けた人たちの言葉を信じることができませんでした。その後実際に手術を受けた人に連絡を取り、その人たちから素晴らしい手術結果を聞きました。少ししてそのうちの一人と直接会い、「一度死んだ細胞は再生することがないから、なるべく早く手術を受けた方がいい」と言われました。

バルセロナで手術を受ける前に、終糸切断手術に関して専門家の意見を聞くことにしましたが、その専門家二人に、この病気を持っている私にはその手術は受けられない、との回答が返ってきました。もう何がなんだかわからなくなりました。2010年10月14日、ロヨ先生とフィアヨス先生ならびに医療チームにシマ病院で手術をしてもらいました。結果は素晴らしいものでした。以前の症状は、飲み込むのが困難で食事もままならず、あごの痛み、目のかすみや激しい痛み、頭痛、左半身の感覚障害、呼吸困難、重圧、めまい、失禁、手と足のしびれ、記憶障害、閉所恐怖症などがあり、これらの症状が原因でバルセロナに行く前には何度も救急で診てもらうことがありました。しかし、誰も原因がわからずに結局は家に帰るように言われるだけでした。これらすべてはマドリッドの有名な病院で起こったことです。

ロヨ先生の手術を受けてから8時間後、失っていた感覚がすでに回復していました。もう以前ほどの目の痛みはなく、ほとんどの痛みが軽減されていました。次の日には退院許可が下り、バルセロナからマドリッドまで妻と一緒に新幹線(AVE)で家に向かっている間、視力がかなりのスピードで回復していくので、新幹線のスピードと視力の回復スピードのどちらが速いのかわからなくなるほどでした。忘れがたい不思議な体験です。

最終的に、最近出ていた症状のほとんどは消え、以前からある症状に関しては、時間の経過が原因でいくつかの後遺症が残ってしまいましたが、それでも私は術後の経過にとても満足しています。

私から医者全般に伝えたいことは、脊髄空洞症やキアリ奇形について研究をしていない医者だとしても、少なくとも私達患者が伝える症状くらいはメモを取ってもいいのではないでしょうか。ほとんどの医師は、患者が勝手にでっちあげたものだと思っているような気がします。少なくとも私達患者の話に耳を傾け、情報を集めるくらいはしたらどうでしょうか。これまでに私が診察を受けた医師全員に0点をつけ、罰を与えたい気持ちでいっぱいです。終糸切断手術を支持しない反対姿勢の医師は、私達患者の痛みや苦しみに貢献しているのも同然です。

患者さんすべてに、そして患者さんと共に苦しんでいる家族や友人のみなさんに私からエールを送ります。できるならロヨ・サルバドール先生にコンタクトを取ってみてください。先生がどうしたらいいか教えてくれるはずです。病気は時間と共に進行していきますので、あまり時間を無駄にしないでください。

それから、医療関係者に質問したいことがあります。どうしてこんなにも裏で操られた協会が存在し、終糸切断手術に反対するのですか。私達が病気でいる方が都合がいいのでしょうか。また、どうしてここでは手術を行っていないからという理由だけで費用の払い戻しを行ってはくれないのでしょうか…これはあくまでも個人の意見です。

私達患者同士で連絡を取り合うことは大変有効なので、質問があったらいつでも連絡してください。ロヨ先生、フィアヨス先生、そして研究所チームのみなさん、本当にありがとうございました。患者のみなさん、幸運をお祈りしています。

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