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エミル:アーノルド・キアリ奇形I型、脊髄空洞症、脊髄牽引症候群

Published by at 2014年4月2日


emil

エミル(5歳)

手術日:201211

polonia

2010年8月、(2008年11月生まれの)エミルは病気になりました。歩くのをやめ、筋肉も衰えていきました(それまでは特に異常はありませんでした)。エミルに何が起こっているのか説明できる医者は一人もいませんでした。医者には、検査の結果からおそらく脊髄炎で、MRIからは心配するようなことは何も見つからなかったと言われました(それから3年後、ある検査技師に同じMRIを見せたところ、7mmの小脳扁桃下垂があると言われました。つまり、当時の医者にとって7mmの小脳扁桃下垂は、「正常」だったようです)。エミルはそれから2ヶ月後、足を引きずりながらも歩くようになり、ゆっくりですが回復していきました。私達夫婦は複数の病院にエミルを連れて行き、その度に違う意見を聞かされました…。エミルが左半身不随になっていることがわかり、病院でリハビリを受け、その3ヶ月後MRIの再検査が行われました。そのMRIから11mmの小脳扁桃下垂が確認され、脳神経外科に行くよう指示されました。

脳神経外科医を訪ねにポーランドのポズナンに行きました。診察が始まって数分後、エミルの頭の傾きを指摘され、大後頭孔減圧術の手術を提案されました。2011年3月、大後頭孔減圧術(部分的なもの)が行われました。術後、複数のリハビリセンターで理学療法を受け、家にも理学療法士の先生が来ました。エミルは歩行時に度々転倒することがあり、おしっことうんちをもらしてしまうこともありました。左手は常にこぶしを握っている状態で(電気眼振計検査の結果、60%の神経が損傷していることがわかりました)、立っていても椅子に座っているような姿勢をしていました。2012年1月にMRIの再検査を受けて、15mmの小脳扁桃下垂が見つかっただけでなく、3か所の脊髄空洞症も見つかりました。2012年8月、7ヶ月の間に空洞は脊髄いっぱいに広がり、3か所だけだった空洞は新たにもう3か所見つかり、ワルシャワの先生には大後頭孔減圧術の再手術を告げられました。ポーランドで行われてるアーノルド・キアリ奇形の唯一の治療(大後頭孔減圧術)を受けた後に、今までなかった空洞が現れたというのに、先生達はまたエミルに同じ手術を行おうと考えていたのです。息子の脊髄と頭部の損傷の速さに私達夫婦は恐くなって、どうしたらいいのかわかりませんでした。

大後頭孔減圧術実施の数日前、バルセロナでアーノルド・キアリ奇形の治療を行っているという情報が耳に入ってきました。私達はすぐさまポーランドでの手術をキャンセルし、スペインの手術を受けることにしました(2012年11月)。

終糸切断手術直後、特にめざましい変化は見られませんでしたが、以前より左手のこぶしの握り具合は改善されたようでした。ポーランドに帰ってから2週間後、エミルの症状は悪化し歩けなくなり、それは2週間ほど続きました。それからは徐々に改善され、手術前の状態に戻っただけではなく、少しずつ回復に向かっていきました。

体調が悪化していた時に、何人かの先生に診てもらうことがあり、脳神経外科の先生は、終糸切断手術は何の効果もない手術だから、私達夫婦は“騙された”のだと言いました。その先生に新たにMRI検査を受けられるよう手続きをしてもらい、2013年4月に病院に行った時、エミルの状態が良くなっていると伝えましたが、先生達は信じてくれませんでした。MRI検査ではほとんど術前(終糸切断手術の3ヶ月前に撮ったMRI検査)と術後に撮ったMRIで変化は見られませんでした。手術前はただならぬペースで状態が変化していったので、私達にとって変化がないというのはいい事でした。神経内科の先生に、大後頭孔減圧術を行った脳神経外科医に連絡を取って、空洞短絡術(生死に関わる手術)を受けるように提案されました。しかし、その神経内科医には連絡せず、バルセロナの脳神経外科医に相談し、ポーランドのポズナンの検査技師にも空洞の術前術後の大きさを正確に計ってもらい、安心することができました。何より、私達自身の目でエミルの変化を確認しています。例えば、歩行は前より良くなって、立っている時も以前よりまっすぐ立てるようになりました(リハビリも行っています)。最新のMRI検査は2014年2月に撮影され、最後に撮った時から10ヶ月が経っていますが、変化は特にありません。今エミルは保育園に通っていて、他の子供と同じようにダンスや柔道、サッカーや水泳をやっています。リハビリもまだ続けています。100%完璧ではありませんし、おしっこやうんちのコントロールはまだうまくできませんが、以前よりはよくなっています。裸の状態で息子を見ると、確かにすべて完璧ではないことがわかりますが、保育園では他の子供と変わりません(もしかしたら他の子より走るのは遅いかもしれません)。2014年3月に神経内科の先生(1年前に終糸切断手術に否定的なコメントをした先生)に診てもらい、だいぶ良くなってきていると言われました(例えば、バビンスキー反射がなくなったことなど)。終糸切断手術とリハビリのおかげで、エミルの健康状態は日に日に良くなっているので、大変驚いています。


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