2026年 世界希少・難治性疾患の日

2026年2月28日は「世界希少・難治性疾患の日(Rare Disease Day)」です。 2008年の設立以来、バルセロナキアリ奇形&脊髄空洞症&脊柱側弯症研究所(以下、当研究所)は、希少疾患の治療と研究に取り組んできました。これらの疾患は「希少」とされていますが、実際には世界中で何千人もの方々に影響を及ぼしており、しかもその症状は患者さん一人ひとり異なる形で現れます。 終糸病は、アーノルド・キアリI型症候群、特発性脊髄空洞症、頭蓋頸椎移行部奇形などの疾患を、ひとつの原因概念で結びつける新しい病因論です。 これらの疾患は依然として十分に周知されておらず、症状の現れ方も多様で複雑です。その結果、診断の遅れ、高額な治療費、遠方への移動負担、自立性の低下、慢性的な痛み、生活の質(QOL)の低下、そして家族や介護者の継続的な支援の必要性といった、希少疾患特有の課題に直面することになります。 当研究所の創設者である ロヨ・サルバドール 医師の研究によれば、これらの疾患には「終糸」と呼ばれる組織の異常な牽引力が関与しており、それが神経系全体に持続的な緊張を与え、病態を引き起こすとされています。 当研究所では、「終糸システム®」と呼ばれる治療計画に基づき、この原因に直接アプローチする外科的治療を提供しています。身体への負担を最小限に抑えた手術に加え、リハビリテーション、長期的な経過観察、疼痛管理を組み合わせることで、病気の進行を止め、機能の回復や可逆的病変の改善を目指しています。 私たちは、患者さん一人ひとりの「一意性」を尊重し、それぞれが本来望んでいた人生を再び歩める可能性を支えることを使命としています。 世界希少・難治性疾患の日のシンボルは、黒と白のユニークなストライプ柄のシマウマです。そのしま模様が一頭ごとに異なるように、患者さん一人ひとりもまた、唯一無二の存在です。 本日は、ソーシャルメディアで呼びかけている「#ShowYourStripes」の一環として、多くの症例の“しま模様”をご紹介します。当研究所の専門医が診療・治療を行ってきた患者さんが、回復という同じ結論に至るまでに歩んだ、それぞれ異なる道のりをご覧ください。 ぜひ、当研究所で治療を受けられた患者さんの体験談をご覧ください。 そこには、術前から術後へと続く「希少な」物語が語られています。 患者さんの体験談はこちら 患者さんの声(動画)
小児・思春期における終糸病:アーノルド・キアリⅠ型症候群、特発性脊髄空洞症、特発性脊柱側弯症

終糸病は先天性の疾患であり、その発症時期や進行の仕方は患者さんによって大きく異なります。ヒトの胚発生の段階から中枢神経系や脊柱の発達に影響を及ぼし、生涯を通じて徐々に症状が進行していく場合があります。 診断 当研究所の症例から観察される終糸病によって引き起こされる病態は、以下の通りです。 ・アーノルド・キアリI 型症候群(小脳扁桃下垂):本疾患では、小脳扁桃の下垂が早期から進行することがあり、生後数か月の段階ですでに認められる場合があります。乳児に何らかの理由で MRI 検査を実施した際、偶発的に確認されることもあります。 ・特発性脊髄空洞症:脊髄空洞症は脊髄組織を徐々に損傷し、臨床症状と病変の大きさが必ずしも一致しない多様な影響を及ぼします。広範囲にわたる空洞を有していても症状が軽度な場合がある一方、わずか一椎体程度の小さな嚢胞でも、日常生活に支障をきたす複雑な症状を引き起こす場合があります。発見は、症状の出現を契機とするか、あるいは MRI 検査で偶然見つかる形が一般的です。 ・特発性脊柱側弯症:脊柱側弯症は脊柱が側方に弯曲する病態で、後弯や過前弯、さらに横断面での回旋を伴う回旋側弯など、多面的な変形を呈し得ます。幼少期から思春期にかけて徐々に進行することがあり、特に思春期のホルモン変化により悪化しやすい傾向があります。成長期の身体活動に伴う痛み、姿勢異常などから、小児科医が定期検診や受診の際に発見することがあります。 終糸病には遺伝的要素が関与する可能性があることから、患者さんのご家族、特に直系血族に対しては、小児科医と相談のうえ、終糸病の有無を確認するための精密検査を検討することが推奨されます。 治療法 終糸は、キアリ奇形、脊髄空洞症、脊柱側弯症などにおいて、中枢神経系全体へ過度な牽引力を伝える組織であり、患者さんにさまざまな可逆的・不可逆的損傷を引き起こすことがあります。 終糸システム®による治療の主な目的は、病名を正確に診断するとともに、外科的介入によって病態の進行を阻止し、その後の薬物療法や理学療法により可逆的な損傷の回復を促すことにあります。 このため、キアリ奇形、脊髄空洞症、脊柱側弯症のいずれかが確定診断された時点で、特に若年患者においては、乳幼児期からでも終糸システム®の早期適用が推奨されます。これは、成長期の患者さんの精神運動機能の制限や症状悪化を防ぎ、成長過程への影響を最小限に抑えることを目的としたものです。当研究所では、ロヨ医師率いる脳神経外科チームにより終糸切断手術を受けた 2425 名の患者のうち、0~10 歳が 4%、10~16 歳が 5% を占めており、最も若い症例では生後 4 か月で手術が実施されています。 通常、乳幼児患者に対しては、安全性を最優先し全身麻酔で手術が行われます。手術は低侵襲技術を用いて尾骨部に数センチの切開を行うもので、感染や血腫などのリスクは最小限に抑えられます。16 歳以上は成人として扱われ、禁忌がなければ局所麻酔に鎮静を併用した方法が選択されますが、最終的な麻酔方法は麻酔科医の基準やプロトコルに従って決定されます。 多くの患者さんは手術後 24 時間の入院を経て退院しますが、おむつを使用している患者さんの場合、創部の汚染を避けるため特別な管理が必要となり、入院期間が延長されることがあります。 乳幼児患者の保護者は、入院手続きから麻酔導入室、術後回復室まで、入院中のすべてのプロセスに付き添うことができます。同伴者 1 名は患者さんと同じ病室に宿泊でき、日中は複数の家族が同時に面会することも可能です。 成果 終糸システム®を未成年患者に適用した治療は 30 年以上に及び、その成果は統計的に他の年齢層と同等であり、終糸病の進行を抑制できていることが確認されています。終糸切断手術の実施により、多くの症例で症状の軽減、改善、あるいは消失が認められ、成長期の段階からの自立した生活や生活の質(QOL)の向上につながっています。 さらに術後には、身長・体重の成長曲線、認知機能、精神運動機能、場合によっては行動面など、年齢に応じた発達の回復が認められることがあります。 小児および若年患者さんのご家族による体験談は、以下のリンクからご覧いただけます。 患者さんの声(動画) また、以下のリンクから、当研究所で治療を受けたアーノルド・キアリI型症候群のお子さんを持つ保護者の方へのインタビュー動画をご覧いただけます。 https://youtu.be/p44-SyT_Kjo
終糸システム(Filum System®)適用から4年後の児童患者における特発性脊柱側弯症の経過

症例番号: 14236 診断名:小脳扁桃下垂(アーノルド・キアリ奇形)、特発性脊柱側弯症、終糸病、神経頭蓋脊柱症候群 終糸切断手術日: 2021年6月 ドイツ出身の児童患者(ご両親の希望により匿名)は、6歳時に当研究所にて終糸システム®を用いた終糸切断手術を受けました。 手術前、患者は頭痛、吐き気、視覚異常、めまい、言語表現力および集中力の低下、睡眠障害、不安発作、易刺激性、神経過敏、嚥下障害、頸部のこわばり、四肢の感覚異常、背部・腰部痛、下肢痛、30分以上の歩行困難、慢性便秘など、広範な神経症状および身体症状を呈していました。 手術後、これらすべての症状が速やかに消失したとご両親より報告を受けています。また、学校関係者およびカウンセラーからも、明らかな改善が確認されています。具体的には、頸部支持力の回復、姿勢の改善、体力・活力の向上、そして集中力の顕著な改善が認められました。術後の回復により、患者はまもなく特別支援学校から通常の小学校へ転校しました。現在10歳となり、学業成績はクラス内で最優秀を維持しており、ドイツの上級中等教育機関(ギムナジウム)への進学準備を進めています。 術後4年に実施したMRI検査では、治療目的である小脳扁桃下垂の進行抑止が確認されました(図1)。また、全脊柱X線検査においても、術前に認められた側弯が矯正され、脊椎の異常弯曲が消失していることが確認されました(図2)。 図1 症例14236の術後所見:2021年の手術前MRI画像と2025年の術後MRI画像の比較。術後、小脳扁桃下垂の進行が認められません。 図2 症例14236の術後所見:2021年の手術前全脊柱X線像と2025年の術後像の比較。終糸システム®を適用した終糸切断手術後、脊柱側弯が矯正され、整直化が確認されます。 終糸システム®を適用した終糸切断手術は、アーノルド・キアリI型症候群および特発性側弯症の進行を抑制し、臨床症状の改善と生活の質の向上をもたらすことができます。
終糸病、神経頭蓋脊柱症候群、アーノルド・キアリI型症候群、特発性脊髄空洞症、特発性脊柱側弯症における生活の質

2025年12月4日、ロヨ・サルバドール医師は、フランス・パリで開催された国際神経精神医学会議において、「第5回 国際神経科学・精神医学ウェビナー(5th International Webinar on Neuroscience and Psychiatry)」の場で科学ポスターを発表しました。本研究は、終糸病、神経頭蓋脊柱症候群および関連疾患を有する患者における神経心理学的変化を記述し、これらの変化が患者の生活の質に及ぼす影響を分析することを目的として実施されました。 先行研究では、これらの診断を有する患者のうち無作為に抽出された372名の病歴データが分析され、さらに別の34名を対象として、自己申告式質問票を用いた心理的・情動的健康状態の評価が行われました。 著者らは本研究の結果として、終糸病および関連疾患において、気分状態、認知機能、ならびに性機能が影響を受ける可能性があることを指摘しています。さらに、頭痛、慢性疼痛、不安定感、感覚低下や筋力低下、加えて不全麻痺などの身体症状が認められました(図1参照)。多くの患者は、症状の進行に伴い、身体的および心理的健康状態に対する自己認識が悪化し、その結果、将来の生活や人生に対する期待や展望に否定的な影響が及ぶと報告しています。 図1「終糸病、神経頭蓋脊柱症候群、アーノルド・キアリI型症候群、特発性脊髄空洞症、特発性脊柱側弯症における生活の質」における、2つの臨床症例群の症状頻度を示す図。Royo-Salvador M. B., Luè G., 2025. 神経頭蓋脊柱症候群は、社会的・環境的文脈において生活の質をさらに低下させる影響をもたらします。身体的制限や神経心理学的な不調、さらに症状の進行性という特徴が、日常生活に重大な影響を与えます。 本研究の結果を踏まえ、著者らは、関連する各疾患について病因論的視点を考慮するよう、すべての専門家に呼びかけています。これは、診断を正しく理解し、誤診や診断の遅れ、混乱を避けることを目的とするとともに、過度に緊張した終糸によって引き起こされる神経系全体の牽引、複雑かつ多様な臨床像を踏まえ、治療後の回復過程において患者を最善の形でフォローアップするためでもあります。 研究の結論として、診断、予後、治療、ならびに術後評価においては、初診時の病歴で報告されたすべての側面を考慮することが不可欠であると示されています。これにより、包括的かつ患者中心のアプローチを提供し、終糸病患者の生活の質の向上を目指すことが可能となります。 発表されたポスターは、以下よりダウンロードできます。 https://institutchiaribcn.com/wp-content/uploads/2025/12/Royo-MB.-Filum-disease-and-QoL.pdf
国際神経精神医学会議 – 2025年12月3日~4日 パリ

“終糸病、神経頭蓋脊柱症候群、アーノルド・キアリI型症候群、特発性脊髄空洞症、特発性脊柱側弯症における生活の質”, M. B. Royo-Salvador , G. Luè 2025年12月4日、ロヨ・サルバドール医師は、サイエンテックス コンファレンス(Scientex Conferences)主催の国際神経精神医学会議(International Conference on Neuropsychiatry)の一環として開催された、第5回 国際神経科学・精神医学ウェビナー(5th International Webinar on Neuroscience and Psychiatry)に参加し、以下の科学ポスターを発表しました。 終糸病、神経頭蓋脊柱症候群、アーノルド・キアリI型症候群、特発性脊髄空洞症、特発性脊柱側弯症患者の生活の質に関する詳細については、お知らせ(link)および同ポスター(link)をご覧ください。
ACIE(スペインイノベーション認定機関)より
研究開発(R&D)認証を取得

当研究所の研究開発(R&D)部門は、2025年7月10日付で、2024年度の研究開発活動に対し、今年度もスペインのイノベーション認定機関 ACIE より研究開発(R&D)認証を取得いたしました。 この認証は、同期間に実施された研究プロジェクト「終糸病における神経疾患のための新たな臨床的方法の研究」に対して授与されたものです。 本研究は、神経内科および脳神経外科の既存のパラダイムに新たな視点を提示し、系統学的起源を持つ神経頭蓋脊柱症候群の診断・治療・理解において変革をもたらし得る、生理病態学的根拠に基づいた統合的アプローチを提案しています。さらに、本研究は終糸病に関連する神経疾患における未充足の医療ニーズに応えるものであり、これら複雑な病態の診断および治療を大きく改善する可能性があると評価されています。 本研究はACIE(スペインイノベーション認定機関)によって認証されたプロジェクト(認証番号:1583.004.25-250710-CER-RD.001)で、この認証により税制優遇制度が適用されますが、本認証は研究プロジェクトに関連する製品・工程・サービスそのものを承認または公的に認可するものではありません。 ロヨ医師をはじめとする研究開発(R&D)部門チームの、神経頭蓋脊柱症候群に関するあらゆる側面の探究と、その診断・治療のための新たな高度臨床戦略の開発に向けた不断の努力に、心より敬意を表します。今後とも、研究開発(R&D)部門の活動にご期待ください。
アーノルド・キアリI型症候群、脊髄空洞症、脊柱側弯症およびその他の関連疾患(エーラス・ダンロス症候群、線維筋痛症、尾骨脱臼)に関するオンラインQ&Aセッション

主催:キアリ&脊柱側弯症&脊髄空洞症基金 協力: バルセロナキアリ奇形&脊髄空洞症&脊柱側弯症研究所. 当研究所では、先日発表した科学論文で得られた知見をもとに、終糸病、神経頭蓋脊柱症候群、およびその他の関連疾患(終糸システム® に基づく治療後、改善が見られる可能性があります)についての理解を、患者の皆さまやご家族の方々と共有したいと考えており、このたび、ミゲル・ロヨ医師のチームに所属するホリア・サルカ医師による、複数言語でのオンラインQ&Aセッションを開催することとなりました。 本セッションは、疾患に関心をお持ちの患者さんやご家族の方々にご参加いただける内容となっております。ご希望の言語の登録フォームよりお申し込みください。事前にご質問やコメントをお寄せいただけるほか、ご自身の症例について個別相談を行うことも可能です。 <セッション詳細> 第1回セッション(イタリア語): 2025年11月7日(金曜日) 12:00(日本時間20:00) 登録フォーム 第2回セッション(フランス語): 2025年11月14日(金曜日) 12:00(日本時間20:00) 登録フォーム 第3回セッション(ポルトガル語): 2025年11月20日(木曜日) 15:00(日本時間23:00) 登録フォーム 第4回セッション(スペイン語): 2025年11月27日(木曜日) 15:00(日本時間23:00) 登録フォーム 第5回セッション(英語): 2025年12月4日(木曜日) 15:00(日本時間23:00) 登録フォーム -定員:各セッション15名まで 皆様のご参加を心よりお待ちしております。
2025年10月に韓国(ソウル)にて第27回世界神経学会議開催

2025年10月12日、ミゲル・ロヨ医師および研究開発チームが、第27回世界神経学会議(韓国・ソウル)にて、4つの新しい研究結果を電子ポスター形式で発表することをお知らせいたします。 発表演題は以下の通りです。 線維筋痛症の背後にある終糸病:予備的研究 終糸病と神経頭蓋脊柱症候群の定義、臨床像および画像の特徴 尾骨脱臼に関連する神経頭蓋脊柱症候群:予備的研究 エーラス・ダンロス症候群に関連する神経頭蓋脊柱症候群:診断と治療 本会議は、韓国神経学会の協力のもと開催され、神経学分野における最先端の進歩に触れる貴重な機会を提供します。医学の最新情報を求める医療従事者の皆さまは、以下のリンクより参加登録が可能です。 世界神経学会議公式サイト:https://wcn-neurology.com
9月はアーノルド・キアリ症候群の啓発月間アーノルド・キアリ症候群および当研究所の治療に対する疑問を解決

9月28日は「アーノルド・キアリ症候群国際デー」に制定されており、アーノルド・キアリ症候群について多くの方に知っていただき、患者さんやご家族を支援することを目的にしています。当研究所では、この国際デーに賛同し、毎年9月にアーノルド・キアリ症候群の啓発活動に取り組んでいます。 当研究所では、アーノルド・キアリI型症候群に対し、身体への負担を抑えた独自の低侵襲治療を提案しており、治療後は、神経系に生じた損傷や機能障害のうち、可逆的で回復が見込める部分について、リハビリテーションと投薬を組み合わせることで回復を図っていきます。 当研究所の創設者であるロヨ医師は、先天的に過度の緊張状態にある終糸が中枢神経系全体に過剰な牽引力を及ぼすことに起因する病気を「終糸病」と定義し、この終糸の過緊張により小脳扁桃が大後頭孔から下方へ下垂し、小脳扁桃下垂、すなわちアーノルド・キアリ症候群が発生すると考えています。 現在、終糸病は脊髄係留症候群(潜在性または顕在性)と混同されることがありますが、脊髄係留症候群は神経管閉鎖不全の一つです。神経管閉鎖不全とは、胎児の発生過程において神経管が正常に閉じずに生じる先天性異常を指すため、終糸病も先天性の要素をもつ病態と考えることは可能です。しかし実際には、神経軸と脊柱管に生じる力学的衝突に起因するものであり、その背景には胎児期における両者の成長が通常よりも非同期に進むことが関与している可能性があります。 当研究所では、この非同期的成長と力学的衝突は、外見上は正常な終糸によって引き起こされていると考えています。これが複数の病気の原因となり、その中で最も高い割合を占めるのがアーノルド・キアリI型症候群で、終糸による牽引によって中枢神経系全体が引っ張られることで起こります。 一方、顕性または潜在性の脊髄係留症候群では、終糸が脊髄をさまざまなレベルで固定し、その牽引はMRIで可視化されます。これに対して、アーノルド・キアリI型症候群(小脳扁桃下垂)では、脊髄の牽引はMRI上で認められませんが、終糸病という概念に基づく考え方では、小脳扁桃の下垂を単独の現象として捉えるのではなく、互いに密接に関連する二つの存在、すなわち、前者(終糸病)が「原因」であり、後者(小脳扁桃下垂)が「結果」として理解することができます。 この発見は新たな研究の可能性を導き、患者さんにとっては治療の選択肢を広げることにつながり、従来の「結果」ではなく「原因」を取り除けるリスクの少ない治療法を提供することが可能になります。原因を取り除くことで、中枢神経系は持続的な牽引から解放され、治療前に生じた障害を修復・回復する可能性が期待できます。その結果、多くの患者さんの生活の質が改善されることになります。 当研究所の研究結果を広めることによって、アーノルド・キアリI型症候群に対する理解を深めるとともに、患者さんとそのご家族に希望を与えることができると考えております。ぜひ一緒に広めていきましょう。 アーノルド・キアリI型症候群に関する詳細は、下記URLをご参照ください。https://institutchiaribcn.com/jp/ミゲル-b・ロヨ-サルバドール医師/ https://institutchiaribcn.com/jp/よくあるご質問/ https://institutchiaribcn.com/jp/アーノルド・キアリ奇形1型/
アーノルド・キアリI型症候群および終糸病に関するオンラインQ&Aセッション(スペイン語・英語)

Published by ICSEB at 2025年9月12日 アーノルド・キアリ症候群啓発月間にあわせ、スペイン語および英語によるオンラインQ&Aセッションを開催いたします。本セッションでは、当研究所の創設者であるロヨ・サルバドール医師の医療チームであるサルカ脳神経外科の医師が、皆さまからのご質問にお答えいたします。 […]