Published by ICSEB at 2022年5月27日
当研究所の研究開発イノベーション部門は、ミゲル=B・ロヨ=サルバドール医師の絶え間ない研究と臨床経験を結果として、2014年に正式に設立されました。
ロヨ医師の学術研究の最初の数年間は、ホセ=マリア・ドメネク教授(バルセロナ自治大学医学部の解剖学および発生学の正教授)のサポートのもと、特発性脊髄空洞症とその病因学への理解について研究し、博士論文を発表しました。
その後、終糸によって神経系全体に過度の牽引が起こり、アーノルド・キアリI型症候群、脊髄空洞症、脊柱側弯症、頭蓋底陥入症、扁平頭蓋底、歯状突起奇形、脳幹のよじれなどといった現在まで原因不明と言われていた病気が起こっていたことを理解し、上記疾患を含んだ新しい病気を「終糸病」と命名しました。
ロヨ医師は、「終糸病」という新しい病気の診断を受けた患者さんに対して、低侵襲治療の終糸切断手術を適用し、同時に外科治療の記述、実行、改善が行われ、終糸病とその治療法に関する新しい病理学的概念の研究、および論文執筆に従事してきました。
当研究所においては、終糸病の治療に対して、終糸システム®という、病因、診断、医療、外科治療およびリハビリテーションから構成される専門性の高い治療計画の開発に取り組みました。
2020年、当研究所の研究チームは373例の症例をもとに、病気の臨床診断と画像診断を記述した論文を発表し、特に潜在性脊髄係留症候群と混同されていた部分を明確にし、終糸病と神経頭蓋脊柱症候群の違いについて明らかにしました。
現在、当研究所の研究開発イノベーション部門は、バルセロナ大学、バルセロナ自治大学、およびシマ病院と協力して、終糸病に関連のある全ての分野の研究を進め、技術の進歩、神経学的方法論およびエキスパートシステムの研究を行っています。患者さんの生活の質の向上のため、知識と新しい発見を提供し、医学的、外科的、技術的に患者さんを支援していきたいと考えています。
研究の大部分は、研究普及と治療の社会的支援を行うキアリ&脊柱側弯症&脊髄空洞症基金によって資金提供されており、ロヨ医師は後援者の一人でもあります。基金では、研究活動継続のため、皆様からの温かいご寄付を心よりお待ちしております(https://chiarifoundationbcn.com/donar/ )。
バルセロナキアリ奇形&脊髄空洞症&脊柱側弯症研究所
研究開発イノベーション部門
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