Published by ICSEB at 2023年10月6日
終糸病および神経頭蓋脊柱症候群は、MRIなどの検査画像上では例えばアーノルド・キアリI型症候群と呼ばれる大後頭孔からの小脳扁桃下垂などが確認できます。
当研究所のロヨ医師率いる医療チームは、病気の原因を取り除き、病気の症状や徴候はもちろん、病気自体の進行を止めることを目的に、キアリ奇形I型患者に終糸システム®を適用します。
終糸と呼ばれる繊維を切ることで、小脳扁桃の下垂の悪化を防ぎ、なおかつ神経系全体にかかっていた牽引を取り除き、可逆性の細胞の機能や損傷の回復を期待することができ、患者さんによっては、術後に小脳扁桃下垂の上昇が確認できるケースもあります。
この小脳扁桃下垂の上昇は、当研究所で確認できた症例で、術後1、2年経ってから、または5年から10年の間など様々です(図1参照)。
当研究所で行われる治療は、小脳扁桃がある場所とは違う部分で行われる外科治療であるにもかかわらず、術後に小脳扁桃の位置に変化が見られ、なおかつ患者さん自身が症状の改善を感じられるということは、当研究所医療チームにとっては、「終糸切断手術によって病気の原因が取り除かれ、脊髄、脳幹、そして脊椎が緊張性終糸から解放された」ことを意味しています。
上記の理由から、30年間の治療実績も含め、当研究所が提供する終糸システム®によって、アーノルド・キアリI型症候群の進行を止めることができると断言することができます。患者さんの症状の改善および医師側が確認できる徴候の改善、そしてある症例においては小脳扁桃下垂の上昇も見られ、それらは患者さんの生活の質の向上にもつながっています。
参考文献
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