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椎間関節症候群


最終更新日: 12/05/2025, ミゲル・ロヨ医師, 登録番号: 10389. 脳神経外科医、神経内科医
 
 

定義

脊柱は7個の頸椎、12個の胸椎、5個の腰椎、5個の仙椎、4個または5個の尾椎で構成されます。仙椎および尾椎は、それぞれ癒合して一つの骨を形成していますが、第1頸椎と第2頸椎を除くその他の椎骨は、椎間板、椎間関節、靭帯によって連結されています。これらの連結によって人間は体を曲げたり、伸ばしたり、ひねったりすることが可能になります。

椎骨は前方の椎体と後方の椎弓から構成され、椎骨と椎骨の間には椎間板があります。脊椎の後方、左右にある椎間関節と呼ばれる関節によって連結しており、椎間板の高さによって快適さが決まります。

椎間関節は線維性被膜、滑膜、硝子軟骨、骨で構成されており、椎間関節は脊髄神経後枝の内側部分によって神経支配されており、それぞれが隣接する上部、下部、対側から二重の神経支配を受けています。

椎間板の高さが減少すると、椎骨間に生じる摩擦と制限によって関節軟骨が過度に劣化し、関節包の伸長または分離が生じる可能性があり、これにより関節が刺激され、椎間関節症候群が引き起こされます。

 


症状

椎間関節が圧縮されすり減ると、椎間関節症候群の症状として、頸部痛、背部痛、または腰痛などが現れます。影響を受けた関節面によって痛みが片側なのか両側なのかが決まります。

痛みは特に腰部に集中しますが、臀部、鼠径部、大腿後面へと痛みが広がり、腰痛を引き起こすこともあります。また、その痛みが下肢および上肢にも広がることもあり、頸部と胸部も同様に、痛みが上肢と胸部および腹部に広がります。

その他の症状として、脚や腕の感覚消失があります。椎間関節に炎症が起こると、硬直、直立、椅子からの立ち上がりが困難になる可能性があります。

運動や重いものを運ぶなどすると痛みが増大するのが一般的であり、また患者が長時間立った姿勢を続けたり、体をひねる、曲げる、反らすなどの動きをすると痛みが悪化します。一方で、横になったり、前屈運動をすると痛みが改善する場合があります。

 


診断

患者が安静時であっても首、肩、腕の痛み、または背部痛や坐骨神経痛、その他の特徴的な症状があり、神経学的検査やその他の検査で陰性、およびMRI検査、CT検査、筋電図などで異常が確認できない場合、椎間関節症候群が疑われます。

診断のために浸潤ブロックが行われ、この検査は患者が定期的に痛みを訴える場合、透視装置を用いて痛みの原因と考えられる椎間関節の神経付近に局所麻酔を行います。浸潤ブロックで痛みが改善する場合、椎間関節症候群と診断されます。

 


原因

腰椎椎間関節症候群は主に、椎間関節で時間の経過とともに生じる変形性関節症、軟骨変性などの椎骨関節および関節組織の変性によって引き起こされます。

同様に、椎間関節症候群は椎間板ヘルニアの有無にかかわらず、椎間腔の崩壊、閉塞、運動制限などの機能的な関節の変化が原因である可能性があります。椎間板ヘルニアや椎間板突出、嚢胞などの他の疾患によって引き起こされる場合もあります。

 


リスク要因

腰椎椎間関節症候群のリスク要因になる可能性があるのは以下の通りです。

  • 時間の経過とともに椎間関節の変性をもたらす運動や姿勢。
  • 年齢:年齢が上がるにつれて、椎間関節がすり減るリスクが増加。
  • 他の疾患:椎間関節症候群の直接の原因ではない場合でも、脊柱や脊髄の他の疾患が関節に通常より多くのすり減りをもたらすことにより、リスクが増加する可能性があります

 


合併症

腰椎椎間関節症候群は、主に症状の持続によって病状が悪化し、治療をしないことによって症状が慢性化すると、患者の生活の質に影響を与える可能性があります。

 


治療法

椎間関節症候群に対する主な治療法は以下の通りです。

– 保存療法:脊椎の椎間関節の配列異常の改善や、筋力の柔軟性と強化のための理学療法などが行われます。理学療法が十分でない場合、抗炎症薬またはステロイド薬が投与されます。

– 保存療法で効果が得られず、適用対象な症例にのみ、影響を受けた関節にステロイドと麻酔薬の浸潤ブロックが行われます。

-椎間関節症候群の痛みを消すためには、椎間関節の神経を損傷させ、痛みの伝達を排除することが必要で、いくつかの方法があり、例えばラジオ波という高周波数で発生する熱で椎間関節の知覚神経を焼灼する神経切離術があります。

– 当研究所の治療計画「終糸システム®」による見解

椎間関節症候群は、終糸病患者に頻繁に確認できます。終糸病を引き起こす終糸の牽引が、椎間関節にも影響を及ぼし、関節に過負荷をかけ、変形性関節症が発症される可能性が高くなります。このため、当研究所では椎間関節症候群の治療を行う前に、独自の治療計画「終糸システム®」によって終糸病であるかを判断し、椎間関節症候群の治療の前に必要な治療法を提案します。当研究所では精度と安全性を考慮して、高周波電気凝固術を行い、優れた成果を挙げています。

 


参考文献

 

  1. A.C. Gellhorn, J.N. Katz, P. Suri Osteoarthritis of the spine: the facet joints. Nat Rev Rheumatol, 9 (2013), pp. 216-224
  2. M. B. Royo-Salvador (2014), “Filum System® Bibliography” (PDF).
  3. M. B. Royo-Salvador (2014), “Filum System® Guía Breve”.
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  5. M. van Kleef, P. Vanelderen, S.P. Cohen, A. Lataster, J. Van Zundert, N. Mekhail12. Pain originating from the lumbar facet joints. Pain Pract, 10 (2010), pp. 459-469
  6. Kapandji, A. I. (2006). Fisiología articular, Tomo 3, Editorial Médica Panamericana.






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