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一次性夜尿症 / 尿失禁


最終更新日: 13/05/2025, ミゲル・ロヨ医師, 登録番号: 10389. 脳神経外科医、神経内科医

 
 

定義

尿失禁とは、緊急に排尿する必要があり、尿を溜めることができず尿漏れしてしまうことで、この状態が単独で現れる場合と(一次性夜尿症)、複数の疾患において発生する可能性があります(二次性夜尿症)。

一次性夜尿症とは、5歳以上の子供でおねしょをしなかった時期がなく、夜間睡眠中の尿失禁がずっと続いている夜尿症を指します。

一方、成人における尿失禁は自分の意思とは関係なく尿が漏れてしまうことと定義づけられ、例えばくしゃみをしたり、笑ったり、重いものをもったり、運動をしたりすることで尿漏れが発生することがあります。

尿失禁にはいくつかの種類があります。

  • 腹圧性尿失禁 
  • 切迫性尿失禁
  • 混合性尿失禁
  • 溢流性尿失禁
  • 機能性尿失禁
  • 反射性尿失禁

 


診断

小児の一次性夜尿症、または成人の一次性夜尿症の診断を下すには、まず第一に、尿漏れが完全に不随意で、客観的に証明する必要があります。

尿漏れが一次性であることを確認するには、以下の検査をすることにより、神経因性膀胱、脊髄異常、尿路感染症、男児の後部尿道弁、女児の異所性尿管などの二次的原因を発見し、除外します

  • 医師が患者の中枢神経系へ影響を与える神経学的疾患の有無を確認し、尿路、腹部、骨盤、脊柱に影響を与える可能性のある手術歴などを評価します。また、患者が服用する薬に関しても管理する必要があります。
  • 肛門内圧検査を含む身体検査
  • 血液検査、腹部単純X線撮影、排泄性尿路造影、超音波検査(膀胱および前立腺)、尿水力学的検査。なお、小児の夜尿症の場合は、尿水力学的検査とX線検査は必要ありません。

複数の病気の原因に関する科学的発見に基づいた当研究所独自の治療計画終糸システム®に従い、終糸病と診断された夜尿症または尿失禁患者(小児・成人)において、尿漏れが一次性であると証明された場合、脳部と脊柱全体のMRI検査を行う必要があります。

  • MRI検査を通して、脊髄の異常な牽引を示す兆候や、脳機能イメージングで相関性のある目に見える変化として確認することができます。

 


症状

一次性夜尿症または尿失禁の症状は、睡眠中あるいは患者の覚醒状態での不随意の尿漏れです。

尿漏れの量や密度および頻度は、それぞれのケースで異なり、特に咳やくしゃみ、運動、性行為などを伴って発生することがあります。

 


原因

尿漏れは、膀胱内圧が尿道内圧よりも高い場合に発生します。成人における一次性夜尿症および尿失禁の原因については多くの理論がありますが、決定的なものはありません。尿漏れを引き起こす原因は以下の通りです。

  • 中枢神経系の機能的成熟における発達の遅れにより、覚醒障害が生じる可能性があります。
  • 遺伝的原因
  • 睡眠障害
  • 精神障害および行動障害
  • 一次性夜尿症の子供の夜間の抗利尿ホルモンの低下により、夜間多尿が引き起こされます。

 


リスク要因

一般的に、一次性夜尿症/尿失禁に関して認識されている主なリスク要因は以下の通りです

  • すでに述べたように、幼少期に夜尿症があった場合は、成人で尿失禁を患う可能性が高くなります。
  • 成人では、男性より女性に多く見られます。

小児における一次性夜尿症に関して、研究でわかっていることは以下の通りです。

  • 慢性頭痛の子供に多く見られます。
  • 注意欠如・多動症(ADHD)で治療を受けていない子供に多く見られます。
  • 睡眠時無呼吸症候群と二次性夜尿症の関連性は実証されています。しかしながら、一次性夜尿症との関連性についてはまだわかっていません。
  • 過活動膀胱と一次性夜尿症の関連性について実証されています。

 


合併症

夜尿症や尿失禁は、子供でも大人でも問題になります。

  • 衛生面:特に子供の場合、臀部や陰部に発疹が起こる可能性があります。
  • 精神面:夜尿症や尿失禁による屈辱感、感情の不安定、鬱などを引き起こし、自尊心の低下につながる可能性があります。
  • 社会面:患者の活動や社会的集団への参加に影響を与えるため、大事な機会を逃したり、孤立をもたらします。

このように患者の病状は、生活の質が低下することで悪化する可能性があります。

 


治療法

尿失禁の発症を遅らせる、または予防するのにいくつかの方法があります。

  • 非薬物療法: 動機付け療法、アラーム療法、排尿抑制訓練、 生活指導、催眠療法、行動療法など。
  • 7歳以上を対象とする薬物治療: 三環系抗うつ剤、抗コリン薬、デスモプレシン、併用療法。

特に成人の場合、次のような治療が必要になる場合があります。

  • 手術
  • 間欠自己導尿
  • 電気刺激療法

 
当研究所の治療計画「終糸システム®」による見解

一次性夜尿症または尿失禁は、終糸病患者に多く見られる症状であり、現在この関連性については研究中ですが、終糸切断手術が適用可能かどうかを見るため、夜尿症/尿失禁患者の病状を詳しく見る必要があります。

1993年以来、終糸病を含む複数の疾患の原因として、終糸による神経系全体に対する牽引に関するロヨ・サルバドール医師の博士論文が発表され、新しい治療法が考案されました。外科的治療によって終糸を切断することによって、病気の原因となる脊髄牽引が排除されます。

当研究所が行う終糸切断手術は低侵襲治療であり、最小限のリスクで病気の進行を阻止できるため、通常、すべての終糸病患者に早期治療を提案しています

 


終糸システム®適用での終糸切断手術

 

メリット

1. 終糸の過緊張または過度に短いために生じる脊髄にかかる牽引を取り除くことができます。

2. 身体への負担が少ない当研究所独自の低侵襲治療のため、手術時間は約45分、集中治療室での治療はなく短期入院、局所麻酔、輸血の必要もなく術後の制限もなし。

3.終糸システム®適用での終糸切断手術における死亡率は0%で、大きな後遺症、合併症なし。

4. 症状を改善し、終糸病に関連する疾患の進行を阻止できる。

 


参考文献

 

  1. Carlos Rodrigo Gonzalo de Liria, Tratamiento de la Enuresis Nocturna, Vol. 23, núm. 2. 2012. ISSN 0213-7801
ISSN 1579-9441. Butlletí d’informació terapèutica del Departament de Salut de la Generalitat de Catalunya.
  2. Cendron M. Primary nocturnal enuresis: current. Am Fam Physician 1999 Mar 1;59(5):1205-14, 1219-20.
  3. Dharnidharka V. Primary nocturnal enuresis: Where do we stand today? Indian Pediatr 2000 Feb 7;37(2):135-140.
  4. M. B. Royo-Salvador (2014), “Filum System® Guía Breve”.
  5. Dr. Miguel B. Royo Salvador (1997), Nuevo tratamiento quirúrgico para la siringomielia, la escoliosis, la malformación de Arnold-Chiari, el kinking del tronco cerebral, el retroceso odontoideo, la impresión basilar y la platibasia idiopáticas (PDF). REV NEUROL; 25 (140): 523-530
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