Published by ICSEB at 2013年2月21日
手術日:2011年5月
みなさん、こんにちは。私の名前はミカエラです。22歳で、イタリアのカラブリア州の小さな町に住んでいます。私のようにアーノルド・キアリ奇形I型を患った人の助けになれば思い、この体験談を書いています。
小さい頃から偏頭痛に悩まされ、一向に痛みが治まらない時がありました。両親はその痛みの原因が何なのか突き止めようと、私に頭部のレントゲン検査や、眼科医での診察、定期検査など様々な検査を受けさせましたが、検査結果はすべて異常なしでした。それ以降も偏頭痛は消えることなく、頭痛があることが普通になっていきました。そのでも母は検査結果に納得がいかないと、再度私にレントゲン検査を受けさせたりしました。今思うとあの時の母の判断は間違っていませんでした。しかし再度撮ったレントゲン検査でも異常は見つかりませんでした。
それから4年が経ち、疲労感、脱力感、下半身に電気が走るような感覚、絶え間ないしびれ、背中の激しい痛み、頭部と頸部の強い圧迫感など、奇妙な症状が出始めました。当初は、スポーツをやめてから症状が悪化したので、座ったままの生活が原因だと考えていました。しかし時が経つにつれて、そうではないと気づきました。
おそらく他の患者さんもそうだとは思いますが、私は手足と背中の激しい痛みでソファーに横になることが多く、力が入らなくて起き上がれない日もありました。ある日、右腕が完全に動かせなくなり、左手を使ってなんとか右腕を動かしたこともありました。私の体に何か起こっているのは明らかでした。
母は、友人の医者(私は「特別な先生」と呼んでいます)のもとに私を連れていき、そこで私はMRI検査を受けるように言われました。MRI検査から、アーノルド・キアリ奇形I型と診断されました。あの時どれだけ怖かったかは言葉で表せないほどで、自分をコントロールすることができませんでした。
体重が減り始め、さらに力が入らなくなって、飲み込むことができずに10分間も口に同じ食べ物が入っていることもありました。背中や首の痛みで、心が休まる日はありませんでした。まっすぐに立っていられず、首は前屈ぎみになる傾向がありました。それから1年後に再度MRI検査を行うと、空洞は大きくなり、症状が悪化しているのがわかりました。その時唯一私を救うことができるのは、手術だけでした。当時若かった私は、体に負担のかかる大後頭孔減圧術のことを考えるだけで気分が悪くなり、手術を受ける気にはなりませんでした。
先生は私のために情報を探してくれて、そのおかげでロヨ先生に辿り着きました。ロヨ先生の存在を知ってから、バルセロナキアリ研究所のウェブページで情報を集め始めました。ウェブページに掲載されている100以上の体験談を何度も読み、患者さんの苦悩と私の症状を重ね合わせていました。最初は少し懐疑的だったことは否定できません。すべてが単純すぎるのではないかと思いましたが、最終的に私は研究所に電話をかけることにしました。バルセロナキアリ研究所のジョイアさんに私の病状を説明しました。最初から丁寧に対応してくれて、MRI画像を送るように言われました。それから数日後、素晴らしい返答が返ってきました。低侵襲治療であるロヨ先生の終糸切断手術が受けられるというのです。
バルセロナに着いて術前診察を受け、翌日手術を受けました。以前よりも生きる希望と活力を持ってイタリアに帰りました。手術から数時間後にほとんどの症状がなくなり、それから時間が経つと共に完全になくなっていきました。脚と腕の力も戻ってきました。病気が今もなお私の中に存在していることは十分承知していますが、それでももう私を悩ますことはないとわかっています。時々ほんの小さな症状は出てきたりしますが、手術がうまくいったことは間違いないので、気にはしていません。
最初から私の病気を理解し支えてくれたイタリアの先生には感謝してもしきれません。そしてロヨ先生とジョイアさん、私にもう一度笑顔を取り戻してくれてありがとうございました。それから家族のみんなには、終糸切断手術という選択肢を与えてくれたことに感謝しています。そして最後にロザンナ・ビアジョッティ(Rosanna Biagiotti)さん、ロザンナさんの存在がこの状況に立ち向かう力をくれました。
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ミカエラ・フェルライーノ
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