1993年10月20日から2017年7月まで、神経頭蓋脊柱症候群/終糸病によるアーノルド・キアリI型症候群(キアリ奇形I型)、特発性脊髄空洞症、特発性脊柱側弯症の患者さん1000名以上に対して、終糸システム(FILUM SYSTEM®)を適用し終糸切断手術を行ってきました。
軽度の合併症が見られた5例を除き、多くの症例で非常に良好な成績を収めています。
数年前から、終糸切断手術を受けた患者さんそれぞれに手術に対する感想や体験談などを書いていただきこちらに掲載しています。体験談を書かれた患者さんは、同じように病気で苦しんでいる人の助けになりたいという気持ちでお書きになっていらっしゃいますので、ぜひご一読ください。ご協力いただいた皆様には、この場を借りて厚く御礼申し上げます。
注: こちらに掲載している体験談は、患者さん個人の経験や感想であり、バルセロナキアリ研究所としての見解を示すものではございません。
バルセロナキアリ研究所による掲載 2025年6月6日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2024年9月19日 体験談寄稿日:2025年5月19日 私の名前はクリスティーナで、現在43歳です。カナダのブリティッシュコロンビア州に住んでいて、2児の母です。7年間、原因不明の生活に支障をきたす症状に悩まされていましたが、30歳の時に頸髄の脊髄空洞症と診断されました。それ以前は線維筋痛症と誤診され、すべての症状は軽度の胸椎側弯症と頸椎と腰椎の椎間板ヘルニアによるものだと言われていました。病状が悪化しても、医師からは側弯症とヘルニアによるものだと強調されましたが、根本的な解決策や手術の選択肢は提示しませんでした。先生には「この病気と共存しながら、自分の道を選ぶしかない」と言われました。 その後の12年間は、私の人生で最も辛い時期でした。病状は徐々に悪化し、痛み、筋力低下、機能障害が悪化していきました。特に最後の3年間は、本当に辛かったです。常に激しい痛みに襲われ、一歩を踏み出すたびに体が衰弱し、痛みを感じない生活はありませんでした。助けを求めましたが、担当の神経内科医を含め、何十人もの先生に断られました。何度も無視され、次から次へと医師を紹介され、完全に見捨てられたように感じました。誰も私の話に耳を傾けてくれず、助けてくれることもありませんでした。私はすべての希望を失いました。 絶望した私は、Facebookの脊髄空洞症支援グループに入り、アドバイスを求めました。そこで、スペインのバルセロナキアリ研究所で手術を受けた経験を語る女性を見つけました。その人は終糸システム適用で終糸切断手術を受け、驚くほど順調に回復していました。私はすぐにバルセロナキアリ研究所に連絡を取り、必要な検査画像を送りました。するとすぐに手術が受けられるとの返事が返ってきました。 募金活動を支援してくださった方々のおかげで、私はスペインへ渡り2024年9月19日にサルカ先生による終糸切断手術を受けました。バルセロナキアリ研究所に到着した瞬間から、研究所チームの皆さんが思いやりと敬意を持って接してくれ、人生で最高の医療サービスを受けることができました。10年以上も医師から見放されてきた私ですが、ついに一人の人間として認められ、理解され、耳を傾けてもらえたと感じ深く感動しました。私の母国では見過ごされていたアーノルドキアリ奇形I型であることもわかりました 研究所の英語担当チームの方々は、術前術後を通して、非常に親身になってサポートしてくれました。シマ病院のスタッフも親切な対応で、思いやりがありました。バルセロナ研究所とシマ病院での経験は、まさに人生を変えるような出来事となりました。 これを書いている現在、手術から8ヶ月が経ち、信じられないほど体調がいいです。実際、手術後すぐに体調はよくなりました。脊髄空洞症やキアリ奇形の症状はもうありません。やっと自分の体から解放されたように感じます。ただ生き延びるという生活から解放され、今は充実した生活を送っています。 温かく私を迎えてくれたバルセロナキアリ研究所チーム、私をここまで導いてくれた全ての人に感謝してもしきれません。病気を治療してもらっただけではなく、命を救ってもらったのです。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 20年近く悩まされてきた症状(今となっては過去のものです) 頭部 耳鳴り(両耳)があったり、片方の耳が聞こえなくなったり、ショッピングモール、食事中、レストラン、仕事の会議、混雑した待合室など、人混みの中にいる時に声がこもって聞こえることがありました。 緊張型頭痛が頻繁に起こり、首の後ろから後頭部、頭頂部、そして目の奥へと痛みは広がりました。 口内のひどい痛みと知覚過敏があり、痛みは口内が原因ではなく、歯科医でも原因がわかりませんでした。 首 月に一回、首の痙攣で筋肉が緊張し硬直していました。脊椎全体に痙攣があり、それは7~10日ほど続きました。その後、さらに数日は敏感な状態が続きました。 首から肩甲骨にかけて、引っ張られて今にも切れそうな輪ゴムで巻かれている感覚がありました。 時々、首が支えきれずに頭が落ちてしまいそうな感覚がありました。 肩/肩甲骨 肩甲骨の間の中央に激しい痛みがあり、押すと痛みは悪化しました。焼けつくような痛みで、腕を動かせば動かすほど痛みは悪化し、ひどい時は深呼吸でさえも痛くなりました。また、歩行時には腰部から肩甲骨まで痛みは広がりました。 歩行中に腕を動かすと、背中の上部が痛くなりました。 服を畳んだり、食器を洗ったり、鏡を拭くなど、腕を繰り返し動かす動作は肩甲骨に強い痛みを引き起こしました。また、同じ動作の繰り返しにより肩甲骨が痙攣することもありました。 両腕と両手 両腕の神経痛が指まで広がり、通常は首の付け根から始まり、親指と人差し指、そして中指まで痛みは広がりました。 指が痙攣することがありました。 肘と手首の関節にひどい痛みがあり、歩く時に少し動かしたり、自然に揺れたりするだけでも痛みを感じたので、両手をポケットに入れて動かさないようにしていました。2010年からは日常生活が送れるように添え木を使って固定していました。 指先で冷たさや熱さが感じにくかったです。 気づかないうちに切り傷を作ってしまい、血を出ているのを見て初めて気づくことがほとんどでした。 1日のうち何度も手や指が痺れていて、それは買い物カートを押したり、肘より上に手を置いてテーブルで作業する時や、高いテーブルでパソコンを使ったり、食事、歯磨きなどで起こりました。ヨガのクラスで手を心臓より高く上げると痺れを感じていたので、痺れを取るために腕を下げてぶらぶらと振る必要がありました。痺れは痛みを伴うこともありました。 腕を上げると血液が急激に流れ込み、鋭い痛みを感じました。 左側を下にして寝ると右腕が痺れ、その逆も同様でした。 重さを感じると頭痛がするため、また、腕の力が入らないために長い髪をまとめることができなかったので、診断される前から髪を短くしていました。 肋骨 肋間筋の痙攣 肋骨に触れると痛みがあったので、ブラジャーやタイトなシャツを着ることができませんでした。 痙攣がある時に深呼吸をするとさらに痛みました。 ほぼ毎日、肋骨をバットで殴られたような痛みがありました。 股関節 ズキズキする痛みや焼けるような痛み、放散痛が毎日ありました。前日にゆっくり休めなかった場合は、起床後に痛みを感じました。 右股関節の痛みがより激しく、慢性化していました。かがんだり、歩いたり、車のハンドルを回したりするだけでも痛みました。 腰部 触ると痛くて、針で刺されたよう痛み、ズキズキする痛み、そしてピクピクする痛みもありました。 2週間に1回は痙攣し、その日は胸椎と頸椎まで痛みは広がりました。 腰椎の不安定性。緩んだ感じがあり、動いたり向きを変えたりすると骨がポキポキと鳴っていました。年々悪化し、特にヨガのクラスで顕著に現れました。 歩行や日常生活動作をすると、腰と肋骨の下の筋肉が緊張し、午後には耐えられないほどの痛みになりました。 洗面台に寄りかかって歯を磨くと痛みが出ました(腕をうまく上げられないため、洗面台に寄りかかって体を支えながら磨かなければなりませんでした)。 右脚 右太ももの痙攣と針で刺されたような痛みがありました。 10年以上の右坐骨神経痛があり、脚の切断を希望しましたが、神経内科医には幻肢痛が残ると言われました。3、4年の間隔をあけて2回ほど切断をお願いしたほど、痛みは耐えられないものでした。 腱鞘炎のような痛みがあり、夏は水泳や足の繰り返しの動きで痛みが悪化しました。冬も寒さが厳しい時期には痛みました。 足の親指または親指と人差し指、中指の痺れがありました。 歩行中や運転中に両足の痺れがあり、ゆったりした靴を履く必要がありました。それでも1日に数回は痺れていました。 明確な原因がわからない膝の痛みがあり、それは前兆なく起こっていました。 左脚…
バルセロナキアリ研究所による掲載 2025年3月21日
患者さんの同意のもとに掲載
マリーザ・トスカーノ(Marisa Toscano)さんの現在の様子 終糸システム®適用の終糸切断手術から16年後
バルセロナキアリ研究所による掲載 2025年3月7日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日: 2021年10月19日 体験談寄稿日: 2025年2月19日 イタリア人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2025年1月10日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日: 2021年4月8日 体験談寄稿日: 2024年11月19日 イタリア人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2023年10月24日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2020年12月15日。 体験談投稿日:2023年7月12日。 イタリア人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2022年12月9日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2022年9月15日。 ベネズエラ人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2021年12月10日
患者さんの同意のもとに掲載
終糸切断手術日:2020年9月29日 メール(体験談)受信日:2021年11月10日 ブラジル人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2020年7月3日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2017年11月28日 ポーランド人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2020年3月9日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2018年11月8日 フランス人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2019年10月1日
患者さんの同意のもとに掲載
2019年現在の様子 (手術日:2009年2月) フランス人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2019年6月17日
患者さんの同意のもとに掲載
終糸システム®適用での終糸切断手術を受けてから9年 (手術日:2010年5月31日)
バルセロナキアリ研究所による掲載 2019年4月29日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2018年11月22日 スペイン人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2018年11月9日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2016年9月13日 アメリカ人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2018年8月27日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2016年7月 アメリカ人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2016年11月28日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2015年6月 ロシア人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2015年11月10日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2010年7月 スペイン人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2015年5月20日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2013年11月 イタリア人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2015年3月19日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2007年5月 ペルー人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2013年10月10日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2011年7月 ブラジル人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2013年4月8日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日 :2008年3月 イタリア人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2013年2月21日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2011年5月 イタリア人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2012年10月8日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2011年12月 イタリア人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2012年9月26日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2012年5月 ロシア人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2012年7月9日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2012年6月 ロシア人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2012年5月17日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2012年2月 ポルトガル人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2012年4月10日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日 :2011年11月 イタリア人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2011年6月16日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2010年6月 イタリア人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2010年7月8日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2010年7月 スペイン人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2010年5月16日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2008年5月 イタリア人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2010年1月19日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2010年1月 イタリア人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2009年12月29日
患者さんの同意のもとに掲載
(We are here reproducing an open letter from Dr. Francesco Crocè, a patient and physician who underwent the Sectioning of the Filum Terminale procedure. You can also see his testimony on this website – section “Testimonials”) Three years after the surgery of the Sectioning of the Filum Terminale carried out by the Institut Neurologic de…
バルセロナキアリ研究所による掲載 2009年4月14日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2003年7月 カタルーニャ人・スペイン人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2009年2月25日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2009年2月 スペイン人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2009年2月1日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2009年2月 スペイン人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2009年1月5日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2009年1月 スペイン人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2008年11月7日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2008年11月 スペイン人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2008年7月1日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2008年7月 スペイン人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2007年10月23日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2007年10月 イタリア人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2007年4月17日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2007年4月 イタリア人
バルセロナキアリ研究所による掲載 2007年3月3日
患者さんの同意のもとに掲載
手術日:2007年3月 スペイン人
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