線維筋痛症の有病率は1%〜8%で、患者は男性よりも女性のほうが多く、線維筋痛症のみ発症する場合を一次性または特発性といい、慢性疾患などの別の疾患を併発する場合は二次性と分類されます。1984年から、線維筋痛症や慢性疲労症候群などを包括する「中枢過敏症候群」という概念が生まれました。
図1
線維筋痛症の症状は、慢性的な骨格筋系の疼痛、こわばり感、腹痛、頭痛、動悸、月経困難症、呼吸困難、睡眠障害、不安感、気分の落ち込み、抑うつ症状、健忘、注意力低下、集中力低下に加え、強い疲労、疲れやすさなども線維筋痛症の特徴的な症状です。
現在、線維筋痛症を引き起こす具体的な原因については解明されていません。線維筋痛症の研究については以下の通りです。
-当研究所の治療計画「終糸システム®」による見解®:
いくつかの線維筋痛症の例で、脊髄と脊柱内の中枢神経系との間に先天性の非同期の成長が起こっていることが確認され、これが(終糸の通常より短いまたは緊張状態にあるために生み出される)仙部から頭蓋部にかけての強い脊髄牽引を生み出します。この終糸による脊髄牽引が、線維筋痛症の素因ではないかと指摘されています。
線維筋痛症の症状は一時的に消えたり再発したりと変化しやすく、さらに線維筋痛症と特定する検査に対する認識不足も重なり、線維筋痛症と診断名がつきにくく、(対症治療ではあるものの)治療開始が遅れる傾向にあります。
アメリカリウマチ学会は1990年に線維筋痛症の分類基準を策定し、その後新しい診断基準を2010年に提案しました。
線維筋痛症患者の機能性MRIにおいて、主に海馬、島皮質、前頭前皮質、帯状皮質のN-アセチルアスパラギン酸、コリン、グルタミン酸レベルでの灰白質と白質の体積の変化などの慢性疼痛と重なる不特定な異常が確認できました。
終糸病の診断に対応する線維筋痛症のいくつかの症例を考慮すると、終糸システム®では、線維筋痛症における脊髄牽引というニューロイメージングレベルで目に見える異常を確認するため、脳部と脊柱部のMRI検査の実施を提案しています。
線維筋痛症のリスク要因は以下の通りです。
現在のところ、線維筋痛症の根本的な治療法はありません。生活の質の向上を目的に、痛みの緩和や一部の痛みを改善するために治療が行われています。現在までに内科、リウマチ科、リハビリテーション科、理学療法、心療内科、栄養療法など様々な分野の専門家が線維筋痛症の治療に携わっており、当研究所は脳神経外科を専門としていますが、マンティア医師(Mantia)などが2015年に発表した医学論文において、理学療法実施の前に終糸システム®適用で終糸切断手術を受けることが、線維筋痛症患者にとって有益であることが証明されました(終糸切断手術実施前に、終糸病と診断されることが前提)。
当研究所のロヨ医師が発表した博士論文によって、脊髄の末端にある終糸が全神経系を下に引っ張っているために、複数の病気が起こっていることがわかり、1993年から外科治療によって終糸を切断し病気の原因を取り除くことができる、終糸切断手術という新しい治療法が生み出されました。
当研究所で行われている終糸切断手術は、身体に負担の少ない手術であり、手術適用可能とわかり次第、病気の進行を阻止するために早期治療を提案しています。
当研究所の独自の治療計画、終糸システム®を適用して終糸切断手術を受けた後、理学療法を実施した線維筋痛症患者と、理学療法だけを受けた線維筋痛症患者を比較したところ、外科治療を受けた線維筋痛症患者のほうに、痛みの軽減や生活の質の向上など、顕著な改善が見られました。
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日本語医療コーディネーター 高橋由佳
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