Published by ICSEB at 2013年6月4日
手術日:2012年1月
私の名前はアンナで、ロシアのモスクワに住んでいます。48歳です。私のこれまで辿ってきた道を簡単にお話ししようと思います。
最初に症状が現れたのは学校で勉強している時で、原因不明の頭痛やめまいでした。病院で健康診断を受けましたが、これと言った病名は告げられず、医者からは「健康ですから、一切心配することはありません。成長とともに現在ある症状は消えていくでしょう」と言われました。
時間は経ちましたが、一向に症状は良くなりませんでした。それどころか、息子が生まれて以降、頭痛は激しく、また長引くようになりました。いつも薬を飲めば良くなるというわけではなく、その後新たに下記の症状が出るようになりました。
– 後頭部と背中と腰の痛み
– 首の硬直感
– 慢性疲労
– うつ状態
– 視力の低下
– 複視
– 呼吸障害
– 歩行障害
長期に渡って色々な検査を受けましたが、その度に異なる病名を告げられました。理学療法を勧められたこともありますし、X線検査(当時MRI検査は存在していませんでした)の結果、脊椎骨軟骨症だと診断された時は、運動療法を勧められました。数年間ヨガやエアロビクス、水泳などをしましたが、運動は病状を悪化させるだけでした。そして、2011年10月に行ったMRI検査などを通して、アーノルド・キアリ奇形I型と診断されました(その後、この病気について研究があまり行われていないと知りました)。主治医には医師の監視下で治療を行うように提案され、病気が進行した場合には、脳神経外科手術の後頭蓋窩の減圧術を受けるよう言われました。
インターネットで、減圧術の効果があいまいであることを知り、絶望しました。病名がわかっても治療法がないから、今後も絶え間ない痛みと絶望感を抱え生きていくしかない…私にはもうこの複雑な病気の新しい治療法を探し続けることしか残っていないと思いました。
2011年10月、インターネットでバルセロナキアリ奇形&脊髄空洞症&脊柱側弯症研究所の情報を見つけました。すぐにバルセロナキアリ研究所へメールを送り、嬉しい返事が返ってきました。私の病気の原因について、初めて説明を受けることができたのです。 −緊張性終糸によって引き起こされる脊髄牽引症候群− 終糸切断手術が病気を治す唯一の手段だと確信しました。
2012年1月17日、終糸切断手術を受けました。研究所や病院での親切な対応、患者に対する気配りや高い技術、また徹底した手術前日の検査を通して、私の選択は間違ってないと再確認することができました。
手術の痛みはありませんでした。術後すぐに体に変化が現れ、その変化は現在も続いています。現在、手術を受けてから17ヶ月が経ちました。日に日に健康状態は良くなり、上記の症状はほとんど消え、今では頭痛もありません。新しい色が人生に訪れ、今は充実した人生を送っています。手術前は歩行が困難で500メートル歩くのもやっとでしたが、今では7キロも歩けますし、ヨガも仕事もしています。健康で丈夫だと、世界は素晴らしいものです。
バルセロナキアリ研究所のウェブページに載っていた患者さんの体験談に、この病気は遺伝することがあると書いてありました。息子は時々、背中の痛みや疲労感を訴えていたのでMRI検査を撮ったところ、私と同様アーノルド・キアリ奇形I型を患っていることがわかりました。そこで2013年2月、息子もロヨ先生に終糸切断手術をしてもらいました。息子は手術直後に力がみなぎり、背中の痛みも軽減されたと言っていました。
バルセロナキアリ研究所チームのみなさん、本当にありがとうございました。ロヨ先生は、私の人生だけではなく息子の人生も取り戻してくれました。息子も先生にとても感謝しています。
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