Published by ICSEB at 2019年2月18日
息子(24歳)がバルセロナキアリ研究所で終糸切断手術を受けてから、2年2ヶ月(当時22歳)が経ちます。手術をしてくださったフィアヨス先生、間に入ってサポートをしてくださった高橋さん、手術の方法を確立されたロヨ先生、バルセロナキアリ研究所の皆さまには本当にお世話になり、ありがとうございました。お陰さまで今では仕事に行けるまで元気になりました。本当に感謝しています。
産まれてから風邪かインフルエンザでしか医療機関を受診した事のない息子が、18歳の時に交通事故に遭い、その日から左上肢の痺れ、脱力感、握力低下、温痛覚麻痺といった症状が出てきました。医療機関で特発性脊髄空洞症(外傷性でない)と診断されました。そして徐々に歩行困難、腰痛が酷くなり、脊髄ヘルニアの疑いが出てきて、内服治療と経過観察のみで身体的にも精神的にも酷くなる一方でした。
どうにかしてやりたいとインターネットで色んな病院を探している時に、バルセロナキアリ研究所に辿り着きました。日本では脊髄空洞くも膜下腔短絡術(当時19歳)を受けましたが、またシャントが詰まれば再手術する事になると先生に言われています。脊髄空洞くも膜下腔短絡術は、これ以上症状が悪化すれば傷んだ神経は回復しないと思い、大変なリスクも有りましたが受けました。しかし、またとなると神経の沢山ある頸椎の手術で傷でも入れば最悪な時には寝たきりになってしまうのです。そして終糸切断手術を調べていく内に、同じ病気でも手術の受ける部位の違い(頸椎->終糸)、入院期間(術後2週間->1泊2日)、本人の身体の負担の違い、リスク(頸椎で神経に傷が入れば最悪寝たきり->術後翌日には歩行可能で退院)、に驚きました。
終糸切断手術を受けると決めてからも、渡航するにあたり治療費の準備、パスポートを取ったり、ホテル、飛行機の予約添乗員の付かない旅行での病人を抱えた不安等々、色んな事が有りましたが、その度に高橋さんに相談し助けて頂きました。
関西に在住して居り、関西国際空港発フィンランドのヘルシンキ経由でスペインのバルセロナに入りました。日本航空のCAさんが乗っている事と、関西国際空港から東京を経由する事が無い便で、飛行時間が短い事で決めました。また初めての海外旅行、飛行機で乗り換えの迷わない所と考えて、ヘルシンキを選びました。渡航の前日には日航ホテルの駐車プランを利用し、宿泊しました。渡航中の2週間、車を預ける事が出来たので、大きな荷物の移動にも困らずにすみました。また海外での携帯電話の使用の為のWi-Fi(事前申込み済み)を準備したり、両替(何ヵ所も有り)の率の良い所を探しました。
バルセロナでのホテルは、簡易キッチン付きのアテネアホテルを、旅行会社で予約してもらいました。その時に電子レンジと湯沸しポットを、部屋に頼んで貰いました。バルセロナキアリ研究所とシマ病院まで徒歩圏内という事と、目の前にデパートと近くにサッカー場が有るので決めました。ホテルには日本人のスタッフの方が、週に何日か働きに来られているようで、部屋に『困った事等有りましたらお気軽にスタッフにお申し付けください。』と日本語でのメモをドアに挟んでくれていました。ホテルでは毎日クリーンサービスが有り、その時間を利用して、術後は散歩がてらコインランドリー(1駅離れた所)に行ったり、サッカー場の周りを歩いたり徒歩圏内の観光名所を見て周りました。食事は朝食付きのプランも有りますが、付けずにデパートの地下の食料品売り場でパンや野菜、飲料、お惣菜、デザートを購入しました。男の子で食事の量も多く、日本からもインスタントのご飯、スープ、コーヒー・ティースティック、一口高野豆腐、乾燥ひじき、袋ラーメン・焼きそば、御菓子等持参しました。コインランドリーも近くにあるので、着替えは2組程度あれば間に合ったのと、食料品を詰めて行っているので、消費して帰りは3つあった荷物が2つにして帰る事が出来ました。
言葉の問題も、先生と患者間では高橋さんが話をしてくださるので安心して受診、術前検査、手術を受ける事が出来ました。投薬も薬局まで同行して下さり、傍に居て通訳してくださるので助かりました。後、日本語とスペイン語で書かれた絵本を持参したので、数字や想定される場面での言葉が書かれており、その場面を指差して見せる事で、現地で理解して貰えるので大変重宝しました。携帯電話の翻訳アプリも使用しました。
医療費は健康保険の対象にはならなかったのですが、個人で入っている保険の診断書を持参し、事前に記入のお願いをしていたので、帰る前の診察時に書類を受け取る事もできましたし、帰国して直ぐに保険屋さんに提出し手術特約費用を受ける事ができました。
不定愁訴が多かった息子ですが、日が経つにつれ段々と気分不良も少なくなり、どうにか前向きに働こうと行動する事が出来るようになりました。本当にバルセロナキアリ研究所の皆さまのお陰です。ありがとうございました。
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