終糸システム(Filum System®)適用から4年後の児童患者における特発性脊柱側弯症の経過

症例番号: 14236

診断名:小脳扁桃下垂(アーノルド・キアリ奇形)、特発性脊柱側弯症、終糸病、神経頭蓋脊柱症候群

終糸切断手術日: 2021年6

ドイツ出身の児童患者(ご両親の希望により匿名)は、6歳時に当研究所にて終糸システム®を用いた終糸切断手術を受けました。

手術前、患者は頭痛、吐き気、視覚異常、めまい、言語表現力および集中力の低下、睡眠障害、不安発作、易刺激性、神経過敏、嚥下障害、頸部のこわばり、四肢の感覚異常、背部・腰部痛、下肢痛、30分以上の歩行困難、慢性便秘など、広範な神経症状および身体症状を呈していました。

手術後、これらすべての症状が速やかに消失したとご両親より報告を受けています。また、学校関係者およびカウンセラーからも、明らかな改善が確認されています。具体的には、頸部支持力の回復、姿勢の改善、体力・活力の向上、そして集中力の顕著な改善が認められました。術後の回復により、患者はまもなく特別支援学校から通常の小学校へ転校しました。現在10歳となり、学業成績はクラス内で最優秀を維持しており、ドイツの上級中等教育機関(ギムナジウム)への進学準備を進めています。

術後4年に実施したMRI検査では、治療目的である小脳扁桃下垂の進行抑止が確認されました(図1)。また、全脊柱X線検査においても、術前に認められた側弯が矯正され、脊椎の異常弯曲が消失していることが確認されました(図2)。

図1 症例14236の術後所見:2021年の手術前MRI画像と2025年の術後MRI画像の比較。術後、小脳扁桃下垂の進行が認められません。

図2 症例14236の術後所見:2021年の手術前全脊柱X線像と2025年の術後像の比較。終糸システム®を適用した終糸切断手術後、脊柱側弯が矯正され、整直化が確認されます。

 

終糸システム®を適用した終糸切断手術は、アーノルド・キアリI型症候群および特発性側弯症の進行を抑制し、臨床症状の改善と生活の質の向上をもたらすことができます。

無料医療相談はこちらから