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バルセロナキアリ奇形&脊髄空洞症&脊柱側弯症研究所

アーノルドキアリI型症候群

デボラ・ウィルソン:アーノルド・キアリI型症候群、神経頭蓋脊柱症候群、終糸病、大後頭孔減圧術

Publicado por ICSEB el 12 1月, 2024
手術日:2023年7月4日

私は数年前に、アーノルド・キアリI型症候群と診断されました。これを読んでいる皆さんと同じように、症状、特に毎日起こる頭痛を軽減するため、あらゆることをやってみましたが、どれも効果を得られなかったため、医者からは大後頭孔減圧術を受けるように提案されました。私はそれが最後に残された唯一の選択肢だと思い、また、手術を受ければ症状が改善されると信じて手術を受けましたが、それは間違いでした。

減圧術の効果は全くなく、小脳扁桃の下垂がなくなったにもかかわらず、依然として術前と同じ痛みがありました。減圧術から4ヶ月後、バルセロナキアリ研究所に関する投稿を見つけました。気になったので研究所のウェブサイトに載っているものを全部読むと、すべてが理にかなっているようと思いました。しかし、減圧術を受けたばかりだったということもあり、バルセロナキアリ研究所での治療についてはもう少し経ってから考えることにしました。減圧術から1年が経ち、症状が悪化し、頭痛により仕事や生活するのが困難になりました。

頭の中に「話ができすぎている」「そんなに効果があるなら、なぜ他の国でも終糸切断手術が行われないのか?」といった疑問が浮かび、誰にもその治療の効果について説明してもらえなかったので、半信半疑でした。そこで、もう少しインターネットで調べてみると、バルセロナで終糸切断手術を受けた人を見つけ、手術についての意見を聞くため、連絡してみることにしました。コンタクトを取った人みんなが術後に大きな改善が見られ、手術を受けて満足していることがわかり、その言葉がとても励みになりました。終糸切断手術が見せかけの治療ではなく、本当に存在している治療法であることを確信しました。

2023年7月4日、私はバルセロナで終糸切断手術を受けました。手術時間は局所麻酔で約1時間、抜糸の必要もなく、一泊二日の入院です。大後頭孔減圧術に比べると、術後の回復は非常に早く、手術が終わって病室に戻ると、すぐに首や肩の「張った」感覚がなくなっていることに気づきました。ひどい頭痛はまだありましたが、手術の効果があったことは確かでした。先生には、完全に回復するには数ヶ月かかると言われました。手術から48時間後、頭痛が治まり、2年半ぶりに頭痛のない生活が戻ってきました。まだ頭に圧迫感はありましたが、痛みはなくなりました。その後6週間が経ち、腕と脚にあったしびれや、めまいもなくなり、全ての症状がなくなったか、あるいは明らかに痛みの度合いが軽減されました。この期間、頭痛はあったりなかったりと不安定で、痛みの継続時間も様々でしたが、痛みはずいぶん軽くなりました。

現在手術から10週間が経ち、ここ数年間でいちばん体調がいいと感じています。仕事にもゆっくり復帰し、毎週のように体調がよくなっています。今でも時々頭痛がしますが、軽度で長時間続くことはありません。もう少し時間が経てば、頭痛が完全になくなる可能性が高いと思います。バルセロナで手術を受けられたことにとても感謝しています。バルセロナキアリ研究所のスタッフと医療チームに関してはいいことしか言えません。私が研究所に着いてから国に帰るまで、私のことをサポートしてくれました。バルセロナキアリ研究所の治療に興味のある方はぜひ連絡を取ってみてください。バルセロナキアリ研究所で働くスタッフは、本当に素晴らしい方々です。

デボラ・ウィルソン

メリッサ・デン:キアリ奇形、椎間板症

Publicado por ICSEB el 27 10月, 2023

Melissa_Den

終糸切断手術から11年後の様子

2023年5月31日

こんにちは。私の名前はメリッサ・デンです。オーストラリアに住んでいます。2012年9月に脊髄牽引症候群と小脳扁桃下垂(アーノルド・キアリ奇形I型)と診断され、2012年9月4日にバルセロナキアリ研究所のロヨ・サルバドール先生に終糸切断手術をしてもらいました。

私の現在の健康状態をお伝えするために、今この体験談を書いています。手術直後に書いた体験談を読み返してみましたが、今でも私からのメッセージは変わりません。終糸切断手術を受けてから、健康状態は全体的に良くなり続けていて、終糸切断手術の副作用などは全くなく、メリットしかありません。

ロヨ・サルバドール先生の書いた『終糸システム入門』の本を読み、終糸病のことや、終糸病が脳、脊柱、神経系にどのような影響を与えるかをより深く理解することができました。今では、この脊髄の牽引が私の脳、脊髄、神経系全体に影響を与えていることがわかり、なぜ私が現在の症状を抱えているのか、私の身体における可逆的および不可逆的な損傷の結果を学ぶことは非常に興味深いものでした。終糸切断手術によって病気の進行を止められ、ほっとしています。手術から11年後、不可逆的損傷は残っているものの、その状態でも生きる術を見つけ、症状を悪化させる行動などは避け生活しています。

2018年に、アメリカのカリフォルニア州ロサンゼルスにあるシーダーズ・サイナイ病院(Hospital Cedars Sinai)のワウター ・シーヴィンク(Wouter Schievink)医師による脳脊髄液瘻の治療を受けたことを、ここで言及しておきたいと思います。硬膜の 7 mm の裂傷を外科的に修復するため、シーヴィンク医師の椎弓切除術を受けました。

また、私の娘のように、終糸病患者の他の家族も終糸病を患っている可能性があることにも触れておきたいと思います。娘が5歳の時、その年齢の女の子としては異常な身体的異変に気づきました。私は終糸病の治療を受けていたため、娘にMRI検査を受けさせ、ロヨ医師に見てもらうことにしました。MRI 検査では、娘が終糸病であるという明確な証拠は示されませんでしたが、どのように病状が変化するか、特に思春期と脊柱の成長期によく観察するよう勧められました。10年後、終糸病の症状が現れたので、娘が15歳のときに2回目のMRI撮影を行い、この MRI検査の報告書から、病気の可能性があることがわかりました。 バルセロナでの診察で終糸病にかかっていることが確認でき、娘は2022年3月に終糸切断手術を受けました。治療から1年余りが経ち、娘はこの手術の恩恵を受けています。最も顕著な変化は、背中の痛みと頭痛の減少です。

改めて、ロヨ先生とバルセロナキアリ研究所のスタッフの方々の尽力に感謝したいと思います。この体験談を読んでくださり、ありがとうございます。私のこれまでの旅を共有することで、これを読んでいる方やその方の知り合いの方の役に立つことを祈っています。私は、神が私の体験談をもって、人々の終糸病という病気の理解を高めてくれることを願い、祈りを捧げます。

私の家族と私の人生を導いてくださった神に、感謝し続けたいと思います。

メリッサ・デン

メールアドレス: [email protected]

 
手術日:20129 オーストラリア人

ロサ=マリア・アンドラデ=デ=オリベイラ:アーノルド・キアリI型症候群、脊髄空洞症、脊柱側弯症、歯突起後屈、終糸病、神経頭蓋脊柱症候群

Publicado por ICSEB el 10 12月, 2021

終糸切断手術日:2020年9月29日 メール(体験談)受信日:2021年11月10日

ブラジル人のロサ=マリア・アンドラデ=デ=オリベイラさんは、現在53歳です。ロサ=マリアさんが初めて当研究所を訪れたのは2018年9月で、それから手術を受けたのは2年後の2020年です。2018年当時からすでに全身にかけて多くの症状があり、病状は非常に複雑でした。今回、当研究所で終糸切断手術を受けてから1年以上が経ち、現在の様子をメールで送ってくださいました。
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おはようございます。
お陰様で、元気にしています。今日はこのメールを通して、感謝の気持ちと現在の病状をお伝えできればと思います。
今でも、特に運動をした時に症状は現れますが、術前に患っていた痛みと比べたら大したことはありません。仕事にも復帰し、家事もできるようになりました。
植物を植えるために穴を掘ったり、家の大掃除をしたりと、たくさんの「悪さ」をしました。「悪さ」をした時は、鎮痛剤、時には強い薬も飲まなければなりませんが、そういう状況であっても、術前の状態とは比べものになりません。
右僧帽筋の痛みはいまだにありますが、今はうまくコントロールできています。これを読んでいる全てのみなさんに、バルセロナキアリ研究所の終糸切断手術をお勧めしたいです。私たち患者にとって、最善の治療法だと思っています。
ありがとうございました!
ロサ=マリア
連絡先: [email protected] 電話番号: +55 83 998374779

ヨアナ・ ホフマン:キアリ奇形、歯突起後屈、終糸病、神経頭蓋脊柱症候群

Publicado por ICSEB el 3 7月, 2020
手術日:2017年11月28日

私たち家族に起こったこと

こんにちは。ポーランド人のヨアナ・ホフマンと言います。家族と一緒にポーランドに住んでいます。何年もの間病気の原因がわからずに苦しんでいる方の助けになればと思い、私達家族3人が患った病気と当時の状況についてお話ししたいと思います。私達家族が与えられた人生は精神的に耐えがたいもので、信じられないかもしれませんが、残念ながら本当に起こりました。
私はすでに幼少期から症状がありましたが、痛みや頻度もそれほどひどくはなく、まさかアーノルド・キアリI型症候群(キアリ奇形)のような重度の神経疾患だとは誰も考えていなかったと思います。症状が悪化したのは、ちょうど長男のノルベルトの勉強のサポートをするために自分の夢や仕事を諦めた時でした。
当時は体調不良の原因を突き止めようと、何年もかけてやっと頻脈と過敏性腸症候群という2つの診断名を受けました。長年、情緒不安定(抑うつ状態から自傷行為までに及ぶ)だったため心理療法を受けていて、徐々に人と接するのも難しくなっていき、最終的に専門家から精神疾患は見られないと言われましたが、私自身何かがうまく機能していないと感じ、心理療法を続け自分なりに試行錯誤しながら生きてきました。
頭痛、吐き気、嘔吐、協調運動問題、下肢痙縮、手足のしびれ、関節痛、脚の痙攣などがあり、神経内科で診てもらうことにしました。私は登山が好きで、最近になって子供たちも一緒に山登りをするようになったので、私が神経疾患を患っていないことを確かめる必要がありました。2年以上、私の病歴と症状、精密検査に基づいて、乗り物酔い(加速度病)、手根管症候群、リウマチ、ライム病、レイノー症候群、メニエール病、動脈硬化、多発性硬化症、癌などの神経疾患ではないことがわかりました。検査からは特に異常は見つかりませんでしたが、症状は悪化していきました。この病気ではないかと毎回言われる度に、ひどいストレスと不安感を抱きました。
やっと脳部MRI検査(最後に残っていた検査)を受けることになり、検査結果を待っている間、もしかして自分が勝手に病気だと思い込んでいるだけ(心気症)なのではないかと疑ったりもしましたが、症状があるのは明らかで、手足の感覚障害や、体に力が入らなくなり、簡単な日常の動きでさえも難しく、全身の痛みもあり、手から物がよく落ち、ふらつくようになり、バランスを崩してよく転倒していました。物が二重に見えるようになって、他の視覚異常も見られました。
MRIの検査結果を持って神経内科のツェリーナ・カウツォル先生の診察を受けました(カウツォル先生には大変お世話になりました)。先生からアーノルド・キアリ症候群(キアリ奇形)との診断を受けました。やっと病名がわかりとても嬉しくて、これから薬局に行って薬を買って飲めば治ると思いました。しかし、先生からこの病気は奇病、不治の病で、薬で治る病気ではないと言われ、進行を遅くするために大後頭孔減圧術(大後頭孔拡大術)という手術が行われていると聞きました。ポーランドで有名な脳神経外科医の診察を受けましたが、減圧術の実施は、手術のリスクや合併症(麻痺や死亡)があまりにも高いので、私の場合は待ったほうがいいと言われました。先生には、抗うつ剤を服用し、今後障害が出てくる可能性や早死にする可能性も受け入れなければならないと言われました。その後、インターネットでキアリ奇形の治療法を探していると、“終糸システム”というスペインのバルセロナキアリ研究所の新しい治療法に関する情報がポーランド語で見つかりました。そこで、この研究所に今一度検査結果を見てもらい、私がキアリ奇形ではないことを確かめてもらおうと思いました。しかし、やはり私がキアリ奇形を患っていることが確定され、終糸切断手術が適用可能で、手術によって病気の進行を止めることができると言われました。
ポーランドのCaritas Diecezji Bielsko-Żywieckiejという財団が協力してくれることになり、友人の軍隊が寄付を募り、私の治療渡航費用がカバーできる額の寄付が集まりました。ただ、残念ながら手術が行われる前に病状が悪化してしまい、集中力や記憶力の欠如、視覚異常、聴覚異常、発話困難などの知的障害が現れ、まさに長男のノルベルトが幼少期から患っていた症状と同じものでした。ノルベルトは脚の痙攣、背中の痛み、頭痛が頻繁に起こるようになったと話し、2回ほど気を失ったと言っていましたが、私たち夫婦はノルベルトの健康問題は知的障害から来ていると思っていたので、なんとか色んな方法を使って脳に刺激を与えて発達を促そうとしていました。そして、私と同じ病気を患っているのではないかと疑い、長男に脳部含め全身のMRI検査を受けさせることにし、悲しいことにノルベルトもキアリ奇形を患っていることがわかりました。財団からは、私の病状が芳しくないこと、手術によって体調がよくなれば、今後はもっとノルベルトのサポートができると説得され、私が最初に手術を受けることにしました。2017年11月27日、終糸システム適用での低侵襲治療、終糸切断手術を受け、手術直後に症状の改善を感じました。
日々症状の改善を感じたので、今度は長男のノルベルトのために資金調達を始めることにしました。同時期に次男のカロルにもMRI検査を受けさせたところ、次男もキアリ奇形と脊髄空洞症を患っていることがわかりました。 カロルも幼少期から症状はありましたが、当時まさかそれがキアリ奇形や脊髄空洞症から来ているとは思いもせず、当時医師にも相談しましたが心配するほどのことではないと言われました。症状によっては改善したり悪化したりと変化がありましたが、今だからこそその原因がわかります。
たくさんの人のサポートや寄付を受け、バルセロナキアリ研究所の配慮で不可能だと思っていた2019年2月12日に長男と次男そろって終糸切断手術を受けさせることができました。子供たちのためにこのような素晴らしいプロの先生に手術をしてもらえて、母として人生最良の決断をしたと思っています。
バルセロナキアリ研究所の先生には大変お世話になりました。まず、科学に人生を捧げ、終糸病(21世紀の病)を発見してくださったロヨ先生。先生のおかげで私たち家族は健康に生きることができています。そして私達三人の手術を担当してくださったサルカ先生。先生には、私の大好きな登山をまたしてもいいと言ってもらえてすごく嬉しかったです。また、ポーランド語担当のニナさんの笑顔、理解、手厚い対応にこの場をお借りして御礼申し上げます。人生と健康に希望を与えてくださったバルセロナキアリ研究所の全てのスタッフの皆さんに、心から感謝いたします。
連絡先:[email protected] Tel.: +48 501 748 579

アンジェリーン・ラウレント:キアリ奇形、終糸病、神経頭蓋脊柱症候群、複数の椎間板症

Publicado por ICSEB el 9 3月, 2020

手術日:2018年11月8日

私の名前はアンジェリーンで、36歳です。主人との間に二人の素晴らしい子供たちがいます。今回体験談を書こうと思ったのは、現在病気の治療で悩んでいる方の助けになりたいという思いと、自分の体験をシェアすることで自分自身を苦しみから解放したいという気持ちからです。
アーノルド・キアリI型症候群(キアリ奇形I型)と診断された2016年から、私の人生はもちろん家族の人生も変わりました。キアリ奇形によって頸椎椎間板ヘルニア(C5/C6)が発症し、2017年にフランスのボルドーに住むP先生の手術を受けました。
アーノルド・キアリ症候群は先天奇形で、脳幹や小脳が下がる病気です。かがんだときや首を左右に動かしたとき、姿勢を変えた時に起こる頭痛、頸部痛、異様に光が眩しく感じ、耳鳴、顔面神経痛、憎帽筋の拘縮、嚥下困難、感覚障害、上肢の筋力低下、めまい、疲労感など耐え難い症状を伴います。常にこういった症状があり、痛みで徐々に社会から孤立していきました。子供や主人と接する態度も悪化し、病気自体は目には見えませんが、明らかに生活に支障をきたしていました。キアリ奇形という病気自体一般的にあまり知られていませんが、医師の中でも病気のことをよく知らない人がいます。そういう先生に当たると「ストレスが溜まっているだけ」とか「神経症」、「少し気持ちが落ち込んでいるだけ」という言葉で医師自身の無知を隠そうとします。しまいには、ある有名な脳神経外科医の診察を受けた時は「心療内科のほうを受診してください」と言われるだけでした。それを聞いて頭に来ました。病気は、プライベートはもちろん仕事にも大きな影響を与えることになりました。それまで活動的だった私が、痛みのせいで活動が制限されるようになり、病気のせいで大好きな保育士という仕事も休職せざるを得なくなりました。
医師は、患者の声に耳を傾ける必要があると思います。まだまだ医療には向上する部分がたくさんあります。レントゲン技師は患者を侮辱するのではなく、進歩につながるよう取り組むべきだと思います。幸いにも、いつもお世話になっているかかりつけの先生が私の病気の解明のために力になってくれてよかったです。フランスのリモージュの総合病院、パリのル・クレムラン=ビセートルのシャトールーペインクリニックやボルドーのスポーツクリニックで様々な検査を受け、その後強い薬を処方されました。リモージュの総合病院では顎、後頭部、憎帽筋にボツリヌス療法(ボトックス注射)を受け、さらに再度リハビリセンターで憎帽筋と胸鎖乳突筋部のリハビリを受けました。ボトックス注射は筋肉の緊張を和らげることができますが、持続性は2ヶ月〜4ヶ月です。
キアリ奇形の治療で有名なパリの脳神経外科医の診察を何回か受け、希望を持てましたが、先生には「病気がそれほど進行していないから、現在は治療できない」と言われました。ボルドーでの頸椎椎間板ヘルニアの手術後、2017年12月から2018年7月までイスーダンのリハビリセンターに入院して理学療法を受けました。7ヶ月間、主人は一人で子供の面倒を見ることになり、子供たちも母親なしの生活を送りました。毎週日曜日の夜に私の見舞いに来ていた子供達の眼差しがとても寂しそうでしたが、家族の絆は強いと、私は子供達の前では強いママを演じて平然を装っていました。
リハビリセンター滞在中、素晴らしい先生、患者さんに出会いました。みなさんの助けによって、私は上半身の動きを少し取り戻すことができました。お陰で自分にもまた自信が持てるようになり、時間とともに回復していきました(ただ、キアリ奇形から来ている症状のため、一部しか回復することはできませんでした)。この施設でリハビリテーション専門のPisciotta先生に出会い、親身になって私の話を聞いてくれて、私にとっては家族のような存在となり、命の恩人です。フランス国外での医療経験もある先生で、バルセロナキアリ研究所という世界的に有名な機関での受診を受けるように提案してくれました。
終糸切断手術という治療法で、脊髄と仙骨を結ぶ終糸という繊維に到達するために仙骨部を切開するもので、フランスで行われているキアリ奇形の治療である大後頭孔減圧術に比べて、低リスクで体に負担の少ない手術です。終糸が脊髄と小脳を下に引っ張ることで異常な緊張状態を生み出し、血行不良が起こり、それが脊髄空洞症につながります。
Pisciotta先生はじめ、他の療法士の方にも私の病気改善のため常にサポートしてもらい、自分なりに色々と考え、手術を受けることにしました。バルセロナキアリ研究所に関して色々と調べている中、経済的問題、気持ちの整理などがつかずにいましたが、このままではいけないと思い、さらにこれは私の問題だと思ったので、治療費の募金などには一切頼らず自分で解決することにしました。
2018年10月、メールでのやりとりを通してバルセロナキアリ研究所の脳神経外科医から「小脳扁桃下垂(キアリ奇形)、神経頭蓋脊柱症候群、複数の椎間板症」との診断が下り、私がお世話になっている先生にも相談、患者友の会にも連絡を取り、バルセロナキアリ研究所で治療を受けることにしました。11月7日にフランス語通訳を交えて2時間に渡る診察、その後術前検査、そして11月8日に終糸切断手術を受けました。手術が無事に終わり、私も家族もほっとしました。
バルセロナキアリ研究所チームの優しさ、親身な対応、プロ意識の高さに感動しました。手術直後から症状が改善していったのを感じ、仙骨部の手術の傷口の痛みはありましたが、それでもここまで改善されるとは夢にも思いませんでした。術後の検診は2018年12月の術後1ヶ月検診、そして2019年11月のMRI検査とともに術後1年検診が行われました。バルセロナキアリ研究所のロヨ先生率いる医療チームの技術の高さと、手厚い対応に感謝しています。
現在キアリ奇形で苦しんでいる患者さんたちには、手術によって病気の進行を止め、痛みと病気の原因を取り除くことが可能だとお伝えしたいです。何もしないでこのまま苦しんでいるわけにはいきません。私達患者はよりよい生活を送る権利があります。キアリ奇形は特殊な病気ではありますが、もし終糸切断手術費用や渡航費などが国の保険でまかなわれるとしたら、いったい何人の患者さんが苦しみから解放されるでしょうか。ある医師は私達患者を先入観から「精神病」というレッテルを貼ってきます。私の場合自分なりに色々と調べ、主人や子供達、友人や周りの先生のサポートもあって、こうして終糸切断手術を受けることができました。手術の効果には大変満足しています。
術後5ヶ月はイスーダンのリハビリセンターに入院して理学療法を受け、以前の苦しみから解放され、今では子供や主人との毎日を楽しんでいます。仕事については、B.T.S SP3S(社会および健康部門における高等技術および福利厚生サービス)を通じて人を助ける仕事に就くことができました。これから平穏な毎日が始まろうとしています。Sylvie、友人、Pisciotta先生をはじめとするイスーダンのリハビリセンターのスタッフの方、かかりつけ医など、私の病気のために力を貸してくださったみなさんには大変感謝しています。私達家族にとって長い道のりとなりましたが、無事に到達することができました。
連絡先: [email protected]

ヴァレリー・トッロ:キアリ奇形、脊髄牽引症候群

Publicado por ICSEB el 1 10月, 2019

Torro

2019年現在の様子

  フランス人
終糸切断手術を受けてから10年経った現在の病状をお伝えしたいと思います。
10年前の2009年にロヨ先生に手術をしてもらってから体調はよくなり、2009年手術直後の病状と比べると断然よくなりました。多くの症状はなくなり、頭痛に関してはほとんどありませんが、あっても頭痛薬を飲むほどの痛みではありません。
不運にも、私はまたバルセロナキアリ研究所に診察で来ています。私のためではなく私の娘のためです。娘が私と同じキアリ奇形I型を患っていることがわかりましたが、フランスでは予想通り、この病気は遺伝性のものではないと言われました。不思議ですね…ではなぜ娘は私と同じキアリ奇形を患っているのでしょうか。もちろん、迷うことなくバルセロナキアリ研究所で診察を受けさせました。
娘にとって終糸切断手術が私の時と同じようにうまくいき、穏やかな人生を送れることを願っています。また、この体験談が手術を受けるかどうか悩んでいる方のお役に立てれば幸いです。
バルセロナキアリ研究所チームの手厚い対応はもちろんですが、特に医療チームの技術の高さに改めて感謝申し上げます。
ヴァレリー ・トッロ


 

手術日:20092

私の名前はヴァレリーで、フランスに住んでいます。43歳で、アーノルド・キアリI型症候群(キアリ奇形I型)を患っています。

症状が出始めたのは、今から11年前の出産(初産)がきっかけでした。笑ったり咳をしたり、くしゃみをしたりすると頭に激痛が走り、徐々に痛みは激しく頻繁に起こるようになりました。

今から2年前の2007年、もう痛みに耐えられなくなったので、かかりつけの先生に頸椎の椎間板の様子を見てもらおうとMRI検査をお願いしました。それがきっかけで、アーノルド・キアリI型症候群(キアリ奇形I型)を患っていることがわかりました。

その後、痛みのせいで仕事がまともにできなくなったので、神経内科と脳神経外科の先生に診てもらうことにしました。脳神経外科の先生には、手術を提案されたものの、手術で痛みが取れる保証はないから、痛みに耐えられるうちは手術をしない方がいいと言われました。頭蓋骨を開いても効果が得られない手術と聞いて困惑し、結局私は何もしないことにしました。

2年もの間、痛みを和らげるために薬物治療を受けていて、そのせいで20キロも体重が増えましたが、痛みが軽減することはありませんでした。

インターネットで情報を探し始め、ロヨ先生のホームページに辿り着きました。すぐにロヨ先生の手術を受けたフランス人の患者さんにコンタクトを取り、話を聞きました。

2008年6月、体調は急激に悪化していきました。それから6ヶ月後には新たな症状も出てきました。

-平衡感覚の喪失 -脚と腕の衰え -嚥下障害 -呼吸困難 -肋骨と胸の疼痛 -無気力状態 -手足の感覚異常 -失禁 -体を動かす度に激しい痛みを伴う後頭部の硬直 -長期間じっとしたり、座ったりしていられない

頭痛に関しては横にならないと治まらず、言葉では表せないほどの痛みがありました。

2009年2月、大後頭孔減圧術(フランスで一般的に行われている手術)だけは受けたくないと思い、ロヨ先生に診てもらうことにしました。

月曜日に術前検診を受け、火曜日に手術、水曜日には退院しました。手術後、頭痛がなくなってとても嬉しかったです!

バルセロナへ向かう時は車の中で横になって行きましたが、フランスへ帰るときは、座席に座って帰ることができました。

手術から7ヶ月が経った今、すっかり体調はよくなりました。

まだ残っている症状はありますが、以下の点を強調したいと思います。

-以前のような頭痛はほとんどなくなり、痛みも軽減され、痛みがあったとしてもすぐに治まるので、薬を飲まなくてもよくなりました。 -慢性疲労はなくなり、普通の人と同じように一日の終わりに疲れを感じるようになりました。 -肋骨と胸の疼痛がなくなりました。 -呼吸がしやすくなりました。 -頭が動かしやすくなりました。 -失禁がほぼなくなりました。

たまに、激しい動きをしてふらつくことはありますが、感覚異常は徐々に改善されていっています。

時間が解決してくれるので、焦らずゆっくり回復を待つことが大事です。娘達にやっと穏やかなママを取り戻してやることができました。

ロヨ先生と研究所チームの皆さんには、生きる気力を取り戻してくれて本当に感謝しています。

メールアドレス[email protected]

手術を受けたイタリア人患者さんからのお手紙

Publicado por ICSEB el 17 6月, 2019

終糸システム®適用での終糸切断手術を受けてから9年。
2019年5月31日は、私にとって9回目の誕生日とも言える特別な日です。それは、9年前のこの日に終糸切断手術を受けて生まれ変わったからです。
この手紙を通して、私のような患者の人生を変えてくれた方々に感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。手術から9年経って言えることは、世界にはロヨ先生、イタリア語担当のジョイアさん、バルセロナキアリ研究所のみなさん、そしてアイザックシスコ(友の会)のメンバーのような素晴らしい人がいて、生まれ変わる力ともう一度笑顔になれる人生を与えてくれました。心から感謝しています。
今こうして手紙を書けるのはロヨ先生のおかげです。これからもずっと感謝の気持ちは忘れません。ロヨ先生の助けがなかったら、私はきっともう8年前にはこの世からいなくなっていることでしょう。
親愛なるロヨ先生、私はずっと先生のことを想っています。先生のしてくださったことは一生忘れません。先生の存在に感謝しています。
2019年5月31日

サン・ジョヴァンニ・イン・フィオーレ(イタリア)にて

マリア ピア アンブロシオ (Maria Pia Ambrosio)

 

パトリシア・タニス:キアリ奇形、脊髄空洞症、脊柱側弯症、神経頭蓋脊柱症候群、終糸病

Publicado por ICSEB el 9 11月, 2018
患者さんの声 アーノルドキアリI型症候群手術日:2016年9月13日

私が手術を受けてから2年以上経過しましたが、ある程度期間が経ってから私自身の経験を共有したいと思い、今まで体験談は書かずにいました。そして今回みなさんに私の体験談を共有したいと思います。
病気による症状は、かなり前から日常生活に支障をきたしていました。時間の経過とともに症状は悪化していき、なんとも耐え難いものでした。手術前は文字通り姿勢を変える度に激しい頭痛があり、上体を起こしたり、ストレッチをしたり、ベッドで寝返りを打っただけでも痛かったです。その他にも嚥下困難、しゃっくり、後頭部と背中の痙攣、足の痛み、めまいなどがありました。
術後すぐに上記の症状は無くなりました。文字通り、すべて!です。とても感動しました。
手術から最初の30日間もおそらく術後のステロイドの影響なのか、すべての症状がなくなりました。
手術から2ヶ月〜6ヶ月は症状の起伏があり、無理をした時やある特定の動きをした時にたまに頭痛やめまいがありました。また、手術の傷口の一部は通常よりも完治するのに時間がかかりました。この時期にあった症状は、頭痛とめまいだけです。おそらくこの症状は、手術または運動による脊髄の炎症と直接関係があるのではと思っています。
手術から6ヶ月〜12ヶ月では、たまにめまいや頭痛はありましたが、頻度や痛みの度合いは減り、頭痛とめまい以外のすべての症状はなくなりました。
手術から1年〜2年たった今でも症状はなく、頭痛がほんの数回、めまいも数回あったのみです。たまに運動しすぎた時に頭痛がするくらいです。
今ではガーデニングをしたりスポーツジムに行ったり、孫と遊ぶこともできています。本当に多くのことができるようになりました。時々無理をして、すっかり病気の存在を忘れてしまうことがありますが、術後、病気が発覚する前の自分に95%戻ったように思います(無理をした時にたまに軽度ですが頭痛があります)。
終糸切断手術は私の人生を変えました。バルセロナキアリ研究所のサルカ先生をはじめ、研究所スタッフのみなさんにはとても感謝しています。キアリ奇形と脊髄空洞症を患っているすべての方に、この手術を心から勧めたいと思います。現在、普通の生活が送れていることをとても嬉しく思っています。
お世話になりました! パトリシア・タニス アメリカ ユタ州ファーミントン 2016年9月13日手術

ステファン・オーウェンズ:キアリ奇形、複数の椎間板症、終糸病

Publicado por ICSEB el 27 8月, 2018
キアリ奇形

手術日:2016年7月 神様は私をバルセロナキアリ研究所まで導いてくださり、研究所の外科医/スタッフのみなさんに命を救っていただきました。寝たきりだった私に希望と生活の質が戻ってきたのです。キアリ奇形や脊髄係留症候群(緊張終糸)などに関連する病気と闘っている患者さんに、心からこの治療を勧めたいと思います。患者さんの方から情報収集をし、研究所のバイリンガルスタッフとコンタクトを取ってみてください。知識を得て、苦痛からの解放と希望が見えてきます。私と妻にとって、バルセロナキアリ研究所はこの闘病生活の中で一番プロ意識が高いと感じられた医療機関です。素晴らしい研究所のスタッフであるカタリーナさんのアドバイスに従い、事前にアメリカ(ミシシッピ州)で必要な検査を受けてから、バルセロナへ向かいました。ホテルは研究所とシマ病院に近いところにしました。術前診察は二時間にも及び、手術をしてくださったフィアヨス先生に、私の病気と治療法について詳しい説明を受けました。フィアヨス先生/研究所に手術をしてもらい、術後のケアは素晴らしかったです。また、私と妻がアメリカに帰る前には、入念な術後診察も受けました。繰り返しになりますが、術前術後すべてのプロセスで研究所のプロ意識を感じ、治療を受けて本当によかったと思っています。バルセロナキアリ研究所の治療で希望を見いだせることを伝えるために、私達は日々取り組んでいます。研究所チームのみなさんには大変お世話になりました。 連絡先: [email protected]

ダニエラ・プッツォル:キアリ奇形、脊髄空洞症、脊柱側弯症、脊髄牽引症候群

Publicado por ICSEB el 30 6月, 2017

手術日:2008年2月

私の名前はダニエラ・プッツォルで、1989年2月1日にイタリアのサルデーニャ州のヌーオロで生まれました。現在は マコメールというところに住んでいます。 私の病歴について簡単に説明すると、4歳の時にマコメールでダンスの勉強を始め、13歳まで続けました。頭痛と腰痛はいつもあって、耐え難いものでした。でも、私にとってダンスを続けることはとても大切な意味を持っていたので、痛みがあってもやめませんでした。毎年薬を処方されていたので、その度に経過観察で病院に通っていて、先生には私の抱えている痛みはダンスによるものだと言われていました。当時、痛み止めとしてよく抗炎症薬を服用していました。 ダンスの先生には、イタリア国立ダンスアカデミーのオーディションのためローマに連れて行ってもらい、そこで私は優秀な成績を収め優勝、バレエの振付師になるためアカデミーに入学しました。目的を達成するため多くの犠牲を払い、勉強もたくさんしました。それから数年経ち、痛みは悪化していく一方で、目の異常を感じ、熱さや冷たさが感じられなくなり、バランス感覚にも異常が出始め、いつも不安感がありました。 学校生活4年目、有名な振付師の先生がスウェーデンで行われるショーに私を選抜してくれました。スウェーデンに行き、ショーの最終日に体調が悪くなり、痛みで左足がうまく動かせなくなりましたが、痛み止めでなんとかその場を乗り切りました。ローマに戻り、すぐにクリスマス休暇となりました。 イタリアのサルデーニャ島に帰り、それから二日後、また体調が悪くなりました。外傷専門医に診てもらったところ、すぐにMRI検査を受けるように言われましたが、市立病院では、クリスマスの時期で混んでいるから少し待つことになると言われ、私はあまりにも体調が悪かったので、自費でMRI検査を撮ることにしました。それから2日後、カリャリ市の放射線診断センターで検査を受けることができました。 専門家の診断は「緊急に手術を要する椎間板ヘルニア」でした。 担当医に検査結果を持って行き、私がクリスマス明けでローマの学校に戻ること、またヘルニアの手術を検討している最中であることから、疼痛治療を受けることになりました。 ローマに戻り、痛みはあったもののダンスのクラスに復帰しました。翌日、左足に力が入らなくて、動かすこともできなくなりました。ひどい頭痛もあり、左手の感覚もありませんでした。周りのみんなに心配される中、ローマの病院に入院することになりました。病院から母に電話が入り、先日カリャリ市で撮影したMRI検査を持ってくるように指示があり、その後すぐにCTスキャン、造影剤使用でのMRI検査も受けました。そこで出た診断名は、脊髄空洞症、アーノルドキアリI型症候群(キアリ奇形)で、学業とダンスを中断しなければならなくなりました。 体調は悪化していき、担当医からは、リスクのある危険な大後頭孔減圧術を避けるために、イタリア国外のバルセロナキアリ研究所という専門のクリニックで診てもらうように提案されました。体調が本当に悪かったので、すぐにバルセロナに行くことにし、心配して担当医も一緒にバルセロナまで来てくれました。バルセロナに着き、診察では早急に手術を受ける必要があると言われました。 現在の私の病状をお伝えすると、体調は良くなりましたが、残念ながら病気による損傷がひどく、また、手術を受けるのが遅すぎたために、ダンスを続けられるまでには回復していませんが、でも私は生きています。今私が生きていられるのは、担当医のローマのアレッサンドロ・ルスティア先生のおかげです。一生かけて大後頭孔減圧術を勧めなかった先生に感謝し続けるつもりです。また、キアリ奇形と脊髄空洞症の治療の専門機関であるバルセロナキアリ研究所チームのみなさん、特にロヨ先生には心から感謝しています。ロヨ先生は今の私にとっていつでも私を見守っている守護天使のような存在です。 ダニエラ・プッツォル メールアドレス: [email protected]

リタ・カポビアンコさんの手紙

Publicado por ICSEB el 8 4月, 2014

親愛なるミゲル-B・ロヨ-サルバドール先生

今回facebookを通して先生に手紙を書くことにしたのは、こうして公の場で先生への感謝の気持ちと無限の敬意を言葉にするいい機会なのではないかと思ったのと、私の言葉が同じ先天性の不治の奇病で苦しんでいる方のためになるのではないかと思ったからです。

バルセロナキアリ奇形&脊髄空洞症&脊柱側弯症研究所に初めて訪れたのは今から5年前のことです。当時の私は将来に不安ばかり抱えていました。突然先天性の病気を患っていると知り、しかもそれが不治の奇病で、やがては他の病気も現れて、耐えられないほどの痛みと障害を背負って生きることになるという事実を受け止めるには、あまりにもつらすぎました。

当時、私には3つの選択肢がありました。1つは頭蓋骨の危険な手術(執刀医のおかげで一度は免れられましたが)、もう1つは、徐々に日常生活に影響を与える症状に対して無意味な治療を受けるというもの、最後の1つは、なぜか多くの脳神経外科医から批判を受けているロヨ先生の35年以上に渡る研究を信じて命を託すというものでした。ロヨ先生の手術を受けた患者さんはもちろん身近な人にも相談し、自分自身の声にも耳を傾け、清々しい気持ちでロヨ先生の研究所に向かいました。

ロヨ先生は人情味があってとても親しみやすい先生でした。研究所チームのみなさんも先生同様素晴らしい方々で、あの時の選択は間違っていなかったと確信できました。

現在、終糸切断手術から5年が経ち、完全に失われたと思っていた多くの身体的機能が時間とともに少しずつ回復しました。私は毎年MRI検査を受けていますが、今年もいつものようにびくびくしながらも画像診断報告書に目を通しました。科学はまたもやロヨ先生の正しさを証明しました。報告書には“脊柱:頸胸髄間の空洞の幅と面積の明らかな減少。幅は7,4mmから4,5mmへ、面積はC3からD4まであったのが、C4下端からD4中部までの縮小が認められる”と書いてありました。

この病気の深刻さを知っている人間なら、これがどんなに素晴らしい結果であるかわかると思います。私にとって先生は「トンネルの先にある光」そのものです。大げさに言っているつもりはありません。

先生方は、私だけではなく他の多くの患者さんに、もう一度生きるチャンスを与えてくださいました。ロヨ先生と研究所チームのみなさんには本当にお世話になりました。

無限の愛と感謝を込めて

2014年3月30日 ローマにて

リタ・カポビアンコ

アーノルド・キアリ奇形I型、脊髄空洞症、脊柱側弯症患者さん宛に書かれたイタリアの Crocè医師のお手紙

Publicado por ICSEB el 29 12月, 2009

(We are here reproducing an open letter from Dr. Francesco Crocè, a patient and physician who underwent the Sectioning of the Filum Terminale procedure. You can also see his testimony on this website – section “Testimonials”)

Three years after the surgery of the Sectioning of the Filum Terminale carried out by the Institut Neurologic de Barcelona, directed by Dr. Royo Salvador, and reason for the creation of a foundation, AI.SAC.SI.SCO, which takes care of the “filumtized”, I have the moral obligation to inform all the affiliated, and moreover, all the patients affected by Arnold Chiari I, Syringomyelia and Scoliosis, of the clinical and radiological results of my personal experience as a patient/physician; hoping that this letter will help those who have confusing ideas about his matter.

Three years after the surgery, I can confirm with clinical and radiological certainty that the Sectioning of the Filum Terminale has worked to make disappear symptoms like: left interscapular pain, reduction of force in the upper right extremity, paresthesias in the lower extremities, nystagmus, nocturnal apneas and mental confusion.

The only symptom still present is a pain in my calves. None of the neurosurgeons consulted, including Dr. Royo, have been able to give me an adequate scientific explanation for this.

Regarding the radiological evidence, there has been a relocation of the cerebellar tonsils, the medullary cone and a reduction of the extent of the cervical syringomyelic cavity.

Despite such clinical and radiological evidence, I still encounter skepticism from fellow neurosurgeons, except for a few open minded, and this unfortunately explains the difficulties of the people who call me to ask for clarifications regarding these pathologies.

In fact, I would like to tell all patients that the Sectioning of the Filum Terminale by neurosurgical technique is done exclusively by Dr. Royo in Barcelona, and that in my experience, and not only mine, this procedure is completely free of risks.

I invite you to not trust those who maintain that they do the same surgery.

I also invite you emphatically to not allow that your skull gets opened – it is not useful and in the majority of the cases the pre-existing clinical situation even worsens.

Now then, I wonder, how it is possible to have doubts whether to have ones skull opened (with the implied risks: death, paralysis, etc.) and to have a simple cut at the coccyx level; unfortunately the explanation lies in what I mentioned before, my colleagues are still skeptical also in the view of clinical and radiological evidence and this is unfortunately transmitted to the patients.

Then there is the financial part, which might be the most unpleasant obstacle.

I hope that the creation of this association will be able to help people to solve this problem.

Please excuse me, but I have willingly had to be synthetic and avoided technical/scientific terms so that everyone can understand me.

I HOPE THAT THIS LETTER HELPS ALL THOSE WHO HAVE CONFUSING IDEAS.

I OWED THAT MUCH.

DR. FRANCESCO CROCÈ

クリスティーナ・ガロニ:キアリ奇形、脊柱側弯症

Publicado por ICSEB el 5 2月, 2009

garroni 手術日:2009年2月

italia

みなさん、こんにちは。私の名前はクリスティーナ・ガロニです。41歳で、イタリアのミラノ県のコンコレッツォに住んでいます。ここで私の話を共有したいと思います。

思春期の頃から頭痛や肩、首の痛みに苦しんでいました。2008年に入った頃から右腕の痛みが出てきて、数ヶ月後に痛みは激しいものになりました。11月には腕を持ち上げたり手をひねったりすることができなくなりました。12月、先生に頸部と胸部のMRI検査を受けるように言われ、その時素敵なクリスマスプレゼントをもらいました…アーノルド・キアリ奇形I型です。

1月13日に脳神経外科医を訪ね、その先生に言われた絶望的で冷たい言葉は「減圧術で手術しなければなりません。春までは待てますが、それ以降は危険を伴います」でした。

絶望感と共にうちに帰りました。もう私は疲れきっていて、息子を見るなり涙があふれました。翌日インターネットでバルセロナキアリ研究所のホームページを見つけました。そこにあった体験談を読み、終糸切断手術を受けたクローチェ先生に連絡を取り、他の手術を受けたリタさんの連絡先も教えてもらいました。その翌日バルセロナキアリ研究所に電話し、ジョイアさんと話しました(彼女は私にとって天使です!)。そこで、すぐにMRI画像を送るように言われました。

キアリ研究所の医療チームが検査画像を通して私の病状を確認した後、2009年2月4日にキアリ研究所での診察を予約しました。そして2009年2月5日、ロヨ先生に手術をしてもらいました(先生も私にとって天使です!)。

手術を前に恐怖感はありましたが、先生が力を与えてくれました。手術の翌日にはゆっくりではありましたが、バルセロナの街を歩くことができました。国に帰ると、腕の痛みが消えていて、腕を上げることもボトルのふたを開けることもできました。信じられませんでした!手術から1ヶ月後、術後の身体検査のためバルセロナに行きました。全体の70%は回復していました。

今年(2010年3月)も1年検診のためバルセロナに行き、術後1年が経ちましたが、完全に腕の筋力は回復し、それどころか以前よりも力が入るようになりました。

現在調子はいいですが、以前より回数は減ったもののまだ頭痛は残っています。医療チームの方々、特にロヨ・サルバドール先生には感謝しています。私にとって先生はまさにサルバドール(救世主)です。そしてジョイアさん、いつも電話越しで支えてくれてありがとうございました。彼女からたくさんのエネルギーをもらいました。

また、リタさんにもお礼を言いたいです。いつも私を励まし支えてくれて、明確な答えをくれました。

私を支えてくれたみなさんにとても感謝しています。簡単な手術で、私は以前の自分に戻ることができました!

サンドラ・オリベル-ヌゲラ(Sandra Oliver Noguera):アーノルド・キアリI型症候群、脊髄牽引症候群

Publicado por ICSEB el 1 2月, 2009

Sandra_Oliver 手術日:2009年2月

esp

こんにちは。私の名前はサンドラです。11歳で、スペインのバレアレス諸島のマジョルカ島に住んでいます。1年前にアーノルド・キアリI型症候群と診断されました。

頭痛の症状が出始めたのは約2年前でした。時々痛む程度だったので、最初は両親も気にしていませんでした。それから数ヶ月後、頭痛の回数が増えたので両親は小児科の先生に相談しましたが、ホルモン変化から来るものか緊張性頭痛だろうと言い、あまり心配していませんでした。頭痛の頻度がそこまでひどくなかったのと、偶然にも週末や長期休暇の時に頭痛がなかったので、両親も頭痛の原因は勉強のストレスによる緊張性頭痛だと信じていました。しかし、週末や休暇に関わらず毎日のように頭が痛くなったので、両親もさすがに心配し始め、私がMRI検査を受けられるよう先生にお願いしていました。その検査結果から、両親の悪夢は始まりました(あくまでも二人にとってです。私は自分自身の病気について全く知らされてなくて、ロヨ先生の診察日前日にすべて教えてもらいました)。

MRI検査報告書には、小脳扁桃が第1頸髄-第2頸髄の位置まで下垂している「キアリ奇形I型」と書いてありました。

おそらく島中の脳神経外科医に診てもらったと思います。その先生達全員に、大後頭孔減圧術という恐ろしい外科手術を受けなければならないと言われました。多くの神経が通う部分を手術するので危険を伴い、場合によっては後遺症が残り、最悪の場合手術後生きて帰れないこともあるそうで、両親は私にそのような手術を受けさせるのは残虐行為だと考えていました。小児科の先生には、頭痛の症状しかないからもう少し待ってから手術を検討しようと言われました。

小児科の先生は、いつも両親を励ましていました。そのおかげインターネットでロヨ先生のクリニックを見つけることができて、危険な手術以外の選択肢を見つけることができました。それは終糸を切断するという手術で、約35分のリスクを伴わない手術です。

手術後、すぐに効果は現れました。頭痛はなくなり、心の重荷も取り除かれたようでした。手術の翌日には家に帰れました。体に負担の少ない手術で効果がある、本当に素晴らしい技術です。

今、手術から1年が経ちましたが、あんなに激しかった頭痛も完全に消え、頭痛がたまに現れたとしても、前の痛みとは比べものにならないくらいの痛みです。腹部の感覚と握力も回復しました。ロヨ先生の診察を受けるまで、腹部の感覚と握力に異常があったことに気づきもしませんでした。また、前よりも記憶力が上がって、以前も学校でいい成績は取れていましたが、今は頭の圧迫感がなくなって勉強に集中できるので、前よりもっといい成績を取ることができています。

自分が病気だということを忘れさせてくれたロヨ先生と医療チームのみなさんに、改めて感謝の気持ちを伝えたいと思います。ありがとうございました。

サンドラ 電話番号: (+34)971605932 – (+34) 629542075 メールアドレス[email protected]

2011 (Control RM)
2011年
2012 (Control RM)
2012年

エバ・ドミンゲス-バストン(Eva Dominguez Bastón): アーノルド・キアリI型症候群、脊柱側弯症、脊髄牽引症候群

Publicado por ICSEB el 5 1月, 2009

Eva_Dominguez 手術日:2009年1月

esp

みなさん、こんにちは。私の名前はエバ・ドミンゲスです。現在16歳です。

病気がわかったのは2005年3月の午後で、バレエの先生に背中の状態を指摘されたことがきっかけでした。先生は授業が終わってから母に私を病院に連れて行くように言い、12歳の時脊柱側弯症(特発性脊柱側弯症)と診断されました。

側弯症の経過を見るためによく病院に行って、レントゲンを撮っていました。側弯が進行しているのがわかると、これ以上悪化させないためにコルセットを装着することになり、24時間着けなければなりませんでした。

ある日、外傷センターの検診で手術の話をされました。チタン製の骨で脊椎を固定して側弯を矯正するというものでした。側弯症が完治される保証はなかったので、手術を受けようとは思いませんでした。インターネットで情報を探し始めた頃、バルセロナキアリ研究所のことを知りました。2008年12月にバルセロナに行って、ロヨ先生の診察を受けました。診断に必要な検査を受けたところ、脊柱側弯症のほか、アーノルド・キアリI型症候群(アーノルド・キアリ奇形I型)が見つかりました。バルセロナキアリ研究所では、体に負担の少ない手術について説明を受けました。その手術は終糸を切断するもので、脊柱側弯症とアーノルド・キアリI型症候群の二つの病気の進行を止められると言われました。

終糸切断手術直後から、良くなっているのがわかりました。頭と首、肩の痛みが消え、握力も増え、手足もうまく動かせるようになりました。手術を受けて本当によかったです。私の体験談を通して、脊柱側弯症で苦しんでいる患者さんのお役に立てればと心から思っています。バルセロナキアリ研究所にセカンドオピニオンだけでもいいので、相談してみてはどうでしょうか。

ロヨ先生、病気の症状を改善してくださって、本当にありがとうございました。 メールアドレス[email protected]

マリア-テレサ・サンツ-ベルモンテ(Maria Teresa Sanz Belmonte): アーノルド・キアリI型症候群

Publicado por ICSEB el 7 11月, 2008

mteresa_sanz 手術日:200811

esp

こんにちは。私の名前はマリア-テレサ・サンツ-ベルモンテです。45歳で、アーノルド・キアリI型症候群を患っています。今から私の病歴をお話ししたいと思います。

2000年にひどい交通事故に遭い、胸椎(T2-T3-T4)を骨折しました。骨折は無事に治りましたが、それ以降、胸部だけではなく頸部の硬直もひどくなっていきました。また、度々頭痛と立ちくらみがして、めまいもひどかったので落ち着くまで入院することになりました。めまいの薬(Torecan、Serc)と背中の凝りを緩和する薬(Myolastan)を処方されましたが、結局原因はわからず再度外傷専門医に診てもらうように言われました。

それ以降、薬の服用、MRIやレントゲンなどの無数の検査(頸部、胸部、腰部、仙部)を受けるようになりました。検査の結果から椎間板症などは見つかっていましたが、私の症状がすべてそこから来るとは言いにくく、当時はとにかく薬を飲んで様子を見るという選択肢しかありませんでした。

2007年10月に激しいめまいに襲われ、4日間ベッドから起きられませんでした。7年間で症状が悪化したのは明らかなのに、医者にはストレスなどの精神的なものではないかと言われました。もちろんストレスがなかったわけではありませんが、それは一時的なものでした。症状が悪化していくのに医者には私の体に何が起こっているのか説明してはもらえませんでした。

2008年7月、私立病院のホルヘ先生という先生に診てもらい、頭部のMRIを受けさせてもらえないか頼みました。そしてその頭部MRIからアーノルド・キアリI型症候群が見つかりました。すぐに神経内科の先生に診てもらい、診断名が確定されたところで緊急に脳神経外科に回されました。

当時抱えていた症状は以下の通りです。 • 頭痛 • 疲労感 • 平衡感覚喪失 • 回転性めまい • 首の圧迫感 • 背中の痛み • 視界に点のようなものが見える • 不眠 • 常に頭がくらくらする • 耳鳴り • 両手の感覚消失と震え • 嚥下困難 • バビンスキー反射陽性(脳と脊髄をつなぐ神経の損傷が見られる場合に起こる)

公立病院の脳神経外科での診察予約をして、診察日が確定するまでの間、自分の病気とその治療法についてインターネットで調べることにしました(解説:スペインの公立病院での診療はすべて無料。しかし緊急を要さない場合の診療は、診察日が確定するまでかなり待つことがある)。その結果、治療法は外科治療しかなく、一つはいわゆる従来の手術で、もう一つは代替治療の2つの選択肢があることがわかりました。従来の手術は公立病院での大後頭孔減圧術(無料)、首の後ろから頭蓋骨を開き、頸椎を固定するというもの。骨の一部を削って脳に近づき、脳を正常な位置に戻すのだそうです。とても残酷な手術であるにもかかわらず、この手術をしたからといって病気が解決する保証はありません。減圧をしているだけで問題の解決にはならないのです。

一方の代替治療は、私立機関のバルセロナキアリ研究所で行われている終糸切断手術です。終糸は脊髄と仙骨部を結んでいる繊維で、ぴんと張った状態になっていてその緊張状態が異常だと、脊髄を下に引っ張り小脳もそれにつられ下がり、髄液の循環異常を起こします。研究所での手術は終糸を切断する簡単な手術で、仙骨部の終糸を切ります。終糸を切断することで、私の病気の原因が取り除けるというのです。最終的に、私の中で第2の選択肢だった終糸切断手術が第1の選択肢になりました。

バルセロナキアリ研究所に問い合わせをし、診察予約をしました。診察では最初にオスカル・カルドネ先生、次にロヨ先生に診てもらいました。私の話に耳を傾け、神経学的検査も丹念にしてくださり、私の抱える症状はすべてアーノルド・キアリI型症候群から来ていることを確定してもらいました。手術の説明と手術の効果について詳しく説明を受け、診察室から出た時にはすでに私は3週間後に手術を受けることを決めていました。そして2008年11月18日、シマ病院で終糸切断手術を受けました。

結果:手術当日の18時に両手にしびれを感じ、手術の翌日にはすべての感覚が戻っていました。

手術の3日後には両手の震えが止まり、首の圧迫感、頸部の拘縮もなくなりました。また、8日後には頭痛がなくなり、症状も安定していました。14ヶ月後にはめまいもなくなりました。

私のためにロヨ先生やバルセロナキアリ研究所チームのみなさんがしてくれたことへの感謝は、言葉では到底表すことができません。

私の体験談を通して、他の人に終糸切断手術の恩恵を知ってもらうきっかけを与えられたらと思っています。たとえ病気の損傷によって100%回復しないとしても、もうこれ以上病気が進行しないという保証があります。

(ここで興味深い話を一つ。終糸切断手術を受けてから2日後、自宅に「脳神経外科での診察日が2009年6月15日に決まりました」と書かれた手紙が公立病院から届きました。)

質問があればいつでも私のメールアドレス宛に連絡ください。

マリア・サンツ

[email protected]

ジョバンナ・ポッロ(Giovanna Porro):アーノルド・キアリI型症候群、脊柱側弯症、脊髄牽引症候群

Publicado por ICSEB el 1 7月, 2008

giovanna_porro 手術日:2008年7月

italia

親愛なるみなさんへ

私の名前はジョバンナ・ポッロです。イタリア人で現在46歳です。私の体験をここで共有したいと思います。

私は小さい頃から痩せていて、頭痛持ちでした。勉強熱心な学生でしたが、体を思うように動かせなかったので、体育の授業は苦手でした。

18歳の時、路上での実習を何回か受けて容易に車の免許を取得できましたが、それからすぐに運転が困難になり、最後には完全に運転できなくなりました。偏頭痛で疲れやすく、学校(私は小学校教諭です)とうちの行き来で、ほとんど外で遊んだり娯楽を楽しんだりということはできませんでした。

2005年に右半身と左半身、舌に感覚異常があることに気づきました。モンツァ(イタリア)のサン・ジェラルド病院の緊急外来に行き、頭部のCTスキャンを取りましたが、異常は見つかりませんでした。その晩に退院許可が出て、診断は「身体化障害による感覚異常」でした。精神神経科医の診察を受けるように言われ、不安を落ち着かせるために向精神薬(ベンゾジアゼピン)の服用を提案されました。

症状が一時的に落ち着いたのもつかの間、2007年1月に急激に悪化していきました。上半身が震え、書くこともままならず、構音障害も出てきました。歩行も誰かの支えがないとできなくなりました。

検査のためサン・ジェラルド病院に入院することになりました。頭部と脊髄のMRI検査を撮り、その結果から小脳扁桃が9mm下がっていることがわかりました(アーノルド・キアリI型症候群)。脊髄空洞症に関しては、MRI検査から疑いは晴れました。脳神経外科チームからは、現在のところ手術は必要ないと言われたので退院しましたが、退院日から15日経っても構音障害と歩行障害は改善されませんでした。勧められた理学療法を行い、わずかながら良くなりましたが、仕事に復帰できるまでの回復は得られませんでした。

2007年5月にミラノのベスタ神経学研究所に入院し、アーノルド・キアリI型症候群が確定され、その後退院許可が出ました。報告書には「(原因が特定できない)急性運動失調を発症。アーノルド・キアリI型症候群の異常は患者の症状に現れていない」と書いてありました。先が真っ暗になりました。

これからどうしたらいいのか不安になりましたが、必死に理学療法を行い、2007年9月にやっと仕事復帰できました。同僚、生徒、学長の理解のおかげで教育現場に戻れましたが、偏頭痛や運動障害があり身体的に辛かったです。

2008年3月、スペイン人の友人がロヨ先生の存在を教えてくれ、早速MRI画像を送りました。ロヨ先生には親身に対応してもらい、手術が適用可能だと連絡が入りました。診察予約を7月に入れ、たくさんの期待を胸にスペインへ行きました。

ロヨ先生、心理学者のジョイアさん、そして研究所スタッフのみなさんとの出会いは感動的でした。ロヨ先生には病気の進行を止めるために手術が不可欠であることを説明され、その時私はまるで父と話しているような感覚を覚えました。

その日の午後に術前検査を受け、翌朝終糸切断手術を受けました。手術は全身麻酔で行われ、2時間ほどで終わりました。手術の翌朝目を覚ますと、症状が良くなっているのを感じました。床を見なくても歩けるようになり、足底反射も改善していました。

そして現在手術から約2年が経ち、生活の質は明らかに改善されました。時折めまいや感覚異常が出たりしますが、仕事にも行けるようになり、手の震えもなくなり、体力もついたと思います。

ロヨ先生とジョイアさんには、この場を借りて感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。二人は私達患者に人生を取り戻してくれる、まさに天使です。私達患者ができることは、与えられた命を意味のあるものにすることです。一番いい方法は、患者同士が連絡を取り合ってキアリ基金を支えることだと思っています。

また、友人のラファにも感謝の気持ちでいっぱいです。彼がいなかったら、私はこの素晴らしい冒険に立ち向かう勇気がなかったと思います。

患者のみなさん、みんなで力を合わせれば病気にだって立ち向かえるのです!

愛を込めて ジョバンナ 電話番号: (+39) 3421342525  メールアドレス: [email protected]

フランチェスコ・クローチェ医師:キアリ奇形、脊髄空洞症、椎間板ヘルニア

Publicado por ICSEB el 23 10月, 2007

dr_Francesco_Croce 手術日:2007年10月

italia

私は現在48歳で、医師です。病気の症状が最初に現れたのは2007年5月20日で、サッカーの試合後、左肩甲骨が痛み始めました。筋肉痛かと思い、非ステロイド性抗炎症薬やコルチゾンなどで治療しましたが、あまり効果はありませんでした。

その後頸部のMRI検査を受けることにし、検査画像からアーノルド・キアリ奇形I型、C5-C6の脊髄空洞症、C5-C6の椎間板ヘルニアが見られたので、いくつかの神経内科医や脳神経外科医などのもとを訪れました。痛みは激しく継続的で、ベッドに横になると痛みが消えるという特徴がありました。何人かの脳神経外科医には大後頭減圧術を勧められたこともありました。

肉体的にも精神的にも苦しむこと4ヶ月、たまたまインターネットでバルセロナ神経研究所のロヨ先生が行っているアーノルド・キアリ奇形I型と脊髄空洞症の外科的治療である低侵襲治療の終糸切断手術の情報を見つけました。メールと電話で先生に連絡を取り、その後2007年10月22日にバルセロナへと渡りました。

診察時には、左上肢に広がる肩甲骨の痛み、胸部の筋肉と下肢部のしびれと痛み、耳鳴り、右上肢の衰弱、眼振、睡眠時の無呼吸症が見られました。そして2007年10月23日に終糸切断手術を受けることにしました。術後すぐに右上肢の力が回復し、左側の頸椎の疼痛も軽減しました。手術から1ヶ月後の検診では、完全に右上肢の力が回復し、頸椎の痛みも前回よりさらに和らぎ、精神状態も良くなりました。現在でも耳鳴りや下肢のしびれ、胸部と左肩の軽い痛みはありますが、睡眠時の無呼吸症状はなくなりました。

電話番号: (+39) 096 542 490 メールアドレス[email protected]  

カテリナ・ラベリ(Caterina Ravelli) :アーノルド・キアリI型症候群、脊髄空洞症(C3-T1)、脊柱側弯症

Publicado por ICSEB el 17 4月, 2007

手術日:20074

italia

現在私は48歳です。小さい頃から頭痛持ちで、それは年を重ねるごとにひどくなっていきました。2000年から咳き込むようになって、頭痛もひどくなりました。頸痛と右腕痛もあったので医者に診てもらいましたが、原因はわからず、詳しい説明も受けられないまま、このような状況は2005年10月まで続きました。ひどい疲労感で、散歩をしただけでもすぐに疲れてしまい、脚はというと、コンクリートで固められたようにうまく動かせず、よく転んでいました。体中が焼けるような感覚とめまいがあり、バランスがうまく取れず、舗装されていない道を歩くのは大変でした。手に力が入らなくて、うっかり物を落としてしまう こともありました。視界がぼやけ、焦点も合わせにくく、光が異様にまぶしく感じました。手足の感覚異常、しびれ、痙攣、嚥下困難、息苦しさ、睡眠時無呼吸症候群、尿失禁、排便時の電気が走るような痛み、括約筋がうまく機能していない感覚もありました。怒ったり泣いたりすると、頭が圧迫されひどく痛みました。頸部の痙攣、温覚異常、筋痙攣、性欲減退、胃食道逆流症、高血圧も見られました。

2005年10月のある日、救急外来のXXX先生に診てもらった時、先生は痛みが頸椎椎間板ヘルニアから来ているものではないかと疑い、念のためMRI検査を受けるように言いました。そして、そのMRI検査の結果から、第5頸椎と第6頸椎の椎間板ヘルニアの他、アーノルド・キアリ奇形I型と脊髄空洞症(第 3頸髄-第1胸髄)が見つかりました。 イタリアのベルガモのOspedali Riuniti病院のXXX脳神経外科医に診てもらったところ、大後頭孔減圧術を勧められました。その手術では、大後頭孔の骨を削って、第1頸椎の固定術と硬膜の形成術をすると言われました。手術を受ける前にミラノのベスタ神経学研究所のXXX先生に診てもらいましたが答えは同じで、大後頭孔減圧術の実施でした。手術を受けなければ半身不随になるのではないかと怖くなり、少なくとも手術を受ければ車いす生活にはならないと思う一方、リスクの高い複雑な手術のわりに、病気の進行を防げるか確かではない手術を本当に受けていいのか悩みました。のちに神経内科のXXX先生にも診てもらい、手術を受けない方法はないかと相談しましたが、先生の答えはここでも大後頭孔減圧術の実施でした。その時から、私はいつ爆発してもおかしくない爆弾を体内に抱え、常に危険と痛み の中で生きていました。 希望を持たないようにするのは想像以上に難しいことで、痛みはひどくなるのに、あたかも何もなかったかのように振る舞い、自分が苦しんでいるのには何か理 由があるのだと自分に言い聞かせ、でも本当はどうしたらいいのかわからず、やるせなくなって頭を壁にぶつけたい気持ちでいっぱいでした。 ところがある晩インターネットで、ロヨ先生の手術を受けたというリタさんとリタさんのご主人のアンジェロさんの体験談を読みました。終糸切断手術はアーノ ルド・キアリI型症候群の治療で行われている手術で、ロヨ先生の研究はバルセロナ自治大学医学部の正教授の審査も通っているれっきとしたものです。終糸切断手術は、尾てい骨のところから終糸を切るので、髄膜を開く必要のない体に負担の少ない手術です(一方、一般的に行われる終糸切断手術は、脊髄係留症候群の治療で行われるもので、椎骨や脊髄を触る大変危険な手術です)。ロヨ先生の手術は痛みも、術後の手足協調訓練などのリハビリもありません。 2007年1月にロヨ先生に診てもらったところ、神経系の損傷リスクを考え、早期に手術を受ける必要があると言われました。私はいったんイタリアに戻り、 海外での治療を健康保険でまかなえるよう、手続きを始めました。その手続きはイタリアロンバルディア州の要請で、ミラノのベスタ神経学研究所所長のXXX 先生が払い戻しを許可するかどうか決めることになりました。結果、ベスタ神経学研究所からは、イタリアでもロヨ先生と同じ手術を受けられるとし、払い戻しは却下されました。 イタリアでもロヨ先生と同じ手術が受けられるなんて、それは違います!診てもらった先生達には、口をそろえて大後頭孔減圧術だけしか勧められませんでした。 イタリアのアーノルド・キアリ症候群と脊髄牽引症候群友の会の掲示板によると、ニューヨークキアリ研究所のXXX先生はベスタ神経学研究所と交流があり、 2007年3月30日のアーノルド・キアリ奇形と脊髄空洞症に関する養成講座で、”終糸切断手術の合理性”を言及していた時、ベスタ神経学研究所の脳神経外科医が終糸切断手術を行ったと話していたそうです。 イタリア国家は、国民が海外にいても緊急/不可欠であれば海外で治療を受けることを認めていますが、今回のように私の健康に不可欠な手術であるにもかかわらず、イタリア国内で受けられるからと、スペインのベテラン医師の手術の払い戻しを受理しないとはどういうことでしょうか。それとも、薬の売れない商売に ならない奇病は誰も関心を持たないのでしょうか。スペイン人という国籍の違いだけで、その医師が体に負担の少ない治療をしていても、かたくなに受け入れようとしないイタリアの態度はどうしてでしょうか。イタリアもスペインもヨーロッパではないのでしょうか。このような視野の狭さは、(現在では当然とされる)地動説を唱えたコペルニクスが否定されていた時代に戻ったかのようです。スペインでのヘルニア手術を受理されないのは理解できますが、終糸切断手術のような体の負担も痛みも少ない手術の払い戻しを却下するなんて…。 私は病院に勤務して30年になりますが、いい部分も悪い部分も見てきました。「科学」は大変閉鎖的な分野で、医療従事者の本質的価値さえも忘れさせます。 国民の要求に応え、よりより医療サービスを提供するためには、医療従事者は痛みに対するケアとそれに対する理解を忘れてはなりません。また、選択する自由および自己決定は、病気とともに生きる人の権利であり尊厳です。多くの場合、メディアはおもしろおかしくうわべだけの尊厳や権限を主張し、国民医療に対して否定的な立場を取っていますが、かといってよりより医療システムを望んでいるというわけでもなさそうです。 結論から言うと、私カタリナ・ラベリは2007年4月17日にロヨ先生に手術をしてもらいました。術後、ロヨ先生には私の終糸が太く、緊張状態にあったと言われました。翌日、退院前に行われた検診で、バビンスキー反射はなくなっていて、両手のしびれは80%改善していました。今まで痛みと冷たさしか感じなかった首や右肩は、手術から数年後、皮膚の奥深くまで手のぬくもりを感じられるようになりました。トイレに行っても頭は痛くならないし、尿失禁ももうあり ません。 退院後の午後、ゆっくり散歩をしていると、今までコンクリートで固められていた脚のつま先が温かくなっていることに気づきました。以前は、針で刺されたような痛みと痺れもありましたが、もうありません。生きていると感じました。術後、お尻にガーゼを貼られイタリアに帰ってきました。お尻にガーゼなんてここ で言うのも恥ずかしいですが、普通の生活が戻ってきたことが嬉しくて、つい言いたくなってしまいます。 ロヨ先生には、多くの症状は神経組織の再生不可能な損傷によって起こっているものだから改善することはないけれど、死亡してはいないものの機能しなくなっ た神経組織がある場合は、血液循環が回復することによって、症状が改善するかもしれないと言われました。脊髄は苦しみから解放されたので、あとは術後の経過を見守るのみです。時間はかかるかもしれませんが、もうすでに耳の後ろを釘で打たれたような感覚はなくなり、今は痺れだけなので、それだけで十分です。 早期に手術をすれば早期に回復することを、今更ながら実感しました。 他の患者さんは、どうでしょうか。どうして大後頭孔減圧術以外に治療法があることを教えてもらえないのでしょうか。私は幸運にもインターネットを通じて終糸切断手術という治療の可能性を見つけ、現在私は、ロヨ先生に手術をしてもらった患者さんと知り合う機会に恵まれ思うのは、イタリアに私達患者の存在を認めてほしいということ、また、この奇病や治療法について議論を交わし、終糸切断手術を受けるのは私達患者の権利であることを認識してほしいと思っていま す。苦しい現状に置かれている皆さん、皆さんは一人じゃありません。奇跡なんてものではなく、本当に痛くない治療法が存在していて、それはみなさんが受けられるものです。 手術は短時間で終わり、リハビリも必要ありませんでした。手術から1年後に行われたMRI検査で空洞の縮小が確認され、ベルガモのOspedali Riuniti診療放射線技師は手術の効果にびっくりしていました。神経内科のXXX先生の術後検診およびMRI画像診断の結果、終糸切断手術が有益であ ることが証明されました。 手術を受ける前は、右側の舌がしびれて痒くなっていたのですが、今はもうその症状もなくなりました。また、頭と肩の疼痛に関しては、まるで鎮痛薬を飲んだかのように術後軽減しました。手術から数年ののち、やっと何回咳をしても頭が爆発するような感覚はなく、ペットボトルや瓶のふたも自分で開けられるように なりました。今後他の症状に改善が見られなかったとしても、今日までに得られた結果は、私にとって最高の贈り物です。 ロヨ先生、危険な状況から私を救ってくれてありがとうございました! 2009年1月8日 ベルガモ(イタリア) カタリナ・ラベ

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マリア-ホセ・ヒル(Maria José F Gil):キアリ奇形I型、脊髄空洞症、脊柱側弯症

Publicado por ICSEB el 3 3月, 2007

MariaJosefgil 手術日:2007年3月

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こんにちは。私はロヨ先生の患者で、現在21歳です。アーノルド・キアリ奇形I型脊髄空洞症脊柱側弯症を患っています。幸いにも病気の症状がほとんど出る前に病気の存在を知りました。

私は小さい頃から頭痛があり、両親はあまり気にしていなかったようですが、大事を取って小児科で診てもらい、そこで言われたことは、もっと牛乳を飲めということだけでした。背中の痛みもあったので、外傷医にも診てもらい、そこで初めて私が脊柱側弯症を患っていることがわかりました。

その後18歳ぐらいになって、大学受験の勉強をしていた頃、なんだか体が浮いているような感覚を覚えました。頭痛はありませんでしたが、息苦しくなって、勉強に集中することができませんでした。病院に行くと、ストレスが原因で筋肉の拘縮が起こっていると言われ、私自身も納得していました。しかし、2ヶ月も立たないうちにまた筋肉の拘縮があり、その時は8月で試験も終わっていたので、今回はストレスが原因ではないと思いました。そこで先生に、MRI検査を受けるように言われ、そのMRIの結果からアーノルド・キアリ奇形I型と脊髄空洞症が見つかりました。

その後、脳神経外科に回され検査を受けた後、診断が確定されました。しかし、他に症状はなく、検査にも異常が見られなかったので、先生にはもう少し経過を見ていこうと言われました。知り合いにそのことを話すと、スペインのバルセロナにあるVall d’Hebrón病院に行ってみたらいいと勧められ、そこで診察を受けました。そこでは、すぐにでも手術を受けた方がいいと言われました。それからかなりの時間待って、やっと次の診察を受けることができました。先生から手術の説明を受けて、すべてが終わるまでに4ヶ月ほどかかるかもしれないと言われました。

私と同じくらい両親も怖くなったようで、色々な手段を使って情報を集め始めました。その甲斐あって、父がバルセロナ神経研究所のウェブページを見つけました。父は知り合いの医師に、バルセロナ神経研究所が何か変な機関ではないか確かめてくれましたが、あまり情報は得られませんでした。最初のうちはよく理解できませんでしたが、終糸切断手術が、頭蓋骨に一切触れない、体に負担の少ない手術だということを考慮し、一度ロヨ先生の診察を受けてみようと思いました。診察中、終糸切断手術の情報があまりにも少なかったのと、他の医師に勧められた手術法とはかなり違ったものだったので、 希望を抱いて診察には臨みましたが、私は先生に対して少し疑いの念を抱いていました。しかし、診察室から出た私は、前よりも希望を抱くことができるほどロヨ先生を信用していました。

1ヶ月も経たないうちに手術をしました。手術後目を開けると、病室には両親の姿がありました。手術後すぐに体の変化に気づき、もう少し経ってからさらに変化を感じました。時間が経つにつれて、他の症状も改善していることに気づき、その症状が実は病気によるものだったとその時初めて気づいたものもありました。

他の医師が行っている手術は実に残虐で、終糸切断手術が効果的な手術であるにもかかわらず、患者がその情報を医師からほとんど得られないのは不公平だと思います。そういったことから今回私はこの体験談を書くことにしました。質問があれば、いつでも連絡してください。

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